作家「小林多喜二」が一ヶ月ほど滞在していた、七沢温泉の福本館に行って来た。かなり高齢となった女将が、祖母から聞いたという「多喜二」のことを話をしてくれた。ある時、村の駐在が捜査に来たが、そんな客は居やしないとお茶を出して帰らせた。駐在にしても、もしそのような人物が自分の管轄から現れたら、この宿も、自分も大変な事になる事を恐れたのではないだろうか。
「多喜二」の事を調べていた方から尋ねられ、思わず私の宿ですと答えてしまった、新聞に紹介しても良いかと訪ねられたときは、まさか戦前とは違って民主主義の国になったのだからとは思ったが、迷ってしまった。
赤旗新聞などで、紹介されてからは、全国から問い合わせや、訪れる方が多くなったとのこと。多喜二が使っていた離れ部屋を見学させてもらい、多喜二の好物だった「おはぎ」をいただき、多喜二をしのんできた。