夕方だったので店内の込み具合はそこそこ。しかしテーブルは広く、席同士の距離も離れているので邪魔になることはない。よく計算されているものだなあ、と感心しきり。案内された席には銀色の皿が一枚置かれていた。
ほう、この皿に料理が乗せられるのかな？ と思ってたら私が着席すると皿は持っていかれたしまった。後で知ったのだが着席する席を示すための飾りの皿なのだという。なんかオシャレですな。すぐにウェイターさんが来て飲み物を聞いてくる。「水！」と叫びたいところだが、せっかくのフレンチ。でも酒の味なんてよくわからないので、ここはアルコールを避けてクランベリージュースにする。
クランベリージュース旨い。ところでクランベリーってなんだ？ フリーザの部下にクランベリという奴がいたが……。などと考えていたら前菜が運ばれてくる。一口サイズのシュークリームに野菜と冷製ゼリー？ こんなのホントに一口ですがな、とシュークリームを摘んで口に放り込む。うわ、これ甘いクリームじゃない。魚介系のエキスがぎゅっと詰まった奴だ。ホタテかな。とにかく魚介の出汁が効いてる。
野菜も小洒落てていいな。なんて野菜だこれ。アスパラ？ 冷製ゼリーはミネストローネを寒天で固めたようなもの。混ぜて食べよう。嬉しいのはこちらの予想を裏切ってくれることですね。思ってたものではなく、それでいて期待の上を行く。（続く）
