手打ち出雲そばの「大黒屋」は元々福山繊維ビルの中で営業していた。JR福山駅南口再開発のスタートとして老朽化の著しいビルの取り壊しが決まり主人が移転先を探している頃から息子が厨房に入って手伝うようになったと記憶する。その後店は三吉町南に移り、息子は三之丸町に2号店を出した。駅前店は昼酒が飲める店なので明るい内からチビリチビリやっている客もいる。蒸し暑くなると私は【割子】よりも【おろしそば】を注文したくなる。いわゆるぶっかけの類で素朴な味わいの太いそばが好きである。令和になって市内に日本そばの店が一気に増えたが、この店は独自路線を突っ走るだろう。

