Takahiko Shirai Blog

記録「白井喬彦」

金正日・鄭東泳会談、韓国紙社説は?

2005-06-18 15:40:58 | 国際
中央日報
【社説】鄭統一相・金正日総書記の面談、北核解決するだろうか
2005.06.17 18:57:15

6.15統一大祝典に出席するため平壌(ピョンヤン)入りした統一部・鄭東泳(チョン・ドンヨン)長官が昨日、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長に、電撃的に会った。当初、不透明だった面談が実現されたことによって、金委員長がある種の戦略的決断を下したのではないか、との見方が出ている。

とりわけ、金委員長が「破局か、解決か」の最終段階に入った北核問題について、どんな立場を示したのかが非常に注目される。面談は、現政権に入って初めてのもので、北核問題を含めて韓国側の対北朝鮮政策の基調・方向が、北朝鮮最高指導者に直接伝えられた、との点から大きな意味がある。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府がスタートした後、小康状態が続いていた南北(韓国・北朝鮮)関係は、1年前から悪化一路にあった。

昨年7月、韓国政府が金日成(キム・イルソン)死去10周忌訪朝団を不許可して以降、北朝鮮は韓国との対話チャンネルを完全に封鎖してしまった。大統領と統一部長官がそれぞれ「核が自衛の手段だという北朝鮮の主張には一理がある」、「脱北者問題でもって北朝鮮の体制を揺さぶるのは、われわれの政策ではない」というなど、いくら柔軟姿勢を示しても、効き目がなかった。

はなはだしきは、対北朝鮮送金事件に特別検察官制度を適用したことや大規模な脱北者を受け入れたことなど「10大・盧政権の反統一行跡」まで発表し、韓国側と対立した。そんな北朝鮮が面談を受け入れたのは、いったん盧政権を対話の相手に認める、との意志を示したもの、と受けとめられる。

鄭長官が、韓国の対北朝鮮・対外政策を主導する国家安全保障会議の常任委員長だとの点からもそうだ。面談を契機に、合意済みの閣僚級会談をはじめ各種の対話が、さらに実質的な形で行われ、南北間の緊張緩和がもう一歩進むことを期待したい。とりわけ、北朝鮮は、以前のようにとんでもない口実を作って対話を中断させる、という愚を避けてほしい。

2回目の核危機が浮き彫りになりはじめた02年10月以降初めて、北朝鮮の核問題をめぐる韓米政府の明確な立場が、金委員長に伝えられたことも意味深い。鄭長官は最近、韓米首脳会談で合意した▽北核の不許可▽平和的かつ外交的な解決の原則、という内容の真の意味を、金委員長にそのまま伝えた。とくに、北朝鮮が核を放棄すれば受けられる恩恵の詳細について説明した。

米国からは▽テロ支援国家リストからの削除▽戦略的物資輸出の許可▽全面的な経済交流を、韓国からは大規模な経済支援を、それぞれ行う内容となっているもようだ。 これについて、金委員長がどんな出方をしたのかは伝えられていない。しかし、そろそろ金委員長は韓米の説得を受け入れなければならない。核さえ放棄すれば、北朝鮮があれだけ願っている体制保障と大規模な経済支援が実現されるのに、ためらう理由がないだろう。

とりわけ、北朝鮮に与えられた時間はそれほど多くないという鄭長官の指摘に留意すべきだ。米国の忍耐がほぼ限界にきているからだ。金委員長は「民族連係」に触れたものとされる。だが、北朝鮮は今後、民族連係に対する認識や接近方法を変えなければならない。何よりも、民族の生存がかかっている核問題について、韓国側には振り向きもせず、米国とだけ取引したい、との姿勢を見せるのは正しい民族連係ではない。

これまで行ってきた韓米関係を重傷するような民族連係は、これ以上韓国側に通じない、との点に気付くべきだ。およそ60年間にわたる「主体(チェチェ)」と「北朝鮮の方式」が北朝鮮に与えたものは、疲弊した経済だけだとの点を韓国民はよく知っているからだ。

金委員長は、どうすることが南北住民の安寧と福祉のためのものかについて、本当に真剣に悩まなければならない。それは、いったん6カ国協議に復帰し、こう着状態に陥った核問題の解決に臨む決断を下すことである。それだけが、南北共存を担保する第一歩となる。


朝鮮日報
ソウル行き飛行機が発つ直前に行なわれた金・鄭面会
2005/06/17 20:24

 鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官が17日、平壌(ピョンヤン)で金正日(キム・ジョンイル)総書記に会った。

 鄭長官が6.15南北共同宣言5周年記念行事の日程をすべて終え、ソウルに帰る直前に「面会決定」を通報してきたという。

 金総書記が鄭長官に会ったこと自体は、今後の北朝鮮の韓国に対する態度が、これまでとは多少変わるのではないかと思わせるものだ。今月21日からソウルで開かれる南北長官級会議のムード作りにもプラスになるものと見られる。

 しかし、問題はやはり核問題だ。金総書記と鄭長官の面会でどんな話がやり取りされたかを知るには、しばらく待たねばならないが、北朝鮮は今回の6.15記念行事のうち、核放棄によって韓半島の平和を守るという意志を見せるよりも、「わが民族同士」だけを強調するのに懸命だった。北朝鮮は「6.15記念日」を「わが民族同士の日」と名づけることを主張したほどだった。

 そのため、この面会だけを取り上げ、北朝鮮の6か国協議や、ひいては核放棄の決断について安易に予測することはできない。

 北朝鮮がいつものように芝居がかったやり方で演出した今回の金総書記と鄭長官の面会は、今後の核問題が交渉局面に入るにせよ、それとも危機が高まるにせよ、韓国を味方側に留まらせる狙いから見せた行動である可能性も少なくない。

 北朝鮮が核兵器保有に固執する一方で、南北関係においては積極的に臨むという戦略で、韓国側の出方を試してみる可能性はいくらでもある。

 こうした時、政府はいかなる場合でも核兵器は容認できないという基本原則を持ち、南北関係に望むべきだということを忘れてはならない。

 一つ付け加えておくと、北朝鮮が世界の舞台に出てこようとするなら、もはや対南関係においても常識と国際的マナーを身につけてもいい頃ではないだろうか。

 韓国の政府代表団に、面会について何の予告もせず、帰国直前にまるで「謁見を許すかのように」突然通報してくるというのは、民族の伝統的な作法にも反することだ。

 それより眉をひそめさせるのは、金総書記に会いたいがため極度にそわそわし、面会の通報に慌てて駆けつけた政府代表団の態度ではあるが。

金正日・鄭東泳会談続報

2005-06-18 09:50:22 | 国際
毎日新聞
鄭・金総書記会談: 完全に修復した南北関係
2005年6月17日 23時20分

 【ソウル堀信一郎】鄭東泳(チョンドンヨン)統一相と金正日(キムジョンイル)総書記との17日の会談で、この1年間、断絶状態にあった南北関係が完全に修復した。

 南北共同宣言5周年という節目が後押ししたものだが、北朝鮮にとって唯一確実な経済支援国である韓国をつなぎ留める必要があったようだ。

 南北関係は昨年7月、北朝鮮での金日成(キムイルソン)主席死去10周年行事に韓国政府が弔問団を参加させなかったことに北朝鮮が激怒し、定例化していた南北閣僚級会談や軍事会談の開催が中断していた。

 だが、5月中旬に南北次官級会談で、第15回南北閣僚級会談を6月21~24日までソウルで開催することで合意して南北対話再開の糸口を見つけた。そして、この日の会談で金総書記が全面的な修復を宣言するという形になった。

 会談で鄭統一相は南北離散家族の再会事業について「まだ12万人が再会できず、待機している。全員が再会するのに20年かかるかもしれない。テレビ電話を通して再会する方法はどうか」と提案。これに対して金総書記は「興味深い提案だ。南北ですぐに準備に取りかかり、8月15日の再会事業に間に合わせるようにしよう」と同意した。

 21日にソウルで再開される第15回南北閣僚級会談についても金総書記は「(形式ばったことはやめて)実質的な南北協力を協議する場にしたい」と積極姿勢を見せた。

 また、本来、敵対関係にある南北関係で軍事会談についても再開することで合意し、金総書記は「軍事的緊張緩和」に強い意欲を示した。

 初めての会談で南北関係を修復した鄭統一相と金総書記。だが、実は鄭統一相は昨年7月の故金主席の弔問団不許可を理由に「北朝鮮の土を踏ませない」と北朝鮮から攻撃されていた。

