● 朝ご飯
私は夜から原稿に手をつけるとか、オーディオルームにとじ込もるなどの夜型で、昼前後まで寝ています。だから、昼に外に出る機会がジムやプールに行く以外、少ないのです。
それで、朝と昼をかねた食事は、天気なら、写真にあるように、外の庭に置いている鉄製の重い白い椅子に腰掛けて、丸いテーブルで朝食をとります。テーブルの真ん中を穴があり、地面まで通した大きなパラソルが日除けです。
この季節の庭を見るのはとくに好きです。初冬まで野生の朝顔が咲き満ちて、オーディオルームのテラスを被いつくしています。
庭の草木は、さんさんとふりそそぐ太陽を得て、ドンドン元気になり、互いに自分の領域を広げようとひしめき、しのぎあいます。庭は一番混雑して、未整理の状態になるのがこの季節です。
自分の領域を伸ばそうとする草木で庭の中に収まらず、はみ出している草木がいっぱいあり、雑草と入り乱れています。
私は、あまり手を入れた庭より、そういう自然のままの庭が好きです。
果物入りのヨーグルトとバナナとアイスコーヒーだけの簡単な朝食を食べながら、庭やデッキの周りに紋白蝶や揚羽蝶が数ひき飛び廻っているのが自然と平和を感じ、改めてこの家と土地にしてよかったと思います。そのような庭の景色を見て、いつもなにか、なんとなく物思いに耽ります。「さて今日、何をしょうか?・・・」と思い巡らす時間が好きなのです。
心のジャイロの中で針がどう触れるか?・・・その針の振れ方を感じる時間の余裕が楽しいのです。
● 高価な物の売買の私の哲学
私は家や船や車などの高価なものについては、とても経済的にマジに考えます。
大抵の方は、スーパーの肉が安いだのティッシュペーパーが安いから買い込む事はよくします。しかし、家などの高価なものには500万だろうと530万だろうとあまりにこだわらない様子です。
しかし、その30万と言う差額は高額です。いくらスーパーに並んでも、たかだか千円位の違いです。
私がまじに経済的に真剣になるのは高額のものの売買に限ります。ちょっとした買い物は極めて大雑把です。高額のもの程、金銭的に麻痺しやすいのかもしれません。
だから、車とか船などの売買は調べるだけ調べ、セミプロ以上に詳しく知っていたと思います。
昔はよく、ある人が私が車に詳しいのを知っていて、「トヨタの車をこの値段まで下げたので買っていいかね?」と聞かれたりしました。それに対して私は「その値段より10万安かったら、その安い所から車を買うか」などと尋ねて、相手から依頼されたとします。
車にせよ何にせよ仕入れ原価と言う底値があり、そこに利益を上乗せするのです。だから、私は高いもの程、「×××万なら買うが、それ以上ならやめる。貴方のところでも買うか買わないか、二つに一つで、直ぐに決まるほうが都合が良いだろう。一ヶ月も買うの買わないのぐずぐずして、それを何年しても仕事にくたびれるだけで、ラチが開かないだろうなあ」と言う買い方です。
だから、知り合いの車屋に「××万なら買うが」と電話を入れて、OKなら即座に買うけど早く決めてくれ」とか伝えるのです。この差額の10万とは大金です。新車は高いものと決めて係ると10万ぐらいとなるのです。
問題は業者に私はそのような買い方をする人だと、きちんと分かって貰えるような、懇意な店を何軒か知り合いになる事です。
ちなみに私はホンダの北九州地方責任者ととても懇意です。きっかけは、車マニアしか知らないホンダS1300と言う、パテントを20位登録した車で、空冷で馬力が高く、非常に加速がよく走る車がありました。パテントのわりに噂の少ない車でした。それは昔のホンダらしく、エンジンルームの考えられないところにキャブレターなどあるのです。だから、今までの車の構造的な違いが多すぎて、修理などで扱いにくかった為かもしれません。それに新車価格が非常に高かったこともあります。
その車の分解整理マニアルが偶然出てきて、いろいろなスペックを確認してみると、車重は約800キロで、今の軽自動車と変わりないのです。その割にはエンジンは今の軽自動車の約2.5倍の120馬力ぐらいですから、その加速は当時のフエアリーZやスカイラインGTRと0~4加速ではあまり変わりがないのです。
約40年ぐらい前、その車が新古車で、ホンダの展示場に売りに出されていました。私は再度、その車の価格など調べあげて、確か45万円をポケットに入れて買いにかかりました。その頃、一般車であるサニーとかコロナの新車価格は確か60~70万ぐらいだったと思います。
「登記登録費用全て込みで45万なら直ぐに買うのが、グタグタ言っても買うか買わないかの二つに一つだから即答して欲しい」とのっけから店員に伝えたのです。今ではお偉いさんになりましたが、私がぶらりと立ち寄ると
「あんな乱暴な買い方をした客は先生以外ないし、今でもすごく際どい値段をつけてくるよね」とか言って半ば諦めた感じで笑っています。結局、売り手がしぶしぶ了解すると、その場で即座に現金払いしてしまうのです。その手際よさで顔を知られるのが大切です。その時の売り手が今の北九州地方の支配人でした。
● 車はメーカーは問わない
話が元に戻りますが、私に依頼された車はトヨタの車でした。トヨタの車はトヨタ代理店からしか買えないと思う人が多いみたいですが、事実は違います。
業者価格と言って、業者間に互いの車を売る影のようなシステムがあり、その価格は互いに安く、その価格より10万位足して直ぐに売るほうが業者もセールスの苦労無しで売れるからです。
だから、ホンダのその方を通じて価格を告げてOKならそれで終わりとなります。このようになる為には、業者の責任者が「この人は自分の値段では即買う人である、業者が損しない、かつかつの値段をつけてくる人」という信頼感を互いに持ち合う相互理解が必要です。
● 買い方を楽しむ
話がずいぶんそれたようですが、私は高いもの程、自分の値段で納得するならスーパーでティッシュペーパーを買うように直ぐに簡単に買います。それは私の買い方の特徴であり、哲学です。
また、海外では少額のものでも、「デスカウント プリーズ」と言って、相手の顔色を見たりして、買い物を楽しんでいます。
それはまったく遊びであり、ゲーム感覚なのです。