小さい声でもあげてみよう

ゲイでドクター。そんな僕の地味ぃな日常。

深い溝

2005-10-31 07:46:24 | いまのこと。
今日の文章は完全に愚痴。暗いのであしからず。


「んー。ハッテン場で知り合ってそのときは名前も連絡先も知らなかったんだけど、
尋ね人掲示板に出したら返事が来てね。で、別のハッテン場で再会して付き合う事になった。」

先生はくったくなく話す。

前から気になって僕は聞いてみたのだった。
「前の彼氏とはどうやって知り合ったの?」と。

やっぱ、聞くんじゃなかった。

多分聞いたら凹むとは思ってたけど、どうしても気になって聞いてみたのだった。
なんだか、あたらめて先生と自分の間にある溝を突きつけられた気分。

話を聞いた後、一緒にベッドに入ったけど、なんだか悲しくなって
少し泣きそうになってしまった。先生に「どうしたの?」と聞かれたけど
「俺先生の事好きだけど、生き方とか全然違いすぎて・・・」
それ以上は上手く言葉に出来なかった。

そんな事言っても、関係が悪くなりこそしても良くはならない
ってわかっていたけど、言ってしまった。

その後先生は僕のことを抱きしめてくれたけど、本当はどう思っただろう?
めんどうくさい、とか思われたんだろうか。

正直、先生と僕の関係が一体いつまで続くのかわからないけど、
少なくとも春が来て先生と離れてしまったら、もう終わりかなと思ってしまう。
きっと先生は次の人を見つけてしまうんだろうな、そう思ってしまう。
今の先生からは想像できないし、したくもないけれど。

そうやって生きてきた人間の生き方を変えることって出来るのだろうか?

1000kmの距離を隔ててなお、先生を振り向かせる自信は僕にはない。


そして、いつか先生が僕の前からいなくなってしまったとしたら、
その後、僕はどうするのだろう。また、誰にもカムアウトせずに
ノンケのふりをして一人でひっそりと生きていくのだろうか?

だけど、自分がゲイであるということを隠さなくても良いという気楽さを、
そばに誰かが居てくれる事の暖かさを一度知ってしまった僕は、
一人に耐えられるだろうか?

隣で眠る先生の背中を見ながら色々考えてしまって昨日はよく眠れなかった。

実際問題

2005-10-28 17:10:18 | いまのこと。
今、なんだかんだで先生は週の半分以上僕のうちに泊まっている。
先生と一緒にいられるのはうれしいのだけど、気がかりなことが。

僕が住んでいるのは学生街のド真ん中。
アパートの住民は学年は違うものの皆同じ学校の人。名前も顔もわかってる。
隣のアパートはじめ半径50mまで広げれば10人近くクラスメイトが住んでる。
学校の規模もそれほど大きくないので結構関係ない人の噂話も耳にする。
そんな環境の中で

毎日のようにオトコの部屋にオトコがやってきて朝まで車が停まってるっている

っていう状況は、どうなんでしょうね(汗)

基本的に先生がうちにやってくるのは割と遅い時間だし、
朝も早くて学生が活動を開始する前にうちを出て行くので
人目にはつきにくいのだけど、やっぱりどうしても目撃されてしまう場合もある。

人は自分が気にするほどは気にしてない、というのが世の常だけど、
うーん、どうしたものだろう。

この前はクラスメイトがいきなり遊びに来てビビったし。
たまたま先生来てない日だったから良かったけど・・・。

先生のうちに僕が泊まりに行けばいいのだけど、
やっぱり、時間が不規則だから不便なんだよね。
向こうにしても社宅だからあんまり僕が入り浸っても怪しいだろうし。



それに先生の部屋、キタナイし(笑)

メゾンドヒミコ

2005-10-26 17:56:53 | いまのこと。
先生と一緒に見てきた。

オダギリジョー熱演だね。あんなに演技できる役者って始めて知った。
映像の作り方、作品の時間の流れ方も好きだったな。
そして、見た後に切なさが残る作品だっなあ。
人事じゃないからそう感じるのかな?