 それでも金総書記が会談を決断したのは、南北関係を正常化させることで、今後の人道支援が一層確実になるからだ。

 韓国政府によると、政府・民間による北朝鮮への人道支援は、01年は約1800億ウオン(約180億円)だったのが、04年には約3000億ウオン(約300億円)に増加している。

金正日「7月に6ヶ国協議復帰」、鄭東泳に語る

2005-06-17 23:19:23 | 国際
朝日新聞
「6者協議に7月復帰も」 金総書記、韓国統一相に示す
2005年06月17日22時06分

 南北共同宣言5周年行事で訪朝していた鄭東泳(チョン・ドンヨン)・韓国統一相は17日、平壌で北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記と会談した。金総書記は核開発問題について「我々は6者協議を放棄も拒否もしたことはない。米国が我が国を相手として認め、尊重するなら、7月中にも6者協議に復帰する用意がある」と述べ、米国の対応次第では約1年間中断している6者協議の再開に応じる考えを示した。また「核兵器を持つ理由がない」とも述べ、核問題が解決すれば核不拡散条約(NPT)や国際原子力機関(IAEA)に復帰する考えも示した。

 17日夜に帰国した鄭統一相が記者会見などで明らかにした。金総書記は「この(6者協議復帰)問題は米国ともう少し協議しなければならない」とも述べ、米朝間でさらに調整が必要だとの考えを示した。

 金総書記は「南北非核化共同宣言(92年発効)は依然として有効だ。故金日成主席の遺訓だ」と語った。さらに「(北朝鮮は)核兵器を持つ理由がない。核問題が解決すればNPTに復帰し、IAEAの徹底検証を受ける用意がある。すべてを公開してもいい」と述べた。

 金総書記は多国間による安全の保証について「一理ある。慎重に検討する」と述べた。

 統一省によると、会談は平壌市内の大同江迎賓館で行われ、昼食も含めて約5時間に及んだ。昼食には韓国の林東源(イム・ドンウォン)・元統一相、朴在圭(パク・チェギュ)元統一相らも出席した。

 鄭統一相は、核問題の早期解決と南北関係の持続的発展を主要な内容とした盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の口頭メッセージを伝達。金総書記に6者協議への早期復帰を促した。鄭統一相は会談で、6者協議が再開した場合、韓国政府として実質的な核問題解決を促すため「重大な提案」をする用意があると説明。総書記は「慎重に研究し回答する」と述べた。核放棄を条件に韓国が「画期的な支援」を行うとの内容と見られる。

 鄭統一相によると、金総書記は8月15日の日本による植民地支配からの解放記念日に、北朝鮮・金剛山で離散家族の再会事業を実施し、ソウルで開催される解放記念日式典に北朝鮮から政府代表団を送ることにも同意した。また、南北の将官級軍事会談を再開させる考えも示した。

 金総書記が韓国政府高官に会うのは、02年4月に金大中(キム・デ・ジュン)前政権の大統領特使として訪朝した林元統一相(当時、大統領特別補佐役)以来。会談は当初予定になかったが、前日深夜になって北朝鮮側が会談に応じる意思を韓国側に伝達。17日朝に確定したという。


毎日新聞
韓国: 鄭統一相が北朝鮮平壌市で金総書記と会談 
2005年6月17日 20時44分

 【ソウル堀山明子】韓国の鄭東泳(チョンドンヨン)統一相は17日、平壌市内の大同江迎賓館で北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記と会談した。核問題を巡る6カ国協議について金総書記は、「米国が北朝鮮を認め、尊重する意思が確実であれば、7月中にでも協議に出席できる」と述べ、来月にも復帰する用意があることを明らかにした。しかし「その前に米国ともう少し協議が必要」と条件を付け、米朝直接対話を求めた。

 昨年6月から中断している6カ国協議について北朝鮮は、米国の対北朝鮮敵視政策の放棄などの条件が満たされれば復帰する立場を繰り返し述べてきたが、復帰の時期について発言したのは初めて。金総書記との会談を終え、帰国した鄭統一相が仁川空港で記者団に明らかにした。

 会談で鄭統一相は、北朝鮮核問題の早期解決を求め、南北関係は00年6月の南北共同宣言の精神にのっとって発展したいという盧武鉉(ノムヒョン)大統領の口頭メッセージを伝えた。

 鄭統一相によると、これに対し金総書記は、「朝鮮半島の非核化の宣言は有効であり、(94年に死去した)金日成主席の遺訓でもある」と述べ、92年発効の南北非核化宣言を順守する立場を強調した。また6カ国協議について「我々が協議を拒否したことは一度もない。米国が我々をさげすむので対抗しようとしたものだ」と説明、米朝対話を条件に7月復帰の可能性を示唆したという。

 また、南北関係については今月21~24日にソウルで開かれる閣僚級会談で将官級会談開催についての論議し、黄海の軍事的緊張緩和に努力する姿勢を示した。解放記念日の8月15日には、北朝鮮政府代表団を派遣するとともに、北朝鮮の金剛山で離散家族再会事業を再開する考えも明らかにした。

 会談は、17日午前11時から午後1時半まで2時間半行われ、1時間半は核問題、残りの1時間は経済、安保、人道的支援問題などについて議論した。韓国政府関係者によると、会談で鄭統一相は、米韓首脳会談の結果を伝え、6カ国協議で北朝鮮が核廃棄の戦略的決断を下せば、韓国は包括的な対北朝鮮支援策を提供する用意があると説明し、6カ国協議の復帰を促したという。

 会談後、昼食会も2時間半近く開かれた。金総書記が「以前会った人にまた会いたい」と要望し、林東源(イムドンウォン)元大統領特別補佐官、朴在圭(パクジェギュ)元統一相らも参加した。

 鄭統一相は、南北首脳会談5周年記念行事に参加するため、14日から平壌入り。16日の金永南(キムヨンナム)最高人民会議常任委員長への表敬訪問が個別会談に格上げされ、17日には追加日程で金総書記との会談が実現した。

 ◇なぜ突然の会談か…

 【ソウル堀信一郎】金正日(キムジョンイル)総書記が17日、鄭東泳(チョンドンヨン)韓国統一相を突然足止めし、初めての会談に踏み切った。「突然で予想外」の行動は金総書記が得意とする手法だ。だが、鄭統一相は北朝鮮が「北朝鮮の土を踏ませない」と攻撃してきた相手だ。それでも金総書記が会談を決断したのは、核問題で韓国を味方につけ、南北関係を正常化させることで北朝鮮の立場を優位にしようという戦略とみられる。

 北朝鮮と鄭統一相との「敵対関係」は1年前から続いていた。原因は、南北関係を統括する鄭統一相が昨年7月、北朝鮮での金日成(キムイルソン)主席死去10周年行事に韓国の弔問団を参加させなかったことだ。

 これに激怒した北朝鮮は「鄭東泳は任期中、共和国(北朝鮮)を踏むことはない」と非難していた。

 だが、金総書記は17日、会談後には昼食会まで用意して、最大限の接待をした。

 会談で韓国側が金総書記から6カ国協議復帰の言質を取れれば大成果だった。だが、北朝鮮はまだ、6カ国協議への復帰問題や、核カードをいかに体制維持に結びつけるかなどの判断はついていないとみられる。

 一方、米国や日本では、北朝鮮の時間稼ぎに対して経済制裁などの強硬論が出ている。このため金総書記は鄭統一相の口から、日米両国の強硬論が実際にどの程度なのかを聞き出そうという狙いもあったようだ。

 高麗大の南成旭(ナムソンウク)教授は「祝賀ムードの中で金総書記は、核問題で米国の政策に同調せず、北朝鮮側に立つよう鄭統一相を説得したのではないか」と述べた。

 金総書記にとっては、韓国が予想もしなかった会談を成功させて、韓国に貸しを作った。今後の南北関係で主導権を握ることもできる。

 韓国政府も「金総書記に米韓関係を直接説明するいい機会になった」(外交通商省幹部)と歓迎しているが、南北特有の同胞関係に傾き過ぎると、北朝鮮の時間稼ぎに加担する結果になるおそれもある。


朝鮮日報
金総書記「米が尊重すれば7月中にも6か国協議復帰」
2005/06/17 22:06

 北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記は17日、「米国がわれわれを認め、尊重しようとする意思が確固たるものであれば、7月中にも(北核をめぐる6か国協議に)応じることができる」とし、「しかし、同問題は米国との更なる協議が必要だろう」と明らかにした。

