つぶつぶタンタン 臼村さおりの物語

身体の健康と無意識のパワーへ 癒しの旅~Have a Beautiful Day.~

太陽ありがとう、優しくて気遣い、怒りも表現できるように

2020-04-11 20:45:54 | 太陽

つぶつぶタンタンに愛猫太陽のことを綴るのを楽しみにしています。覚えていることを綴っておきたい。あたしの物語という言葉に甘え、勝手なことを書かせていただいています。
この場を使わせていただけること、感謝申し上げます。


散歩に行きたいと「行きたい。行きたい」と一生懸命訴えた太陽。「散歩に行きたい」と言ってくれないのが淋しい。

ダウンコートやハーネスは自由が奪われるから好きじゃないとはいえ、それを着たりつけたりすると散歩だとわかっていたから、素直に着てくれたよね。そしてそれまでは鳴いていたのが鳴かずに玄関で待ち続けた。

「散歩に行きたい」と言っているときは、鳴いたり、ゴロゴロ言ったり大騒ぎ。けれどもいざ一度外に出ると、突然猫が変わったようにおとなしくなった。外の空気を感じてる、外にいるということが大切だったのだね。

だから寒い冬は、フリースにくるまれて、膝の上にいた。どんなに寒くても外にいることが重要。そうだよね、外の空気は気持ちいいよね。

外にいるときは決してゴロゴロ言わなかったなあ。一度も言わなかったと思いきや、そんなことはなかった。
脱走してさまよったあなたと再会したときはゴロゴロ言っていた。たぶん、うれしくてじゃなくて、見せたドライフードに反応してでしょう。あと初めてサンシャインで出会ったときは、背中を掻くとゴロゴロ言っていた気がする。あのときから背中を掻かれるのが好きだったんだね。記憶にあるのはこれくらいだけど、きっと付き合いが浅い頃は外でもゴロゴロ行っていたのかも。

何しろ、脱走後は3か月間、リードつきの散歩だったから、太陽はある意味散歩慣れした。脱走する前に散歩したときは、ぐいぐいとリードを引っ張ってどこまでも遠くに行こうとした。だから途中で引き留めた。
けれども脱走から戻ってきてくれたあとの散歩はぜんぜん違ったね。家の外の近所を丹念に鼻をクンクンと鳴らしながら、臭いをかいでまわったね。ゆっくりゆっくりと。あのとき、あ、ここに住むことに決めてくれたんだなとおもったよ。
その頃のハーネスは、どこかで適当に手に入れたもので、あなたのむっちり体型にはいかにもきつそうだったし、材質や形も体に対して不快感が強かったんじゃないかとおもっている。そんななか、散歩を楽しんでくれてありがとう。

みんなに愛想がよかったね。ほかの猫たちは近所の人はNGだったけど、太陽だけがみんなに触らせた。通りすがりの人に対しても手を出されると寄って行ったり、お腹まで見せてあげたり、サービス精神がすばらしかった。

子どもたちにも触らせてくれたね。太陽のおかげで、猫が好きになった子たちもいるとおもうよ。

そうやって生きてきたんだろうね。大変だったね。

猫嫌いだった人がどんどんとあなたに籠絡されていったときはたまげたよ。性格がすばらしすぎる。
銀座のナンバーワンホステスってこんな感じなんだろうなとおもったよ。相手に負担をかけない甘え方がすばらしすぎる。猫は「癒される」のが好きな生き物だったけれど、あなたは「癒し」てくれる猫だった。すごいよ。いつも癒させてしまってごめんね。どうもありがとう。
太陽を見習おうと何度おもったことでしょう。こだわらないところ、見習いたいとおもった。

獣医さんに連れて行ったとき、「今はやたらゴロゴロ言ってみても、だんだんとゴロゴロ言うのが減ってくる」と言われたね。

実際そのとおりになっていった。以前ほど、積極的に愛想はふりまかなくなったし、おべっかのようにゴロゴロいうことも減った。特に、最後の数年は、本当にうれしくてゴロゴロ言っているときもあったとおもっているよ。

それでもあなたは癒し系だし、優しかった。偉い。どうもありがとう。

一緒に散歩をしていると、あなたはたまに怒ったね。それ以上行ってほしくない道を進むから、行く手を遮って妨害したとき、ウーと言った。そのときは「ごめんね」の気持ちでいっぱいだったけど、今おもうと、それもよかったなあ。一方的に気を使うのではなく、怒れるようになったということだものね。

怒るほど信頼してくれた、この人は怒っても大丈夫だとおもってくれたのよね。相変わらず、獣医さんでは、ゴロゴロ言って、聴診器で心臓の音が聞こえたいときもあった。太陽にとって怒れる相手がいたのはよかったとおもっている。

入院中にお見舞いに行ったとき、最初こそ喜んでくれたけど、途中から怒りだしたときもあったね。それはそれでよかったのだとおもう。うれしそうに歓迎してくれたり、やたらスキンシップしたがってくれたこともあったけど。

太陽、あなたのことを思い出すとしあわせな気持ちになります。以前は悲しさと後悔が前面に出たけれど、今はうれしさが出ます。それだけ過去になっているのだろうね。淋しいな。でも思い出せてうれしい。

そして今、コロナウイルスの拡大で気持ちがそわそわしてしまうこともあり、そんななな太陽を思い出すときがあってうれしい。この時間をつくりたい。
なんだか、みんなが大変だって騒いでいるときに、ひとり太陽のことを思い出して死を悼んでいると、それどころじゃないといわれるんじゃないかと勝手におもってしまうこともある。だから人には話さないし、誰かに共感を求めもしない。

でも、ここに書けてうれしいのだ。もしこんな記事を読みたく来たんじゃないという方に読ませてしまっていたらごめんなさい。ご容赦ください。

太陽との四十九日大切にしたい。また書く。

臼村さおり twitter @saori_u
思考していることを投稿しています。

エネルギーサロン・タンタン
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