時々ふと自分が年取った時、どうするんだろうって怖くなる。

ともかく、映画について先生といろいろ話をした。
また少し距離が近づいた気がした。
こういう風に少しずついろんな時間を共有して関係を作っていきたいな。

好きな音楽に見る感性

2005-10-25 07:53:12 | いまのこと。
僕は中島みゆきが結構好き。

中学生くらいのときから聞いてるからかれこれ10年くらい。
どうやら、こっちの人にはファンが多いらしいけど、
そのことを知ったのは彼女のファンになってからずいぶん後の話。
やっぱゲイの感性って似通ってるんでしょうかね?

僕の中島みゆき好きを知った先生が一枚のCDを貸してくれた。

柴田淳のシングルコレクション

「暗いうただけど、いいよ」って。
名前は知ってたけど今まで聞いたこと無かった。
で、初めの何曲か聞いてみた。

ん~。やさしくて、精神的に安定してるCocco、って感じ?(笑)
確かに歌詞もメロディも僕のストライクゾーン。

先日のエントリで先生と価値観が激しく違う、
と書いたけど感性は結構近いんだろうと思う。
「感性と価値観の正確な定義ってなに?」
とか言われたら上手くいえないけど、そんな感じがする。

今日は時間があるから残りの曲もじっくり聞いてみよう。

ふう。

2005-10-23 00:03:08 | つれずれ。
先生は今日は実家に帰るそうで今は一人。

さっき、先生と別れた後一人になったら前の記事に書いたようなこと
考えたり、暗い話して先生に嫌われたかな、とか思ったりで、
自分が嫌になってホントどん底近くまで落っこちてた。

部屋に倒れこんだまましばらく動けなかったけど、
そのあと風呂に入りながら少し頭を整理して、
風呂上りにもやもやしていたことを一気に文字にしたら少しすっきりした。

前の記事に書いたような問題は誰かに解決してもらうものじゃなく、
結局一人で答えを見つけるしかない類のコトだからなあ・・・。

ツラいけど、がんばるしかないか。
どうがんばればいいのかさえ、今はわからないけど。

いつか、自分なりの答えが出せるといいな・・・。
そしたら、自分の事がもう少し好きになれそうな気がする。

生き方ってなんだろう?

2005-10-22 23:29:33 | いまのこと。
先生と飯を食って、ちょっとドライブしながらいろいろ話をした。

恋愛観とか倫理観とか価値観とか、
今までどう生きてきたか、これからどう生きたいかとか。

テーマが重い割りに短い時間だったからさらっとした話になったけど
やっぱりあらゆる価値観が先生と僕は対極に近いな、と実感。

僕はとことんいわゆる「社会通念」に従ってきたタイプだ。
小さい頃からそれが当たり前だと思ってやってきたし
自分を抑えて無理矢理に一般常識に合わせてきた、という意識も無い。
自分が一番楽に生きられる生き方がたまたまそれに一致していたという感じ。
今まではそれでよかったし、これからもそうするつもりだった。

でも、自分の性的志向だけどうしようもなかった。

「社会通念」に従えばいいはずだったのに、どうしても従えない。
僕は戸惑った。というか今も戸惑っている。どうすべきなのかわからない。

一方で先生は言い方は悪いかもしれないけどかなり奔放に楽しく生きてきたそうだ。
社会通念や倫理観、人の目がどう、では無くて自分がやりたいようにする。
その生き方は僕にとってハッキリ言って嫌悪感を覚える行動につながる事もあったようだ。

でも、「社会通念」の枠との不一致にもがいている僕にとって、
その枠にとらわれることの無い、先生の生き方はものすごく魅力的感じる。

先生の生き方を嫌悪しつつ憧れている自分。

それならいっそ自分も新しい生き方に乗り換えてしまえばいいのだろうか?
でも、先生のような生き方を全面的に僕の中で認めてしまったら
今までの僕の生き方、即ち自分自身を否定してしまいそうで本当に怖い。
それに、今から先生のような生き方しようとしても、それはそれで「無理」
をしている行動であり、とてもストレスフルであることは間違いない。