 金総書記は「われわれは6か国協議を一度もあきらめたことがなく、拒否したこともない」とし、「米国がわれわれを蔑視するため、立ち向かおうとしたまで」とした。

 また、「韓半島非核化宣言は有效であり、金日成(キム・イルソン)前主席の遺訓だ」と述べた。

 これを受け、昨年6月以後、1年間中断されていた6か国協議に北朝鮮が復帰するか、するとすれば、いつになるかが最大の関心事となる見通しだ。

 金総書記は6・15統一大祝典に出席するため北朝鮮を訪れた鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官との単独面談で、このように述べたと、鄭長官が伝えた。

 鄭長官は「盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の特使として金総書記を午前11時から午後3時50分まで面談した」とし、「盧大統領の核問題解決と南北関係発展に関する口頭メッセージを伝達した」と明らかにした。

 このメッセージは北核問題の速やかな解決を強調したほか、南北関係が6・15共同宣言精神によって持続的に発展するよう期待するという内容であったと伝えられた。

 北朝鮮官営の朝鮮中央通信もこのような事実を直ちに確認した。南北関係と関連、金総書記は「将官級軍事会談を再開し、西海地域での緊張を解消する」と述べた。

 また、今年の8・15光復節に、離散家族再会行事を開催しようという韓国側の提案を受け入れ、ソウルで開かれる8・15行事に、中核の当局代表団を派遣するともした。

平壌=共同取材団
権景福(クォン・ギョンボク)記者>kkb@chosun.com

小泉外交は強腰か?

2005-06-17 19:06:36 | 国際
中央日報
強く攻勢をかける日本外交
2005.06.17 10:57:01

日本が周辺国との懸案に対し、強い姿勢で対応している。

日本国内でも靖国神社の参拝を中断しろという声がますます大きくなっているのにもかかわらず「韓国や中国がするなといって中断するものではない」と粘り腰だ。

今度は、日本の外務省が教科書問題に攻勢をかけている。また中国と対立している東シナ海ガス田問題も対応方針を再確認した。

東京のある外交関係者は「小泉政権スタート以降、国際舞台で日本の位相を高めようという戦略が推進されてきているが、一部は成果を上げた」とし「過去の問題で冤罪(えんざい)を晴らせずにいる韓国や中国との外交でも、過去とは違い、なかなか譲歩しないのもそのような流れの中にある」と分析した。

◇教科書攻勢=外務省ホームページには14日から▽教科書採択手順▽検定方法▽検定基準--などを紹介するページが開設された。日本語と英語翻訳文が掲載されたが、近い将来、韓国語と中国語にも翻訳し掲載すると外務省は明らかにしている。教科書記述は出版社に任されており、政府の介入はありえないという立場を繰り返して主張し、攻勢をかけているのである。これは町村信孝外相の特別指示によるものと確認されている。

町村外相は2001年の扶桑社歴史教科書歪曲(わいきょく)波紋当時、文部大臣だった。高島肇久外務省スポークスマンは15日の記者会見で「一部の外国で(日本の歴史教科書に対する)誤解から始まった反発と批判がある」とし、外国語で検定制度の説明のページを作ることにした背景を説明した。外務省のこのような認識は、教科書の記述内容自体を問題視する韓国側の立場とは大きな違いを表している。

◇韓日自由貿易協定=中川昭一経済産業相は14日、記者会見で「韓国に頭を下げてまでも交渉をする必要はない」と述べた。8カ月中断している韓日自由貿易協定(FTA)実務交渉の再開の見通しを尋ねる質問に「韓国次第だ」とし、こう着の責任は韓国側にあると主張した。

交渉がこう着状態に陥った原因は、農水産物市場開放に対する意見の食い違いのよるものだ。韓国は日本が提示した農水産物分野の開放幅が不十分だとしており、これを工産品・サービス開放と連係させ、一括して妥結しようという立場だ。

◇東シナ海ガス田=日本の経済産業省は15日、ガス田の試掘権を来月ごろ民間企業の帝国石油に許可すると明らかにした。中国の独自開発に対抗した日本の対応策だ。対象地域は中国が開発中の春暁ガス田へと続く所で、日本が主張する排他的経済水域(EEZ)にある。日本は、両国沿岸から中間線をEEZの境界としようという立場だが、中国は自国の大陸棚が沖縄まで延びているという理由で受け入れていない。両国の主張はすべて国際法的根拠を持っており、なかなか合意に至ることができない。

東京=イェ・ヨンジュン特派員 <yyjune@joongang.co.kr>

訳詩鑑賞『ルバイヤート』(34)

2005-06-17 13:06:18 | 文学




   第六十七歌


衰ふる身に酒そなへ、

屍かばねはあらひ葡萄葉の

寿衣につつみてうつくしき

園のほとりに埋めてよ。




       67

Ah, with the Grape my fading Life provide,
And wash my Body whence the Life has died,
And in a Windingsheet of Vine-leaf wrapt,
So bury me by some sweet Garden-side.



   第六十八歌


さらば地下なるわれもまた

かほりの罠をそらに投げ、

道ゆく信者ことごとを

えしらぬひまにとらへてむ。




       68

That ev'n my buried Ashes such a Snare
Of Perfume shall fling up into the Air,
As not a True Believer passing by
But shall be overtaken unaware.

讀賣社説の指摘、韓国人は非難と感じる?

2005-06-17 13:04:04 | 国際
「北朝鮮はちっとも変っていない。大きく変ったのは韓国のほうだ」という讀賣新聞社説は、韓国人には意外な指摘だったのだろうか。


中央日報
読売新聞が韓国側の対北朝鮮姿勢を非難
2005.06.16 18:45:33

日本の読売新聞は、南北(韓国・北朝鮮)首脳会談5周年を迎えて、16日付に「変わったのは韓国の方だけだ」と題した社説を掲載し、韓国側の対北朝鮮姿勢を非難した。

社説は「北朝鮮が核保有を公然と宣言した後も、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権は南北の『交流、協力の拡大』という態度を変えていない」とし、「これは事実上、核保有を容認したに等しい」と主張した。

社説はまた「5年前の首脳会談以降、北朝鮮の体制には全く変化がなかった反面、大きく変わったのは韓国社会の方」とし、「韓国は北朝鮮に、心理的に武装解除したも同然だ」と強調した。


讀賣新聞
6月16日付社説
[金大中訪朝5年]「変わったのは韓国の方だけだ」

2005年6月17日2時9分

 韓国と北朝鮮の初の首脳会談から5年がたった。

 冷戦構造が残る朝鮮半島情勢にどんな変化が起きたのか。日本の安全保障を考える上でも、重要なポイントである。

 北朝鮮の平壌では、南北共同宣言から5周年を記念し、韓国政府代表団も参加して、祝祭が開かれている。だが、南北首脳会談はその後は一度も開かれず、宣言に明記された金正日総書記のソウル訪問は実現していない。

 共同宣言が触れなかった肝心の安全保障問題は、5年前とは状況が一変した。「核兵器を持つ意思はない」としていた北朝鮮が、「核兵器保有国になった」と言ってはばからない。

 北朝鮮の核保有宣言により、日本にとっての安全保障上の環境も激変した。

 盧武鉉政権が登場したのは、2年前、北朝鮮が、公然と核開発を再開した時期だった。

 金大中前政権の太陽政策を継承し、南北縦断の道路・鉄道の復旧事業を続けてきた。北朝鮮での金剛山観光開発、開城工業団地開発を支援しているほか、民間団体の北朝鮮訪問を広く認めてきた。

 盧政権は「北の核は容認しない」と再三、強調している。

 だが、北朝鮮が核保有を公然と宣言した後も、南北の「交流、協力の拡大」という態度は変えていない。事実上、核保有を容認したに等しい。

 金正日独裁政権に、改革・開放への本質的変化は見られない。必要とする食糧や肥料、経済支援はしっかり取るが、国内では厳しい専制支配を固持し、対外的な開放は制限している。

 北朝鮮の核廃棄を目指す6か国協議は1年近く停滞したままだ。

 韓国は、経済支援などのアメを与えても北朝鮮に核廃棄を選択させることはできなかった。経済制裁や封じ込めなどのムチも示さねば、北朝鮮は動くまい。

 5年前の首脳会談は、北朝鮮の体制には全く変化をもたらさなかった。大きく変わったのは韓国社会である。

 同胞意識が強調された結果、各種世論調査に見られるように、国民の北朝鮮に対する脅威認識は根本から変質した。例えば、韓国の国防白書からは、北朝鮮を「主敵」とする表現が姿を消している。一国の安保政策上の大転換である。

