いやー、なんか今回は色々と感じるものがあるなあ。4話中で最初の3話はどれもワクワクして続きが気になる流れにしてくれたんですけど、ラストがね。オイオイそっちに舵を切っちゃうのかい!? みたいなね。
『お姫様クラブ』は過去の楽しかった想い出にとりこまれて一線を超えてしまった主婦の話。でもなぜ支配人が何十年も老化していなかったかは説明ないし、もしそのクラブ自体が怪異や奇妙な存在だとしたら最後のスタッフの俗っぽい疑問には白けてしまう。やったことは保険金詐欺で手に入れた金でホストクラブに通い詰めたようなもの。
『小林家ワンダーランド』はパロディネタをふんだんに盛り込んだ不条理なコメディ(こういうの好き)と思いきやラストはスプラッタホラー。あんなことされて生きてる主人公の存在が一番奇妙ってことなのかな? なんだかオチはぶん投げられたような感覚。中川大志の恐怖に怯える演技は絶品なり。いつか大河ドラマの主人公をやって欲しい。
『視線』はお互い心に壁を作っていた母娘のハートフルなストーリー……と思いきやサスペンスなオチ。なんとなく途中でオチが読めてしまったのも哀しいし、本当にこのオチだったらガッカリだなというオチだったのも残念。そのままハートウォームに終われなかったのかな。でも最後に主人公が視線を視聴者に向ける演出はすごくいい。
『虹』はあえて主人公が一切しゃべらずにカメラを通して心情を表現する前衛芸術のような作品なのだが、ラストで別の登場人物が作品のテーマを全部言っちゃった。この話だけのめり込めず。
今回は全体的に私には空振りだったな、という感想。でも私が子どもの頃に観てたTVシリーズ版の世にも奇妙な物語も「なんでこんなオチに?」というのも多かったことを思い出す。ちょっぴりノスタルジックな夜なり。
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