競馬のクラシックGⅠ「菊花賞」(10月23日、3000㍍)で、オルフェーヴルが史上7頭目の3冠馬に輝いた。道中は中団、直線向いたところで先頭に立ち、追い込んできたウインバリアシオンに2馬身半差つける完勝。3分2秒8。圧倒的な強さだった。来秋にはフランスの凱旋門賞に挑戦するという。世界制覇を達成するかもしれない。
馬名(Orfevre)はフランス語の「金細工師」から。荒っぽい気性の馬が、3歳を迎えてから本領を発揮しだした。近走は“細工”する必要もない“金”の5連勝だ。全成績はこれで10戦6勝。過去の3冠馬たちに比べると、同じ時点での勝率6割というのは最低だが、走るたびに「やっぱり強かった!」を、繰り返してきた。
2月の京都でオルフェを倒したことのあるトーセンラーも、菊花賞では③着にとどまり、歯が立たなかった。不運なのは、ダービー、神戸新聞杯に続き“3度目の正直”もオルフェの②着に泣いたウインバリオシオン。同じ世代でなかったら“銀細工師”でなく、1つぐらいはゴールドに色を変えられたはずである。気の毒なケースはどの世界にもある。
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