 韓国は北朝鮮に、心理的には武装解除したも同然だ。

 南北首脳会談については、5億ドル(約550億円)相当の現金などと引き換えに実現した、と金大中前大統領が批判された。韓国社会の安保意識の変化は、その結果である。

鄭東泳統一部長官、金正日と会談

2005-06-17 12:54:06 | 国際
中央日報
鄭東泳長官-金正日総書記が電撃面談…北核の進展に注目
2005.06.17 12:40:19

6.15南北共同宣言5周年記念行事のために北朝鮮訪問した鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官が17日、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長と電撃面談をした。

韓国側現職統一部長官が金委員長と単独で面談するのは2000年9月の朴在圭(パク・ジェギュ)元長官以後5年ぶりで、1年近く漂流中の北核6者会談と南北関係に突破口が開かれるか注目される。

面談はこの日午前、北朝鮮側の面談決定の通報により鄭長官が金委員長を表敬訪問する形式で行われたと伝えられた。

鄭長官はこれによりこの日午前、宿舎の百花園(ペックファウォン)招待所を出発、某所で金委員長と単独面談を進行中だが、昼食を共にするのかについては確認されていない。

これについては代表団スポークスマンの金弘宰(キム・ホンジェ)統一部広報管理官が午前9時15分ごろ緊急会見を行い「今日、鄭長官と金正日国防委員長の面談がある予定だ」と明らかにした。この日の面談で鄭長官が盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の親書や口頭メッセージを金委員長に伝えるものとみられ、注目されている。

鄭長官は前日、金永南最高人民会議常任委員長との単独面談で11日の韓米首脳会談の結果を説明し、盧大統領の対北朝鮮メッセージを伝達したとされるが、この日、金正日委員長との面談では、さらに具体的な説明と提案などが行われるものとみられている。特に核放棄時、体制安全を保障して朝米間を「より正常な関係(more normal relations)」として改善を推進するという韓米首脳会談の合意内容に対する細部説明と、6者会談に復帰する場合、北朝鮮核問題の解決を実質的に進展させることができる「重要な提案」を用意するという韓国側立場に対する具体的な説明や提案もあり得る。しかし金正日委員長が金永南委員長から韓国方の細部説明や提案をすでに伝達されており、答弁の場をを与えるために面談をすることになった可能性もなくはない。このような場合、金委員長が6者会談復帰の時期など、北核問題に対する北朝鮮側の具体的な立場を明らかにする可能性も排除できないものとみられる。

鄭長官は前日の金永南委員長との面談で、最近の盧大統領の歴訪外交など、これまで韓国方が傾けてきた北核問題の平和的解決に向けた努力と、韓米首脳会談の結果を説明し、双方が有益な方向に核問題解決のための積極的努力をしなければならないという立場を伝えた。金永南委員長はこの席で「米国が北朝鮮の体制と制度を認めれば北朝鮮も米国を友邦国家として対応する」と話している。

鄭長官が率いる当局代表団はこの日午後、チャーター便で平壌順安(スンアン)空港を出発し、ソウルに戻る予定だ。平壌=共同取材団

長崎原爆の検閲没収記事発見

2005-06-17 12:24:34 | 国際
毎日新聞
長崎原爆: 米記者のルポ原稿、60年ぶり発見 検閲で没収
2005年6月17日 3時00分

 【ロサンゼルス國枝すみれ】長崎市に原爆が投下された1945年8月9日の翌月、同市に外国人記者として初めて入り取材した米シカゴ・デーリー・ニューズ紙(廃刊)の故ジョージ・ウェラー記者の未公表の原稿と写真が60年ぶりに見つかった。原稿は、長崎市の惨状と原爆症に苦しむ市民の様子を克明に記している。ウェラー記者は原稿を連合国軍総司令部(GHQ)検閲担当部局へ送ったが、新聞に掲載されることはなかった。当時、米政府は原爆の放射線による健康被害を過小評価する姿勢を見せていた。この原稿が公表されていれば米世論に影響を及ぼし、核開発競争への警鐘となった可能性もある。

 原稿は昨年夏、ウェラー記者が晩年を過ごしたローマ近郊のアパートで、息子の作家、アンソニー・ウェラーさん(米マサチューセッツ州在住)が発見した。タイプを打った際にカーボン紙で複写したもので茶色に変色しており、A4判で計約75枚、約2万5000語。長崎市内を撮った写真25枚は、記者(國枝)の取材を受ける準備のため、アンソニーさんが、5月11日にトランクを整理していて偶然発見した。

 ウェラー記者は45年9月6日、鹿児島県からモーターボートや鉄道を使って長崎市内に入り、同市を拠点に約2週間にわたり被爆地や九州北部を取材した。

 原稿は、長崎入りした9月6日付から始まる。8日付の原稿では、被爆者が受けた放射線による障害などの重大性に気づいた様子はなく「せん光が広がり強力な破壊力を持っていることを除いて、原爆がほかの爆弾と違うという証拠は見つからない」と書いている。

 しかし同日、ウェラー記者は二つの病院を訪ね、原爆の特異性に気付く。軽いやけどなのに腕や足に赤い斑点が出て苦しんでいる女性、鼻に血が詰まったり、髪の毛が抜けている子どもたちがいた。オランダ人軍医は、患者の症状を「疾病X(エックス)」と呼んだ。

 9日には、福岡から長崎に駆けつけた中島良貞医師を取材し、「疾病X」が放射線被ばくによる原爆症を意味し、投下から時間が経過しても死者が出ている原因と確信する。「患者たちは、エックス線照射によるやけどの患者と違って、あまり苦しまない。そして、彼らは4~5日後に悪化し、亡くなる。死後に調べると臓器も正常だ。しかし、彼らは死ぬのだ」

 息子のアンソニーさんによると、ウェラー記者は一連の原稿をGHQに送ったが、掲載は許されなかった。原稿は返還されず、複写については、ウェラー記者自身、紛失したと思っていたらしい。当時、広島に入った記者による放射能汚染を告発した記事が英紙「デーリー・エクスプレス」(45年9月5日付)に掲載され、米政府はその打ち消しに躍起になっていた。

 アンソニーさんは「原稿が公表されていたら、放射能の危険性を警告した画期的な記事になっていたはず」と話している。

 【略歴】ジョージ・ウェラー記者 米国ボストン出身、苦学してハーバード大を卒業した。30歳でニューヨーク・タイムズの契約記者としてバルカン半島を取材した後、シカゴ・デーリー・ニューズ特派員として太平洋戦争を取材した。日本軍の攻撃を受けている潜水艦の中で、盲腸の手術を施した米兵士の記事で、1943年、ピュリツァー賞を受賞。その後アジア、アフリカ、中東、ロシアなど世界中で紛争を取材。02年12月、95歳で死亡した。

 ◆核の恐怖「圧殺」 検閲の罪、今に問う=解説

 外国人記者として最初に被爆地・長崎に入ったウェラー記者の原稿は、原爆の放射線による健康被害の実態を明らかにするものだ。内容的には、英紙「デーリー・エクスプレス」に掲載されたウィルフレッド・バーチェット記者の広島リポート(1945年9月5日)を、さらに詳しくしたものといえる。

 バーチェット記者はGHQの検閲当局を通さずに原稿を英国に送った。一方、ウェラー記者は同局に原稿を提出したため、それが世界に打電されることはなかった。米政府は「多数の民間人の被ばく死」というのは日本側のプロパガンダだとして、米国内の世論を操作。原爆の惨劇が米国人に広く認識されるには46年8月、ジョン・ハーシー氏の「ヒロシマ」が米誌ニューヨーカーに掲載されるまで待たねばならなかった。

 核兵器の研究を進める米政府は、国民が放射能に恐怖心を持つことを避けたかった。放射能による健康被害を認め、広島や長崎にいた米捕虜、被爆地に派遣された米兵などへの補償法ができたのは85年だった。

 ウェラー記者の原稿が掲載されていれば、米国内で原爆使用を非難する世論が高まり、政府の核兵器開発に対するブレーキになった可能性もある。その意味で「幻の原稿」は、ジャーナリズムを圧殺した検閲の罪を問うている。湾岸戦争やイラク戦争はどうだったのか。変色した原稿は今を生きる者に問いかけている。【國枝すみれ】

記事の英訳はこちら

ウェラー記者の原稿原文はこちら

アメリカ政府、安保理拡大案、事実上拒否か?

