ラッキーノッツ

さまざまな出会いを大切にして・*:..。o○☆*゚

心象風景を味わう楽しみ

2021年03月13日 | 作品鑑賞


冷たいけど、恵みの雨もうれしいかも。



咲いて美しく空を染め、散って美しく大地を染めて。

人生の大先輩がたの、新作絵画をゆっくり鑑賞してきました。



たましん美術館
足跡1974-2020~所蔵品と新作から見える多摩の美術~

内なる景色、さまざまな心象風景画を味わっていました。



池田 俊雄

うつくしい太陽に魅せられて、裸眼で太陽を直視して、描き続けて50年、
目を焼いて医者から失明宣告されても描き続け、幸いにも失明はまぬがれ
太陽を描ける喜びのなかで太陽を描いている。。。富士が描けるまで描き続けるとある。



多用される原色は太陽のエネルギー、生命の力強さ。



峰尾 幸仁作 1983~1984年

同じ場所でも、同じものでも、時とともに変化してゆく。
情景を描き留めることで、泡のように消えてしまうことなく、さらなる輝きへと蘇生する。

まるい地球のすべてのものが、バランスよく共生していくさまを、
絵にしたいと願い描いているそうです。



峰尾 幸仁作 そして36年後の ⇓ 時の蘇生 2020年

夢幻泡影の人生を、明るく捉えるメッセージに



松田 圭人作 1994年 ある風景

このころ、森の木々を人に見立てたり、ある風景のように対岸の岩を擬人化したり
感性の赴くままに創造して描かれていた。



春原 武彦作 1982年 白い影

機械の内部機構、生物のフォルムにも似た曲線、円、線が
ひとつの小宇宙。



春原 武彦作 2019年 現在82歳だから80歳の作品、すばらしい。。。

心地よい視覚的刺激のある作品。ご本人は、
stay hungry stay foolish の気概で Free,Fresh,Fineをモットーに自由に表現したいと。
86歳までガンバル。頭が下がります。



松本哲実作 

画面に生える生き物たち、そこに漂う不穏な空気。

戦争による社会的な不安、生の不条理、恐怖といった感情を絵画によって
可視化して独自の世界観を創られている。 



サイトウ ビン
ご本人は、自分の胎内空間で勝手気ままに動きまわる生き物たちの
存在に気づき、なんとか掴まえてキャンバスにしっかり定着させよう
と捕獲作業をはじめて40年、あっという間に過ぎてしまった。。。と。Σ(ʘωʘノ)ノわかんないでもない



89歳。曰く「近ごろは、作業方法が分からず、茫然自失の時間帯にかぎり、一匹、二匹がチラリと
形を見せる。。。この生き物たちのネームだけは先につけている。
衣装は似合わないので、やはり裸族が一番いいだろう」。。。なのだそうだ。( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )❤︎



海野 次郎作 森の舞踏(秋) 1988年

岩絵具による日本画。精霊が浮遊する幻想的な森。





それから32年後の2020年 海野 次郎作 岩に会った 

水墨画に転換。 その表現にもっとも適っていたとして水墨画を
選ばれたのだろう、、、と解説は語る。





松山 幾三郎作 化華(ゆめ) 1973年

若い頃、目に竹が刺さるという事故が起こります。
いつか絵が描けなくなるという不安の中でこの作品の目は鋭く刺してます。



それから10年、目を怪我した子猫が現れて、片目は失明しても元気に育ち、
大切な家族に。タイトルは見詰める 2020年、88歳の今の作品。
この目はやさしく遠くを見つめています。



吉田 悦朗作 夢想炎 1987年

神仏などの題材をご自身の精神世界と組み合わせて
プリミティブな画風に翻案して描かれるのが作家のスタイルでした。



2020年 93歳の作品。本展準備中に逝去されました。最晩年の作品 向日葵



慈しむように描かれた向日葵。
果てしなく長い制作活動で、辿りついた喜び。
言葉に表現できません。



たくさんの絵画を堪能してきました。
もちろんすばらしい絵画ですが、それより作家さんたちの人生観、
生き方に深く感動。とっても温かい心になりました。
明日もつづく。

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薬をいただきに飼い主だけ病院へ。四月にまた精密検査。
よかった、よかった、気持ちよく過ごしてるみたい。それが一番いいね。









平穏な今日一日に感謝です。

ご訪問くださり、ありがとうございました。



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