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快気分析

何か快適な気分になれるような記事にしたいです。

仕組みとアプローチ -  地震リスクから考える堤防リスク

2018-07-10 19:23:46 | 地震 津波
 前回の記事では大雨時の地震による堤防の直接的、或いは間接的リスクについて書きました。
 その後、次のようなニュースも有ったので、記事を書こうと思いました。

引用開始(一部抜粋)

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e6%b5%81%e6%9c%a8%e3%81%aa%e3%81%a9%e5%bc%95%e3%81%a3%e3%81%8b%e3%81%8b%e3%82%8a%e5%b7%9d%e6%b0%be%e6%bf%ab%e3%80%81%ef%bc%92%e4%b8%87%ef%bc%95%e5%8d%83%e4%ba%ba%e9%81%bf%e9%9b%a3%e6%8c%87%e7%a4%ba/ar-AAzP5Vm

流木など引っかかり川氾濫、2万5千人避難指示
読売新聞
2018/07/10 13:56

 10日午前11時過ぎ、広島県府中町の中心部を流れる榎川が氾濫し、周辺の住宅街に濁流が流れ込んだ。町は約1万1000世帯、約2万5000人に避難指示を出した。
 この時間帯に雨は降っていなかったが、町によると、流れてきた大量の木や土砂などが橋に引っかかり、水があふれ出したという。

引用終了

 このような例から考えられるケースは次の通りです。

 一つは、大雨で地盤が緩んでいる時に地震が発生し、通常では土砂崩れ、崖崩れ、地滑りなどが発生しないはずでも僅かな地震でこれらが発生。それが河川に流れ込み、直接堰を作ってしまい洪水になるパターン。
 もう一つは土砂崩れ、地滑りなどで草木が河川に流れ込み、引用例の様に橋などに引っ掛かって水位を挙げれしまうパターン。
 そしてもう一つは、上記二つのAND型。
 つまり土砂が河川に有る程度積もった所に流木などが引っ掛かって流れを妨害するパターン。
 
 こうしたAND条件などによる様々なケースも想定しなければ、今後に想定される自然災害の増加に対応できないかも知れません。
 同じ予算なら、避難用も兼ねた中層の集合住宅への補助への比率を増やすという対策が地域によっては有っても悪くはないと思います。
 気軽に手軽に早めにそうした別宅へ避難できていれば今回の犠牲者はかなり少なかったのでは無いでしょうか。
 これは津波危険エリアでも同様です。

仕組みとアプローチ -  岡山県倉敷市の大洪水と地震リスク

2018-07-10 12:14:29 | 地震 津波
 岡山県倉敷市の大洪水ですが、既に多くの方が見ていると思われる通り次の様なニュースが有りました。

引用開始(一部抜粋)

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e3%80%90%e8%a5%bf%e6%97%a5%e6%9c%ac%e8%b1%aa%e9%9b%a8%e3%80%91%e7%94%9a%e5%a4%a7%e8%a2%ab%e5%ae%b3%e3%81%ae%e5%8e%9f%e5%9b%a0%e3%80%81%e3%80%8c%e3%83%90%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%a6%e3%82%aa%e3%83%bc%e3%82%bf%e3%83%bc%e7%8f%be%e8%b1%a1%e3%80%8d%e3%81%8b%e2%80%a6%e5%b0%82%e9%96%80%e5%ae%b6%e6%8c%87%e6%91%98/ar-AAzOxLq#page=2

【西日本豪雨】甚大被害の原因、「バックウオーター現象」か…専門家指摘
株式会社 産経デジタル
2018/07/10 06:52

 濁流が住宅街に押し寄せた岡山県倉敷市真備町地区。県などへの取材で、同地区では高梁(たかはし)川の支流で5カ所の堤防の決壊が確認されたことが分かった。専門家は、決壊の一因として、豪雨などで水位が高まった川が支流の流れをせき止める「バックウオーター現象」が起きた可能性を指摘している。

(中略)

 高梁川と小田川の合流地点付近は、決壊に至らなかった場所でも、かつてないほど増水したとされる。バックウオーター現象は鬼怒(きぬ)川の堤防が決壊した平成27年の関東・東北豪雨などでも起きたとの指摘がある。

引用終了

 確かにこれに対する策がなされていればなされていないよりは損害は少ないので好ましい事は言うまでも有りません。
 物的、経済的な損害を少しでも減らす意味では確かに重要なのでできれば対策が好ましいのかと思います。
 しかし現実的でないような高い費用をかけた余程の堅牢な堤防でもない限り、人命の確保を堤防のような不確かなものに依存すべきではない、と考えています。
 その理由は「水位上昇と地震の同時発生が確率としてそう小さくはない」からです。
 一般に雨天曇天の時は地震が発生しにくいと言われる事が多く、筆者も同感です。
 しかしその確率は100%では無い上、大雨後に晴間が見える時でも川の水が増えるというケースも想定できます。
 水位が高い時には堤防の強度が限界に近い事も多いわけで、その時に例えば震度2程度の地震が発生すれば、地震が無い場合に比べて堤防の決壊がより早くなる、と言う事は必ず有ると思います。
 また仮に堤防が決壊しなかった場合でも、地震で堤防の表面に凹凸が発生し、そこで渦などの流れの乱れが発生して堤防を侵食し、決壊に至る、と言うケースも考えています。
 岡山県がいくら地震が少ないと言っても、震度2とか3程度の地震は日本全国いつどこで発生してもおかしく有りません。
 いつどこで発生してもおかいしくない中小地震を想定せずに人命対策したところで、決め手にはならないと言う見方が有ると考えています。
 以前にも記事にしましたが、こうした地域や津波リスクなどの高い地域こそ、5階以上とかの集合住宅を多くすべきではないかと考えています。
 「大嵐の時で洪水の危険が高まった時でも、1から3階の住民がより高い階に避難するのは簡単だから」です。