2005-06-17 11:45:17 | 国際
国連安保理改革として現在進行中の4ヶ国拡大案に対して、ニコラス・バーンズ国務次官は否定的見解を述べた。アメリカは日本が常任理事国入りすることは支持しているようであるが、これはアメリカに従順に従う日本の立場を配慮して付言したに過ぎないであろう。中国を含む国際社会は日本だけが常任理事国入りすることは認めないであろうから、アメリカ政府は事実上安保理改革そのものを拒否したようなものだ。

アメリカの拒否により国連の安全保障機能は今後徐々に低下していくのではなかろうか。日本としても是が非でも常任理事国入りを果たしたいということを考える意味がなくなってくるのではあるまいか。


毎日新聞 (追加記入)
安保理改革: 米拡大案は分裂狙いか G4は「改革つぶし」
2005年6月17日 13時42分

 【ニューヨーク高橋弘司】米政府が16日、国連安保理改革について「常任理事国の拡大は2カ国程度」などとする安保理拡大案を示したことを受け、常任理事国入りを目指す日本、ドイツ、インド、ブラジルの4カ国グループ(G4)は「G4の結束を乱す安保理改革つぶし」と極めて深刻に受け止めている。超大国・米国の支持なしに改革実現は不可能なだけに、G4は大きな障害を抱えたといえる。

 米提案は米紙ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストが同日付朝刊で簡単に報じた。これを受けた形でバーンズ米国務次官が同日午前、国務省で緊急会見し、追認したことで、G4内に衝撃が走った。

 関係者によると、米国案への対応を協議するため、当初はG4大使を集めた緊急会合を計画したが、カタール・ドーハで開かれていた発展途上国77カ国グループのサミットに出席していたインドのセン国連大使のニューヨーク帰任が遅れるとわかり、セン大使抜きで会合を“強行”、「G4結束」を確認せざるを得なかった。

 米国は「日本を含む2カ国程度の常任理事国入りを支持する」とした上で、新常任理事国への拒否権付与にも明確に反対を唱えた。ニューヨーク・タイムズによると、米政府は新常任理事国2カ国のうち1カ国は日本、もう1カ国は発展途上国を想定している。これはつまり、米国が嫌うドイツの排除を意味する。イラク戦争開戦にあたり、ドイツが当時の非常任理事国として反対の急先ぽうに立ち、安保理決議案採択を断念せざるを得なかった“遺恨”が背景にあるとみられる。

 また、G4の「枠組み決議案」最終案で、新常任理事国の拒否権について事実上、15年間の凍結方針が示されたにもかかわらず、米国は拒否権付与自体に反対を表明した。これでは国内的な配慮から拒否権に固執してきたインドが窮地に立つ。

 日本外交筋は「表向き日本の常任理事国入りを支持しているが、実はG4分裂を狙ったもの」と指摘する。G4が提示した「枠組み決議案」最終案が国連総会で採択されるには、国連加盟国191カ国の3分の2にあたる128カ国以上の賛成が不可欠。G4外交筋は「米提案は大票田のアフリカ諸国への配慮もなく、とても賛成できない。採択に必要な賛成票が逃げてゆく」と批判した。

 ◇バーンズ米国務次官、会見要旨

 バーンズ米国務次官(政治担当)が16日の記者会見で示した米国の国連改革に関する基本方針は次の通り。

 一、米国は今、国連強化に向け主導的役割を果たす準備が整った。

 一、第1に予算面、組織管理・運営面での改革が優先されるべきだ。

 一、第2に国際危機に対処する機能・能力向上のための改革が重要だ。紛争後の復興支援を担う「平和構築委員会」設置、人権理事会の創設、民主化基金の設置などを支持する。

 一、最後に途上国開発支援を挙げる。これらが米国の優先課題だ。

 一、米国は安保理を拡大すべきかどうかの論議には極めてオープンだ。

 一、安保理拡大では地理的配分より資格基準を設けることが重要だ。米国は来週、この「資格基準に基づくアプローチ」を総会に提示する。

 一、資格基準の例としては、経済力、軍事力、平和維持活動への貢献能力、国連への財政的貢献、対テロ活動への貢献などが挙げられる。

 一、日本を含む2カ国程度の常任理事国入りを支持する。日本は資格基準を満たし、我々は長く支持してきた。新常任理事国に拒否権は与えるべきでない。

 一、米国は2~3カ国の非常任理事国枠増加を支持する。安保理は現在の15カ国から19~20カ国になる。安保理の有効性を重視する必要があり、より緩やかな拡大にすべきだ。

 一、G4の国々にはより現実的なアプローチが必要だという我々の考えを伝える。

 一、9月の国連サミットまでにこれら全ての問題が論議され、多くで結論が出るよう希望する。【ワシントン笠原敏彦】


讀賣新聞
新常任理事国は日本含め2国程度…米が4国提案に反対
2005年6月17日1時59分

 【ワシントン=貞広貴志】米国務省のバーンズ次官(政務担当)は16日、記者会見し、米政府の国連改革構想を発表した。

 焦点の安全保障理事会については、常任理事国を2か国程度、非常任理事国を2~3か国増やし、合計で19、20か国程度に拡大する内容だ。

 日本の常任理事国入り支持は明確にしたが、「他のどの国を支持するかは決めていない」と語った。日本、ドイツ、インド、ブラジルの4か国グループが進める25か国への拡大案とは相反する内容で、同グループは、苦しい対応を迫られることになった。

 アナン事務総長が今年3月に国連改革に関する報告を出して安保理改革論議が高まっているが、米国が明確な態度を表明したのは、初めて。ライス国務長官は同日、町村外相やフィッシャー独外相に電話で提案内容を伝えた。

 バーンズ次官は、米国が国連改革で優先する項目として、〈1〉紛争後の復興を担う平和構築委員会の設置〈2〉人権委員会の改組〈3〉民主化基金〈4〉対テロ協定の採択〈5〉開発援助――を挙げ、「安保理改革の前に、これらの課題を焦点として取り組む」方針を示した。国連改革について協議する国連総会の議論が、安保理改革のみに占められることを避ける狙いという。

 また、理事国の配分に当たってはこれまでの地域別の割り振りでなく、国力や国連への貢献度を新基準として採用する方針を示した。具体的な指標として〈1〉経済力〈2〉人口〈3〉軍事力〈4〉平和維持活動(PKO)への貢献〈5〉民主主義と人権尊重〈6〉財政面での貢献〈7〉対テロと拡散防止への取り組み――を列挙した。

 常任理事国拡大については、「米国は、2か国程度の増加を提案する」とした上で、「日本が常任理事国になることを強く支持する」と改めて明言した。

 拒否権については、安保理拡大後も現行の5か国に限定する方針だ。


産経新聞(共同配信)
米政権、常任理の拡大容認 日本と途上国1カ国 NY紙報道
2005年6月17日 02:36

 バーンズ米国務次官は16日、国連安全保障理事会の常任理事国拡大について「2カ国程度」にとどめたいとの公式見解を示し、「うち1カ国は日本になる」と言明した。また米紙ニューヨーク・タイムズは同日、ブッシュ米政権が日本と発展途上国1カ国の合わせて2カ国の常任理事国入りを認める方針だと伝えた。常任理事国増加に関する米国の具体的方針が示されたのは初めて。

 常任理事国入りを目指して連携する日本、ドイツ、インド、ブラジルの4カ国(G4)のうち、ドイツを認めない姿勢を打ち出したことになる。

 バーンズ次官はまた安保理を25カ国に拡大するG4の「枠組み決議案」を支持できず、新常任理事国には拒否権を付与するべきではないと言明した。今後、G4や各加盟国の間で米方針をめぐって議論が巻き起こりそうだ。

 バーンズ次官はまた、今年9月の国連総会をめどに安保理改革で一定の結論を得たいとの見解を示した。さらに非常任理事国の拡大枠については「2カ国あるいは3カ国」と語った。

 日本の常任理事国入りを強く支持する理由についてバーンズ次官は、日本が国連最大の支援国の1つであることを強調。「ここ数年間の軍事的貢献」にも言及、イラクやインド洋への自衛隊派遣が大きな要因になっていることを示唆した。

 G4は今月、常任理事国を6カ国、非常任理事国を4カ国それぞれ増やす「枠組み決議案」を国連総会に提出することを目指しており、米方針に支持が広がればG4分裂を招く事態も予想されそうだ。(共同)


讀賣新聞
日独など4か国、常任理事国2か国増案への対応協議
2005年6月17日11時3分

 【ニューヨーク=白川義和】米政府が16日、国連安全保障理事会の拡大について、「常任理事国2か国程度の増加を提案する」との立場を表明したのを受け、日本、ドイツ、ブラジル、インドの4か国グループの国連大使らは同日、ニューヨークで、対応を協議する緊急会議を開いた。

 4か国でまとめた安保理拡大の枠組み決議案の採択を目指す方針に当面は変化がないことを確認したとみられる。

 大島賢三・国連大使は記者団に、米国案が枠組み決議案と「距離がある」と認めたうえで、同決議案は「最善の案」とし、今後も各国への支持固めを続けていく考えを示した。4か国側は今月末をめどに、決議案の総会への提出時期を決定したいとしている。


The New York Times
U.S. Wants More UN Council Seats - - but Not Now
By REUTERS
June 16, 2005 6:23 p.m. ET


UNITED NATIONS (Reuters) - The United States for the first time said on Thursday it wanted the U.N. Security Council expanded by two ''or so'' permanent members and two or three nonpermanent ones, about half the number of current U.N. proposals.

