大府市議会議員 たかばとくこ の日々

2007年、政治の素人が議会に飛び込んでみました。

地域のガバナンス・谷岡塾参加メモ

2013-01-20 19:05:04 | 地方自治
若手の地方自治体職員有志の方々で企画された勉強会「谷岡塾」。
お誘いくださった方のセンスは信用できるものですし、参加希望の顔ぶれを見ても「これは期待できる!」と参加してまいりました。
自分のメモ用として、資料から抜書きしたり書き留めたりしたざっくりのまとめを、覚えとしてこちらに載せておきます。

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谷岡塾(講師;現・豊岡市経済部長 谷岡慎一氏)

法学、政治学の研究~大蔵官僚時代、国家論や国際経済が専門
出身は豊岡、平成の大合併で豊岡市1市5町合併の事務方責任者(参事、合併協議会事務局長)、合併成立後から行革推進に着任

ガバナンスの概論→中央官僚から外様で「新たな自治体の再編成」を実務、理論で説明するために合併市町の棚卸しをした経験→合併後のぜい肉落としと特例債後の財政自立を目指し行革担当→現・経済政策の部長
の流れで語られる

以下、思い付いたところだけメモ。(講師の資料からの抜粋とか発言のメモとか感想とか散らかし書き)

●行政改革を専門でやる人はいない。成功事例はない。

●税こそ公共政策。何をやるのに幾ら要るのかという話。それなのに地方で単独で税制改革を行った事例はほとんどない。それどころか、税制を専决することも珍しくない。

●税をかける根拠は3つしかない。所得、消費、資産。

●地方小都市の現状=産業構造理解が不在。自治体における経済・産業構造の把握の不在&無関心。産業連関表は地域の産業構造を把握するツールだがほとんどの自治体で作られていない

●豊岡市の実践=2007経済成長戦略作成のため、経済実態把握の必要から産業連関表作成にとりかかる、2009に作成。市民総生産は98年ピークに2007までに12%減少と把握。
2009豊岡市経済成長戦略の策定、以後毎年改訂。

●「それは事務分掌にない」は名言である(やらない理由に対する皮肉)=「総合計画にない」に匹敵するなと思ったw←これは私の感想

●社会構造的に人口が減るように日本は生きている。特殊出生率が高い地方は母数人口が減り、出生率が低い3大都市圏にのみ母数が残る

●優れたガバナンスの課題=地方自治体は地域の未来を切り開くための戦略を的確に立てうるか、地方自治体は戦略に沿った執行を行いうるような組織を形成しうるか

●失敗要因
戦略上の失敗要因=あいまいな戦略目的、短期決戦の戦略志向、空気の支配(主観的で帰納的な戦略策定)、狭くて進化のない戦略オプション、アンバランスな戦闘技術体系
組織上の失敗要因=人的ネットワーク偏重の組織構造、属人的な組織の統合、学習を軽視した組織、プロセスや動機を重視した評価


●ガバナンスの意義=暗い成り行きを避け、明るい見通しを実現するには指針が必要←市場や市民社会は重要ではあるが、指針を提供することはできない←規範的にも現実的にも社会のコントロールタワーとしてガバナンスだけがなしうる
未来構築のために、政治を再活性化しデモクラシーを再考し、ガバナンスを根本的に再設計しなければならない

●ガバナンスの2つの任務=「通常の」任務(市民の必要や要望の充足、サービスの供給、公的秩序の維持、支出移転)と「高次の」任務
高次の任務=未来を左右すること、歴史に介入すること、時間のなかに道筋を描くこと

●地域のガバナンス=「行政の変容(国と地方の関係)、財政危機などの自治体組織をめぐる課題」「経済の衰退、社会のダイナミズム」→両者を見据えながら、すぐれた戦略を策定し執行することで、社会課題を解決し地域の未来を作り出すこと
地域のガバナンス=地方政府の役割
地域の未来を構築するうえで地方政府はけがえのない存在
地域経済を見据えたり地域社会のあり方を把握するのは地方政府以外にない、
地方政府の指針・施策・執行力は、全体を通して初めて重要性を持つ、
組織上の困難や市民社会とのコミュニケーション不足によって地域の未来を破壊してはならない

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