Takahiko Shirai Blog

記録「白井喬彦」

金正日・鄭東泳会談続報

2005-06-18 09:50:22 | 国際
毎日新聞
鄭・金総書記会談: 完全に修復した南北関係
2005年6月17日 23時20分

 【ソウル堀信一郎】鄭東泳(チョンドンヨン)統一相と金正日(キムジョンイル)総書記との17日の会談で、この1年間、断絶状態にあった南北関係が完全に修復した。

 南北共同宣言5周年という節目が後押ししたものだが、北朝鮮にとって唯一確実な経済支援国である韓国をつなぎ留める必要があったようだ。

 南北関係は昨年7月、北朝鮮での金日成(キムイルソン)主席死去10周年行事に韓国政府が弔問団を参加させなかったことに北朝鮮が激怒し、定例化していた南北閣僚級会談や軍事会談の開催が中断していた。

 だが、5月中旬に南北次官級会談で、第15回南北閣僚級会談を6月21~24日までソウルで開催することで合意して南北対話再開の糸口を見つけた。そして、この日の会談で金総書記が全面的な修復を宣言するという形になった。

 会談で鄭統一相は南北離散家族の再会事業について「まだ12万人が再会できず、待機している。全員が再会するのに20年かかるかもしれない。テレビ電話を通して再会する方法はどうか」と提案。これに対して金総書記は「興味深い提案だ。南北ですぐに準備に取りかかり、8月15日の再会事業に間に合わせるようにしよう」と同意した。

 21日にソウルで再開される第15回南北閣僚級会談についても金総書記は「(形式ばったことはやめて)実質的な南北協力を協議する場にしたい」と積極姿勢を見せた。

 また、本来、敵対関係にある南北関係で軍事会談についても再開することで合意し、金総書記は「軍事的緊張緩和」に強い意欲を示した。

 初めての会談で南北関係を修復した鄭統一相と金総書記。だが、実は鄭統一相は昨年7月の故金主席の弔問団不許可を理由に「北朝鮮の土を踏ませない」と北朝鮮から攻撃されていた。

 それでも金総書記が会談を決断したのは、南北関係を正常化させることで、今後の人道支援が一層確実になるからだ。

 韓国政府によると、政府・民間による北朝鮮への人道支援は、01年は約1800億ウオン(約180億円)だったのが、04年には約3000億ウオン(約300億円)に増加している。

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