But Nicholas Burns, the undersecretary of state, said enlargement of the 15-member council could wait and not take up debating time over the next three months when U.N. members are considering Secretary-General Kofi Annan's wider reform plans.

''We see this debate as only one of the issues that has to be put forward. And we'd like to see progress on all the other issues before we turn our full attention to the U.N. Security Council debate itself,'' Burns said in Washington.

So far, the Bush administration has taken a back seat in Security Council expansion, not putting forth any of its own proposals to the 191-member General Assembly, which may take an initial decision soon and where Washington has one vote.

At the United Nations, acting U.S. Ambassador Anne Patterson told reporters, ''I question whether we would accept Security Council reform before we had a package of reforms that was acceptable to the United States and to our Congress.''

Pressure for reform of the council came this year from Annan, who said the assembly should take a position after more than a decade of discussions. He argued the Security Council, which decides on war and peace, reflected the balance of power in 1945 and Burns said the United States agreed.

The plan with the most traction is proposed by Germany, Japan, Brazil and India and would add 10 seats -- six permanent ones, including two from Africa -- and four nonpermanent ones. Their resolution would delay veto rights for new members for 15 years.

That proposal may come to a vote soon and achieve a majority but not the required two-thirds, diplomats said. A second plan would add only nonpermanent seats. Both plans would expand the council to 25 members.

But Burns told a news conference, ``We'll be in favor of a more modest expansion'' enlarging the council to 19 or 20 seats. ``In addition to our likely support for two or so new permanent members, we will also support two or three additional nonpermanent seats,'' he said.

U.S. SUPPORT FOR JAPAN

Burns and Patterson repeated U.S. support for Japan but mentioned no other countries. Diplomats said Washington could support India, but opposed Germany.

To change the Security Council takes three steps: a vote in the General Assembly on a framework resolution, a second vote to fill in the names of candidates. The third step is to change the U.N. Charter, over which national legislatures of the current five permanent Security Council members have veto power.

Of the five permanent members, China has campaigned against Japan, while Britain and France support the four aspirants and Russia has not given a clear position.

Patterson intends to address the General Assembly next week, mainly to outline U.S. proposals and give criteria for Security Council membership, both for permanent and nonpermanent members.

Those would include a nation's population, wealth, democratic, financial and military contributions to the United Nations, she said, adding, ``We don't think geography should be the sole criterion for membership.''

The United States is the highest single payer to the United Nations, assessed for 22 percent of the regular administrative budget. Japan follows with close to 20 percent and Germany with 8.6 percent.

The Security Council was changed once before -- in 1965 when nonpermanent members were increased to 10 from six. Beijing in 1971 became a member of the United Nations, taking over Taiwan's permanent council seat.

歌手趙英男の「親日宣言」とその結末

2005-06-16 22:00:36 | 国際
中央日報
趙英男氏「親日発言を深く謝罪」
2005.06.16 18:46:21

親日発言をめぐる波紋の主人公、歌手・趙英男(チョ・ヨンナム、60)氏が16日、ソウル貞洞(チョンドン)にあるセシル劇場のレストランで「趙英男公演阻止特別委員会」のホン・ウォンシック委員長とともに記者会見した。

趙氏は、共同声明で「国内外の韓国人に深くお詫びすると同時に、今後、再発の防止を約束し、日本が植民支配時代(1910~45)に行った犯罪行為と人権侵害について、日本政府レベルの正式な謝罪とドイツレベルの賠償があるべき、とのことに同感する」とした。

また「先輩のパティ・キム、李美子(イ・ミジャ)氏らとともに出演するコンサート『ビッグ3』も取り消そうとしたが、すでに数カ月前に契約が完了し、途方もない賠償金を支払わなければならなかったため、事実上、取消が不可能だった」と説明した。ホン委員長は「いわゆる親日発言で物議をかもした趙氏の公演を黙認するのは反民族的な行為だと判断、地域の市民団体が団結し公演を阻止した」と述べた。

続いて「デモを通じて民族が分裂する姿を見せることこそ、日本の右翼勢力が望んでいることだと判断、共同記者会見を選んだ」と説明した。民族問題研究所の京畿(キョンギ)南支部、白凡(ベクボム)精神実践連合など12の水原地域市民団体のメンバーら20人は13日、ビッグ3コンサートを阻止する集会を行った。

李京姫(イ・キョンヒ)記者 <dungle@joongang.co.kr>



朝鮮日報
「日本を馬鹿にする国は地球上で韓国しかない」
2005/01/19 12:55

 「日本は我々が学ぶべき国です。過去60年間、一方的に米国から学ぼうとしてきたが、米国にないものが日本にはあります。今、こうした話をする時になっているが、誰も話していないから…」

 自由気ままに世の中を生きるという、歌手の趙英男(チョ・ヨンナム/60)さんの「親日宣言」が波紋を広げている。趙英男さんは19日、『殴り殺される覚悟で書いた100年ぶりの親日宣言』という本を出版した。

 昨秋、8日間にわたり日本国際交流基金の招請で日本を回ってきたことが契機になった。日本を訪れたのはその時が初めてで、いくつかカルチャーショックを受けたという。

 まだ本が出版される前、インターネットでは早くも熱い論争が繰り広げられていた。趙英男さんはネチズンの批判に対し、「私の文の具体的な内容とそれに対する可否を論じてほしい。どの話が彼ら(ネチズン)が納得行かないのか分からないが、単細胞的な批判はまったく怖くない」としている。

 仮製本された本の各ページ表紙には「親日宣言」が鮮明に印刷されており、原稿には挑発的な表現が少なくない。漢江(ハンガン/ソウル市内を流れる川)を見下ろせるソウル・潭(チョンダム)洞の自宅で自身の著作について説明を付け加えた。

歌手チョ・ヨンナムさん


 表現1「誰が見ても靖国神社に関して日本に分がある。参拝するなと不平を言う側より、凛として部下たちを引き連れ殉国烈士に参拝する側がはるかに格好良く見える」

-神社参拝をする度に日本に韓国が騒ぎ立てるのは、日本の価値を認めることになります。間違いなく思い上がっているでしょう。中国は日本をこらしめると言っているが、韓国はそうした話もできず不平だけを言っている。中国のようにできる程度の力が強くなる前までは騒ぎ立てるのは止めようということだ。

 表現2「日本の偉大さはポルノを通じて見た。近いうちに日本が米国を凌駕すると思ったのは、ポルノから始まる」

-米国はポルノに限界があります。しかし日本はどこまでやってもよい。何かをしなければと決めた時、突き進んでしまう『突撃性』のため、私は日本が恐ろしいです。

 表現3「日本人がカンニングの天才と皮肉ることが最も気持ち悪い」

-韓国人は日本人がいつも欧米を真似る『猿』とあざ笑ってきたでしょう。愚かなことです。応用と模倣は社会発展の基本なのだが…。日本をこのように馬鹿にする国は地球上で韓国しかないと思う。おかしくもあり、物寂しくもある。

 表現4「『縮み志向の日本人』をそのままひっくり返して『拡大志向の日本人』を新たに書き出せると大声を上げた」

-李御寧(『縮み志向の日本人』著者)先生は弁当を日本人の『縮み志向』を示す例に挙げています。しかし飲食店の食べ物を大勢の人に時間と場所に関係なく提供できる拡大性は全く考えていませんでした。俳句でもいくつかの文だけで宇宙全体を語る拡大精神をなぜ見ることができなかったのでしょうか。李御寧先生が『縮み志向』だと挙げた根拠の一つ一つをすべて覆すことができると思いました。

