久しぶりの読書机です。今日は電車でのお出かけついでに移動時間を使っての読書となりました。今日の一冊はこちらです。
本書は、検事という立場で司法に携わる筆者が、日本における「あるべきコンプライアンス像」の本質に鋭く迫っている一冊です。過去から現在に至る様々な『有名事件』をベースに、「法令遵守的発想」の危険について分かりやすく、かつ建設的な視点で述べられています。
私のブログでも時折触れておりますが、最近は「法令遵守」の名の下に経営判断に対して『基準無き圧力』というものが増してきているように感じています。特にメディアの報道を見る限り「一たびコトが起これば、過去に遡ってあらゆる判断をぶった切る」風潮が強まり、これを背景とした『その場しのぎでの行政の権限行使』が横行していると私には感じられて仕方ありません。
本書は、「司法」の現場からこうした疑問にストレートに応えているばかりでなく、「『コンプライアンス』を本来の意味で根付かせるために、今すべきことは何なのか?」について重要な示唆を与えています。本書を読むと「コンプライアンス」という言葉の真の意味に加え、少なくとも日本において「法令遵守」が本来の意味でのコンプライアンスに繋がらない理由を理解することができます。
ちなみに、本書に合わせて読んでいただきたいのがこの一冊。
この2冊をあわせて読むことで、「一本芯の通ったコンプライアンス・マインド」を得ることができるのではないかと私は考えます。いずれも安価な新書なため、自己投資としては非常にコストパフォーマンスが高いおススメの2冊です。
(追記)
「法令遵守が日本を滅ぼす」について、弾氏の404 Blog Not Foundでも取り上げられましたね。ほぼ私と同じような印象をお持ちになったようです。まだお買い求めでない方は、ぜひ>こちらからどうぞ。
「法令遵守」が日本を滅ぼす
(郷原信郎著、新潮社)
本書は、検事という立場で司法に携わる筆者が、日本における「あるべきコンプライアンス像」の本質に鋭く迫っている一冊です。過去から現在に至る様々な『有名事件』をベースに、「法令遵守的発想」の危険について分かりやすく、かつ建設的な視点で述べられています。
私のブログでも時折触れておりますが、最近は「法令遵守」の名の下に経営判断に対して『基準無き圧力』というものが増してきているように感じています。特にメディアの報道を見る限り「一たびコトが起これば、過去に遡ってあらゆる判断をぶった切る」風潮が強まり、これを背景とした『その場しのぎでの行政の権限行使』が横行していると私には感じられて仕方ありません。
本書は、「司法」の現場からこうした疑問にストレートに応えているばかりでなく、「『コンプライアンス』を本来の意味で根付かせるために、今すべきことは何なのか?」について重要な示唆を与えています。本書を読むと「コンプライアンス」という言葉の真の意味に加え、少なくとも日本において「法令遵守」が本来の意味でのコンプライアンスに繋がらない理由を理解することができます。
ちなみに、本書に合わせて読んでいただきたいのがこの一冊。
犯罪不安社会 誰もが「不審者」?
(浜井浩一・芹沢一也共著、光文社)
この2冊をあわせて読むことで、「一本芯の通ったコンプライアンス・マインド」を得ることができるのではないかと私は考えます。いずれも安価な新書なため、自己投資としては非常にコストパフォーマンスが高いおススメの2冊です。
(追記)
「法令遵守が日本を滅ぼす」について、弾氏の404 Blog Not Foundでも取り上げられましたね。ほぼ私と同じような印象をお持ちになったようです。まだお買い求めでない方は、ぜひ>こちらからどうぞ。
お久しぶりです。返信が遅くなりました。
コンプラ、内部統制、ISOも、ともすれば「形式」に目が行きがちなのは同根かもしれません。
表面だけにとらわれず、「実」で判断できるリーガルマインド、コンプライアンスマインドがもっと大事にされてほしいと願ってなりません。
内部統制とかISOとかもあいまって、息ぐるしい感じ。
リーガルマインド、コンプライアンスマインドが
ほしいなぁ、と思いますねぇ!