大府市議会議員 たかばとくこ の日々

2007年、政治の素人が議会に飛び込んでみました。

都市部の消防団に望む姿は?~三郷市消防団の視察を踏まえて

2014-10-31 12:27:08 | 地方自治

消防本部(常備消防)と消防団(非常備消防)の役割分担と位置づけの再考をすべきときではないか。

消防団の団員が集まらない。団員を集めるための知恵は何かないか。
現役の若い世代が地域の活動になかなか出てきてくれない課題に近いところでありますが、消防団員が集まらないというのが、ずっと課題でした。
特に大府市消防団は、その団員構成のうちの約半分が大府市職員を中心とした公務員で、単独火災はいざ知らず、大規模火災や事故、災害となると、消防団の機能と公務員の職務との両立は困難です。
団員を増やすための工夫は必須、との意識は議員一同持っておりまして、一般質問する議員も幾人もこれまでにあられました。
で、建設消防委員会一同で埼玉県三郷市に、消防団についての視察をするにも至ったわけですが。
30代を過ぎた団員が多かったのですが、理由を尋ねたところ「家庭を持って地域に足がついて、初めて、地域や安心安全の大切さに気がつくのが30代」とのこと。子どものお父さんとしての付き合いなどから、地域活動や消防団にデビューする方もけっこうあるそうです。

委員一同、持ち帰ってからの意見交換をしたのですが。
大府市の消防団は、かつて30歳定年制をひいており、その延長の意識が強いのか、団員は20代が多くを占めています。30歳を過ぎると、段々に卒業していってしまいます。
そもそも大府市では現在、実際の消火活動は消防本部からの出動で対応しており、地域の消防団が最初に駆けつけて火消しにあたるということはありません。市域が狭く、出動司令システムもあって通報から出動、現地到着までが短時間で、消防団員に集まるよう連絡をとり参集するまで待つより先に、本部の消防車が出ています。消防団は、後方支援として、交通整理をしたり、ホースを片付けたりのサポートにあたっています。
それなら、体力的に年齢が高くてもできます。まず駆けつけて体を張って消火活動、というものでないのですから。
火消しに出ることがまずないのに、消防団ごとにポンプ車を配備していることについての疑問すら、委員の中からは意見が出されました。私からも、名古屋市の消防団では、団ごとに持っているのは広報車であり、ポンプ車ではない、との参考情報をお伝えしました。
三郷市の消防団活動では、女性分団では市民への火災予防の啓蒙を主職務としておられました。、小中学生の少年消防クラブの活動は、さながら子ども消防団という風情で、消火・防火について充実しておられました。いわゆる、子ども世代や女性といった多様な層の中に、火災予防や初期消火の専門家を養成しているかのように感じました。

常備消防がそこまでできているなら、非常備消防は、初期消火や救命の知識を有した、市民の中の消防のリーダーとして存在し、啓蒙し、市民全体の防火意識を高めていく、という位置づけもあってもいいのではないか。
大規模な事故や災害のときに、常備消防だけでは手が足りなくなったときの補助、それから避難誘導や、避難所運営が軌道に乗るまでのサポート、などの役割はぜひ消防団にお願いしたいところではないか。
役割分担を再考し、非常備消防に何を求めたいのか、を組み立て直すことで、
不要な「年齢が大きくなったら体力的に消防団活動はできない」という意識と、訓練などで厳しいという負担を軽減し、家庭と仕事と更に消防団との並立も可能にすることは、できるのではないだろうか。
人数が本当に足らないのか、望ましい団員数はどうか、ということも、改めて考えられるんじゃないだろうか。

写真は、先日の産業文化まつりで、消防団として出展した様子です。ちびっこが消防服を着てポーズを決めて、親子連れが楽しみ、消防に親しんでくださっています。

※この考えは、法的な裏づけをとっていません。消防法、消防組織法、市の消防団条例や規則に照らし合わせる以前の状態です。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

ホームページ、リニューアルしています。
良かったらご覧ください。こちら→たかばとくこのホームページ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。