 表現5「自分がもし大統領になれば、第1次国策事業は他国占領」

-一種の冗談です。無駄にこういう話をしそうですか?そうしたことでもなければ韓国人の心に絡まったもの、硬くなっているものが解き放たれないのではと思いました。歴史的被害意識のため韓国人の子供たちまでしり込みしており、硬直しているようで残念です。日本、米国、豪州の若者の奔放さが見ていて気持ちよいし羨ましいです。

 しかし日本・日本人を深層的に分析するには8日間という旅行はあまりにも短い経験だったのではないでしょうかという記者の問いには、「ともすれば、韓国人すべてが内面的に分かっていながらも言えなかったことかもしれない」と答えた。

 「私は昔からくだらない語りで有名だったから、こういった本も書いているのだが…『趙英男は親日派だから日本に追放しろ』と言われるのではないかと実際怖くもある(笑)。私は日本では息苦しくて窮屈で住めないですよ」

チェ・スンヒョン記者 vaidale@chosun.com

平壌訪問の韓国文化財庁長、歌でトラブル

2005-06-16 21:53:52 | 国際
中央日報
兪弘濬庁長「北の歌を歌って国民に申し訳ない」
2005.06.17 17:03:32

6.15南北(韓国・北朝鮮)共同行事で、北朝鮮映画の主題歌を歌ったことで議論が広がっている兪弘濬(ユ・ホンジュン)文化財庁長が、17日「国民にご心配をかけ申し訳ない」と謝罪した。

兪庁長はこの日、平壌(ピョンヤン)を発つ前に「謝罪のお言葉」と題付けられた報道資料を発表し「私のことで問題が引き起こされ、国民の皆さまにご心配をかけたことについて大変申し訳なく思う」との立場を伝えた。また「成功裏に行われた同行事と当局代表団の訪朝活動にマイナスになるようなことをし、非常に申し訳なく思っている」と付け加えた。

同庁長は、しかし「特別な意図から歌ったものではない」とし「晩さんで北朝鮮の映画について話している途中、偶発的に歌うようになった」と釈明した。兪庁長は14日、北朝鮮・朴鳳柱(パク・ボンジュ)首相が主催した晩さんで、北朝鮮スパイの活躍を描いた映画『無名の英雄ら』の主題歌『喜びの歌抱えて共に進みたい』を歌い、物議をかもした。

チョン・ヨンス統一文化研究所研究員 <nkys@joongang.co.kr>


中央日報
兪弘濬庁長が歌った曲、北の戦争英雄称賛する歌
2005.06.16 16:05:17

北朝鮮を訪問中の兪弘濬(ユ・ホンジュン)文化財庁長が15日、6.15共同宣言記念行事の一環として北朝鮮が主催した晩さんで、北朝鮮の歌謡を歌ったが、戦争英雄を褒め称えた北朝鮮映画『無名の英雄たち』の主題歌だったことが一歩遅れて分かり、取りざたされている。

兪庁長は、北朝鮮・金秀学(キム・スハック)保健相に勧められて「人知れぬ野原に/密かに咲く花/ご存知だろうか/無名の花を」という1節を歌い、続いて北朝鮮側出席者1人が2節を歌った。兪庁長は90年代末、文化遺産を踏査するため訪朝した際、北朝鮮案内者から同曲を教わったもようだ。韓国戦争(1950~53)の後半を背景にしたこの映画は、全29話で北朝鮮で大人気を博した。

李永鐘(イ・ヨンジョン)記者 <yjlee@joongang.co.kr>


朝鮮日報
文化財庁長が平壌で歌った『名のなき英雄たち』とは?
2005/06/15 19:29

 平壌(ピョンヤン)で開催されている6.15共同宣言5周年記念行事を取材中の共同取材団によると、14日夜、 北朝鮮の朴鳳柱(パク・ボンジュ)首相主催の晩さん会で、兪弘濬(ユ・ホンジュン)文化財庁長が『名のなき英雄たち』という歌を歌ったと伝えられた。

 兪庁長は晩さん会の途中で上座の席を立って2~3節を歌い、雰囲気を盛り上げたという。

 共同取材団が歌の歌詞を伝えておらず、どんな歌なのかはわかっていない。南側の学生運動歌に、こうした曲があったかどうかも確認できなかった。

 ただ、78年に北朝鮮で『名のなき英雄たち』という映画が製作されたことがある。この映画は全20話で、韓国戦争当時に南側に派遣された北朝鮮の女性スパイが活躍し、“戦争勝利”に貢献したという内容だ。脱北者のなかでは知らない人がいないほど、北朝鮮では広く上映された。

 この映画に使われた歌としては『忠誠の心』と『喜びの歌を抱いて一緒に行く』が有名だ。映画が作られる前から『忠誠の心』という歌はすでにあった。金正日(キム・ジョンイル)総書記が「この曲をテーマに防諜(スパイ防止)映画を作るように」と指示し、『名のなき英雄たち』が作られたのだ。

 兪庁長がこの映画で使われた2曲のうちの一つを歌ったのだとすると、どうやってその曲を知ったのか気になるところだ。

 主体(チュチェ)思想派だったという某氏は、「大学の学生運動時代に北朝鮮の映画を見ていたが、主に『花売り娘』や『血の海』といった抗日映画がほとんどであり、『名もなき英雄たち』のような敏感なテーマの映画は見ていない」と語った。

 一方、映画界の関係者は「北朝鮮が80年代以降、この映画を世界のさまざまな映画祭に出品しており、北朝鮮関連研究者も見る機会があっただろう」と述べた。

 『名のなき英雄たち』には、最近40年ぶりに里帰りを果たした元米兵ジェンキンスさんも米軍の情報将校役で出演していた。この映画のシナリオ作家、イ・ジンウさんはその後、「米帝のスパイ」という疑いで粛清されたとされる。

キム・グァンイン記者 kki@chosun.com
安容均(アン・ヨンギュン)記者 agon@chosun.com


中央日報
【社説】兪弘濬文化財庁長の不適切な行動
2005.06.16 18:10:52

平壌(ピョンヤン)6・15統一大祝典に政府代表団の一員として出席した兪弘濬(ユ・ホンジュン)文化財庁長が、晩さん会の場で北朝鮮の戦争映画「名もなき英雄たち」の主題歌を歌った。 兪庁長は北側の保健相とこの映画について話を交わし、「一度歌ってみてください」という北側保健相の言葉に応じたという。

この映画は、韓国戦争当時に韓米連合軍に侵入した北朝鮮スパイらの活動状況を描いている。 そのメッセージは、北朝鮮が挑発した「解放戦争」の当為性と米国に対する憤怒誘発だ。 こうした映画の主題歌を北朝鮮当局者に勧められたからといって‘ためらいなく’歌ったのは、非常に不適切な行動だった。

北朝鮮の歌という理由で無条件に禁忌視する時代は過ぎ去った。自分が好きな歌なら歌えないものはない。それがまさに自由である。 しかし兪庁長は韓国の高位公職者だ。その公職者が平壌で開かれた公式晩さん会の席で、韓国戦争当時に韓米軍をかく乱した北朝鮮の戦争英雄を称賛する映画の主題歌を歌ったということが問題である。 それなら韓国の立場は何であり、韓国戦争の犠牲者らはどうなるのか。どうしてこんな行動ができるのか、とうてい理解できない。

民間人が非公式的な酒の席で、雰囲気を盛り上げるために歌ったのなら理解できる。兪庁長もそういった軽い気持ちで歌ったのかもしれない。しかしその場はそういう席ではない。 兪庁長は政府代表として平壌を訪問中だ。彼の一挙手一投足はこの国を代表するものである。この政府は韓国戦争に対する立場が北朝鮮と同じということか。今でも前方で苦労しながら対北朝鮮警戒任務を遂行している軍人らはどう思うだろうか。こうした点について、兪庁長は釈明しなければならない。

北朝鮮に対して「歯に歯は、目に目を」式で対応するのは止揚する必要がある。 われわれがもう少し「大らかな姿勢」で北朝鮮に接近すれば、南北関係を一段階高めることができる。 しかし兪庁長の今回の行動は次元が違う。兪庁長の稚気が抜けない行為は、南北関係の進展にも全く役立たないという点を銘記すべきだ。

訳詩鑑賞『ルバイヤート』(33)

2005-06-16 13:41:15 | 文学




   第六十五歌


次なる甕の嘆ずらく―

「乾きはてたる身なれども

なつかしの酒充たしなば

日を待たでよみがへるらむ。」




       65

Then said another with a long-drawn Sigh,
"My Clay with long oblivion is gone dry:
But, fill me with the old familiar Juice,
Methinks I might recover by-and bye!"



