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ヒッキーはつむじ風!!

ヒッキーが観て気に入った映画を、ブログで紹介します。

読書・重松清「気をつけ、礼。」

2009-02-06 18:34:33 | Weblog
「気をつけ、礼。」 
六つの短編からなる本です。

本の帯には書いてあります
「どうして大人には、先生がいないのだろう?」・・・。

「ドロップスは神様の涙」では一見怖い保健の先生「ヒデおば」が登場します。
5年1組の河村さんは、クラスメイト全員から「死ね」「バカ」「ばいきん」などと意地悪をされています。
ある時から、頭痛と腹痛で吐き気がするようになり、保健室へ頻繁にいくようになります・・・。
となりのベッドには1年1組のまえだたつや君が必ずと言っていいほど、寝ていました。
そしてヒデおばは二人に必ず、缶に入っているドロップスを1つずつくれるのでした・・・。そして・・・。

残りの5つの短編には「生徒が大人になって先生と再会する」という共通のシチュエーションがあります。

中でも印象に残ったのは「白髪のニール」です。
高校の物理の先生が、ギターの弾ける生徒にたのんで、ニール・ヤングを夏休み中になんとか弾き語れるようにする・・というお話です。

先生曰く「ニール・ヤングは、歳をとることを歌うてくれたんじゃ。それがロックなんじゃ。ロックはロールなんじゃ。キープ・オンなんじゃ。」

年甲斐もなくバンドを続けている私にはグサッとくる台詞です。

「先生」も人間なんですね。失敗もするし、全て公平になんて無理かもしれません。
しかし、生徒のそばにいてあげれば、声はとどくのかもしれません。
先生、すごく大変な仕事だと思います・・・。