自分の抱えている問題をクリアした人間がそばにてその方法も見えているのに
どうしても自分のものにはならないもどかしさ。葛藤。

なんだか、今まで「自分」だと思っていたものが音を立てて軋んでいるような気がする。

そばにいて

2005-10-21 08:15:08 | いまのこと。
誰にだって心の暗い部やとてもツラくて悲しい思い出っていくつかあると思う。

僕もそう。

昨日、ちょっとしたコトで忘れていた悲しみが
フラッシュバックしてきて涙があふれてきた。

しばらくしたら涙は引いてきたけど、ツラくて、ツラくて先生に電話した。

僕が特に用事も無いのに電話をする、ってのは珍しくて
先生は心配してうちまでやってきてくれた。

ベットの中で半べそ状態で僕は昔の話を先生にぽつぽつと話した。

自分の中の暗い部分を今までこんなに人に見せたことなんて無かった。
それを出したら皆離れていってしまいそうで。

でも、僕にとってもう一つの闇である「自分がゲイである」という事実を
すでに見せている先生には隠したくなかったし、知って欲しいと思った。

先生は黙って話を聞いてくれて、最後にぎゅっと抱きしめて頬にキスをしてくれた。

今までだったら一人で毛布にでも包まって
感情の波が過ぎ去るのをひたすら息を潜めて待っているしかなかったと思う。

そばにいてくれる。それだけでこんなに心強いなんて、初めて知った。

某番組

2005-10-19 15:26:53 | つれずれ。
大学の友達と飯を食いに行ったときのはなし。

僕は見ていなかったけど、昨日深夜のバラエティでゲイネタがあったそうな。
(自称)ゲイと芸人のフィーリングカップル企画で、その中のゲイの一人が
手を切って流血したのを芸人に舐めさせるシーンがあったとかなんとか。

で、友人一言
「ゲイの血なんてやべぇよね。マジキモイしゲイとかやめて欲しいよ」

今更、ショックとか悲しいとかそういうことは無いし、
確かに安全な行為でも気持ちいい行為でもないけど、
やっぱゲイってマイノリティなんだなあ、と感じる瞬間。

心の中で「おめぇの目の前に居るんじゃゴラァ!」と一人ごちてました。

まあ、「マイノリティ」って別にゲイだけじゃないわけだし、
自分がマジョリティ側に立ってマイノリティに対して無神経な
発言をしていることもあるんだろうし気を付けんとなあ、
と反省させられたのでした。

それにしても相変わらず日本のマスメディアって・・・。


あとがき。

2005-10-18 16:05:05 | むかしのこと。
先生との出会い、とりあえず書き終わりました。

だらだらと書いているとほかの事が書けなくなるので
今日はまとめて書いちゃいました。

先生との今までを書き留めておきたかったんだけど、こんなに長くなるとは。
もう、自己満足全開の文章(^^;)

とことん奥手な僕でも出会うときは出会うんだなあ、とビックリした体験でした。
数々の偶然と、先生のリードのおかげでここまで来れたと実感。
感謝せんとね。

さて、これから何を書こうか?

出会い。その八(完結)

2005-10-18 11:24:34 | むかしのこと。
僕を抱いたあと、先生は僕に

「俺たち付き合わない?」

といってくれた。僕だって先生の事は大好きだった。

でも。

やっぱり僕には引っかかることがあった。
ブログで読んでいた先生の過去。
僕とあまりに違っていた。
いわゆる「ハッテン」や「出会い系即ヤリ」とか
僕にはどうしても受け入れられない世界に先生はいた、
いや、今もいるのかもしれない。

僕だって先生に「喰われた」だけなのかも、という思いが頭をよぎった。

それにもう一つ。

先生は来年の春、遠くへの異動が決まっている。
僕も順調に行けば来年の春には地元での就職が決まっている。
どんなに長くても半年の間しか先生と一緒にいることは出来ない。
今の時期に先生がそんなことを言うのは寂しさを埋めるための
「つなぎ」が欲しいから・・・?誰でもいいんじゃ・・・??

いろいろ考えてしまって僕は先生の言葉に素直に首を縱に振ることが出来なかった。

そのときははっきりと返事をしなかったけど、
結局それから先生と僕は「恋人」のような関係になった。

その後、今までより多くの時間を一緒に過ごすようになって、
僕は僕の価値観をしっかり先生に表明しているつもりだし、
そのために先生が離れていくということは今のところ、無い。

いろいろ考えればキリが無いけれど、

僕は先生の事が好きだし、先生と居ると幸せなキモチになる。
この人が幸せになって欲しいな、と素直に思える。

これは紛れも無い事実。それで十分。

一緒に居られる時間が限られていようと、
一緒に居ることが出来るその瞬間を大事に噛み締めればいいじゃないか。

そう思って、いま僕は先生といる。