   第六十六歌


かくかたるとき、待ちかねし

新月のかげ見えしかば、

肩つきあひて甕のいふ―

「酒をはこべる軽子かるこ見よ。」




       66

So while the Vessels one by one were speaking,
One spied the little Crescent all were seeking:
And then they jogg'd each other, "Brother! Brother!
Hark to the Porter's Shoulder-knot a-creaking!"

日韓首脳会談間近、悩む盧武鉉大統領

2005-06-15 16:40:38 | 国際
中央日報
盧大統領とブッシュ大統領、日本について対話
2005.06.15 09:27:58

盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は11日(日本時間)ワシントンで行われた韓米首脳会談で、ブッシュ大統領と対日懸案問題について深く議論したものと明らかになった。

盧大統領はこの日、ホワイトハウスオーバルオフィスで午前の会談を終え、昼食会場に移動、1時間5分間、昼食会談を行った。主要テーマは北東アジア情勢と南北関係だった。

しかし会談時間の相当部分を対日関係に対する説明に割愛したと、ソウルのある外交消息筋が14日、伝えた。

ブッシュ大統領がまず話を切り出した。ブッシュ大統領が席に座るやいなや「日本と仲良くするのがいいのではないのか?」とさりげなく尋ねた。これに対し盧大統領は3つ話をしたという。▽小泉純一郎首相が靖国神社を参拝してはならない▽過去史に対する歪曲(わいきょく)をこれ以上してはならない▽何より独島(トクト、日本名:竹島)問題でこれ以上問題を大きくしてはいけない--などだ。

盧大統領は「われわれは韓日間の未来を問題視するのではない。ただ日本が過去の問題に対してこうしてはいけないと話しただけだ」と付け加えた。

するとブッシュ大統領は「小泉首相にも、今私に話したように率直に話してみたのか」と尋ねると、盧大統領は「まだしていない」と答えたという。

これにブッシュ大統領は「一度そのように話してみてはどうか」と韓日両首脳が向かい合って虚心坦懐に対話をしてみることを勧めたということだ。

少ししてブッシュ大統領が再び話し始めた。「いずれにせよ小泉首相と盧大統領の説明は少し食い違っているようだ」と話を切り出した。すると盧大統領が即座に「小泉首相と私が習った歴史教科書の内容が互いに違うようなんです」と答えると、座中に爆笑がどっと起こったという。

この消息筋は「盧大統領がこのように答弁した後、ブッシュ大統領はこれ以上韓日関係について尋ねなかった」と伝えた。

朴信洪記者


中央日報
<ニュース分析>日本には「圧迫」、国内には「保険」…盧大統領
2005.06.15 08:57:42

14日、昼12時5分、青瓦台(大統領府)本館仁王室(インワンシル)。

韓米首脳会談の説明のため、与野代表を昼食会に招請した盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が突然、韓日首脳会談について話し始めた。

「韓日首脳会談をするのかしないのか、するのならばどんなテーマでするのか決定できず苦心している」と言いながら。「良い意見があればおっしゃってほしい」と述べた。

盧大統領の発言は波紋を呼んだ。今月20日に予想されていた会談は不発に終わるのではないかという見通しも出てきた。日取りまで決めた首脳会談は、取りやめれば周囲に与える影響が大きいことは明らかだった。韓日関係の悪化はもちろん、北東アジア情勢にも影響を及ぼすものとなる。

だとすれば盧大統領はどうして悩んでいるのだろう。ある核心参謀は「会談で何か進展がなければならないためだ」と説明した。靖国、教科書、独島(竹島)など3大懸案に対する日本側の「誠意」が切実に要求される状況だと考えているのである。

盧大統領の発言は、会談発表の6時間前だった。それも「するのか、しないのか」とは。外交上きわめて異例的だ。相手に「欠礼」とみられるのは明らかだった。

盧大統領がこれをわかっていながらも発言を「敢行」したのには、2つの布石が含まれているとみることができる。最初は日本の決断に圧力を加えるためだ。状況の深刻性を伝えるために外交慣例を犠牲にしたわけだ。

二つ目は国内用だ。盧大統領は会談が期待に添えなかった場合に備えての「保険」をかけたようだ。発言場所を野党代表らが参加した大統領府昼食会としたことで察知できる部分だ。

いずれにせよ首脳会談の成功をめぐって外部は騒々しかったが、仁王室の昼食会は順調に進行した。

ハンナラ党朴槿恵(パク・クンヘ)代表は「韓日関係が悪化しており、このようなときであるほど首脳会談を通じて関係を改善しなければならない」と述べている。

昼食会を終えて午後2時30分。金晩洙(キム・マンス)報道官は「会談に賛成した者の方が多数であった」とブリーフィングをした。同時に外交部からも「会談は予定通りに行う」という非公式発表が出てきた。

午後6時。青瓦台は20日、青瓦台常春齋(サンチュンジェ)で韓日首脳会談が開催されると公式発表した。

崔勲(チェ・フン)記者 <choihoon@joongang.co.kr>
朴信洪(パク・シンホン)記者

中国、地方で官民間のトラブル続発

2005-06-15 16:13:09 | 国際
中国の地方部では官と民の衝突が頻発しており、暴動に発展したものも少なくない。このところ特に多いのは発電用地を接収しようとして農民と衝突するケースだ。おそらく改革開放政策の下での土地政策がトラブル多発の原因となっているのであろう。


産経新聞(共同配信)
中国河北省で村民襲われ55人死傷 再開発巡るトラブル
2005年6月15日 01:04

 14日付の中国紙、新京報などによると、北京の南西約220キロにある河北省定州市でこのほど、発電所建設のための土地収用をめぐり、立ち退きを拒否する地元農民を数百人のグループが襲撃、村民ら7人が死亡し、48人が重軽傷を負った。

 中国では各地で開発用地をめぐる住民と開発側のトラブルが起きているが、これだけの死傷者が出るのは異例。同紙によると、市の共産党委員会書記と市長が13日までに省当局から免職処分を受けた。

 同紙によると、衝突があったのは11日未明。立ち退きの費用を不服として建設予定地に穴を掘って立てこもった農民らを、北京市などで集められた出稼ぎ労働者らのグループが手製のやりなどで襲った。労働者を組織したのが誰かなどは明らかにしていない。

 定州市当局者は共同通信に対し、事件の発生を認めた上で、当局内に特別対策チームを作ったことを明らかにした。しかし、死傷者の有無などは確認を拒否している。(共同)


産経新聞(共同配信)
警官と衝突、3人死亡か 中国広東省
2005年6月15日 13:02

 15日付香港紙、東方日報によると、中国広東省東莞の村で14日、警察の交通事故処理への不満から、村役場前に集まったタクシー運転手ら数百人が役場の車を横転させるなど暴徒化し、警官隊約600人と衝突した。運転手側の100人以上が負傷し、3人が死亡したとの情報もあるという。

 同紙によると、13日夜に起きたタクシーと外国車の接触事故で、外国車の男性が怒ってタクシーに車をぶつけるなどしたため運転手が通報。ところが外国車の男性は地元警官だったことから、現場に駆けつけた警官は逆に運転手を怒鳴りつけた。運転手の仲間らが14日午前から関係者の処分を求め、役場前で抗議行動を始めたという。(共同)

訳詩鑑賞『ルバイヤート』(32)

2005-06-15 15:47:22 | 文学




   第六十三歌


もいらへせず、ややありて

かたちみにくきかめのいふ―

「かくわがすがたゆがめるは

陶人の手やふるひけむ?」




       63

Said one―"Forks of a surely Tapster tell,
And daub his Visage with the Smoke of Hell;
They talk of some strict Testing of us―Pish!
He's a Good Fellow, and 'twill all be well."



   第六十四歌


次なるは言ふ―「『あるじ』をば、

あしざまに言ひ、てきびしき

試煉をおづるものあれど、

『かれ』こそはをのこなれ。」




       64

Another said―"Why, ne'er a peevish Boy,
Would break the Bowl from which he drank in Joy;
Shall He that made he Vessel in pure Love
And Fancy, in an after Rage destroy!"