H22.7.16(金)もう、寿命かもしれない。

ホントに頑張った。
よくここまで、頑張った。
もう、寿命かもしれない。
何歳だ？　問いかける。
30歳？　
30年頑張ったわけか。
うん、もうダメだな。
うん、僕も、そう思う。どうも、もうダメな気がする。
型、取ろうか？　と先生が言った。
え？　……うん。


というわけで、型を取った。
30年くらい前に入れた差し歯が、最近頻繁に取れるようになった。前々回は5月に、前回は6月に、そして今月。


気づいたのは今日の昼間。
社員と話しているときに、異物が突然口の中に転がった。
…………あん？　……あ!!!!!　
「あ？　あれ、何だ？」
僕は窓の外を指差して、社員の注意を空に向けさせた。
「……何もないですけど」
「えっ？　何もなかった？　おかしいな。美女が飛んでたけど、もう行っちゃったのかな」
すでにポケットの中に外れた歯を押しこめ、それからは極端に笑うのを減らした。