とうとう肉料理くる。
低温調理した牛のステーキだ。ウェイターさんが◯◯牛と生前の出身地を言っていたが忘れた。焼き方はミディアムレアらしいがかなり生っぽく見える。低温調理した肉なんて生まれてはじめてだ。
ナイフでステーキを一口分切る。うおぁぁ柔らかい。生っぽく見えるのに肉を切る感触はしっかりと火が通っているものだ。本当に生だと切り口がぐちゃっとなるものだけど、綺麗な断面になっている。そして泣きたくなる程に美味しい。脂身なく赤身だけ。できるだけ口の中に長く滞在させたいので、しっかりと噛む。「俺、いいもの食ってるなあ」と痛感した。
名残惜しくステーキを食べ終えれば、小さな焼き菓子とチョコアイスが出てきた。チョコアイスにはピスタチオがふりかけてある。チョコ成分が強くて濃厚。最後まで楽しませてくれるなあ。アイスを食べ終えたらコーヒーが出てコース終了。
で、お会計。諸々込みで1万円は軽く超えた。たしかに一回の食事と考えれば目を剥くような金額だ。しかしアミューズメントパークにきたようなワクワクと満足感に満ち足りていた。そう良いフランス料理店は食事だけではなく雰囲気やサービスで楽しませてくれるのだ。サービス料を払っても惜しくないと思ったのはこの日が初めて。
さすがに毎月は口が奢るからダメだけど一年に一回……いや半年に一回ならまた行ってもいいな。