古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

一日 開高健

2024-09-10 00:37:48 | 開高健

新潮文庫 平成2年

 

開高氏も参戦したヴェトナムの日々のことを描いている。

 

でも、ルポというんでもなく、やはりこれは文学である、と言えるのではないか。

 

水井君という青年が、引っ越し先で弾の破片を頭に喰らって、死んだ

 

ことが描いてあって、頭をベッドで反対にして寝ていた。そして、土嚢が積んで

 

いなかった。数々の不幸が連なって亡くなったという。人の死ぬとき

 

というのは、そういうものなのかもしれない。数々の不幸が重なって

 

、それで、死んでしまう。本人は戦争の起こっている国にいくくらいだから

 

ちょっとは覚悟していたのかもしいれないが、その日、寝ていて死ぬとは

 

思っていなかっただろう。死とは唐突に、突然襲い掛かるものかもしれない。

 

うーん、僕はわりと運はいい方だと自負しているね。いや、かなり

 

いい方だと思うけどね。曲がり角を曲がると死神とばったりと出くわすかも

 

しれないから、気を付けないと。

 

(読了日 2024年8・22(木)8:25)

              (鶴岡 卓哉)


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