夏のわすれもの

少しずつ外が涼しくなっています。秋が近づいているのでしょう。

寝床に入り、ふと今年の夏を振り返ってみたのです。今年も何もなかったな……と感傷的になるほど若くもないのですが何かを忘れている気がしたのです。人間関係に特に修正するものもなし、家族も今のところ不幸はなく、順風満帆とまではいかないけど不平不満はない日常。それなのに何か大切なことをやり忘れている気がするのは何故だろう？

そんなモヤモヤした気持ちを心の隅に置いたまま朝を迎える私。今朝もコンビニに朝食を買いにいきます。涼しい風が頬をなでます。室内はまだ暑いのに外は涼しい。これも夏と秋の交代時期のあるあるですね。コンビニに入り、パンコーナーを回る。ちょうど店員さんが弁当コーナーに商品を陳列していた。

あっ。本当に小さく声が漏れてしまいました。そうだ、今年はまだ冷やし中華を食べていなかったではないか。忘れていた、忘れていた。すぐにチルドの冷やし中華とゆで卵を一つ買って帰る。蓋をとって麺にスープをかける。おお、この酸味の効いた醤油ベースの香り。これです、これぞ夏の匂いです。いそいそと別添えの具を乗せて、ゆで卵を放り込み、ぐしゃぐしゃにかき混ぜてから一気に麺をすすり上げます。

うまい！！　ああ、心のモヤモヤが晴れていく。もしかしたらこの気持ちは別に原因があるのではないかと思ったのですが、冷やし中華食べたらすっかりと雲散霧消したので、冷やし中華を食べられなかった不満が呼び起こしたものだと思いこむことにしました。さあ来い、秋！！