なごり雪とともに

昨夜で先生と過ごせるのも最後だろうか、と思っていたら
「仕事が速く片付いたから」といって早々に僕のところに来てくれた。
二人で近くのショッピングモールに出かけてぶらぶらして
ゲームして、食事をして、それから健康センターで一風呂浴びた。

外は季節外れの雪。

僕の先生との思い出はいつも雪とともにあったなあ、なんて思いつつも
あまりに普段と同じデートにこれで最後とはどうしても思えなかった。
これからも今までと同じように日々が続いてく、そんな錯覚を覚えた。
明日になったら先生も僕もこの町を離れるというのに。

それから、DVDを一本買って、先生オススメのWILKINSONのジンジャエールを
買って僕の部屋へ。DVDを見る前に一つ大事なこと。
今日は僕の合格発表。部屋についてからネットで合格番号を確認。

結果、合格。

ほっとしたのが半分、でも正直、残念に思ったのも半分。

とにかくジンジャエールで乾杯してDVDを観る。二人で横になりながら観る。
「私の頭の中の消しゴム」

僕、号泣。先生、爆睡。

隣でいびきをかく先生をみて、あたたかさと切なさが入り混じった気持ちに
なった。でも、これが人を好きになるという事、幸せという事、なのかもしれない。
この時間が、ずっと続けばいい。そんなありきたりな、でも偽り無い気持ち。
でも、それがかなわないのが現実というもので。先生が口を開く。

「そろそろ行こうかな」

何か言わなきゃ、伝えなきゃ、その気持ちだけで言葉にはならなかった。
いつもより少し長いキスをして、でもそれ以外はいつもと変わらない別れ。

先生がいなくなり、引越しのダンボールが積まれた部屋にひとり残されると
涙が止まらない。今だってこうして文章を書いていないと寂しさに押しつぶされそうだ。最後までいつも通りだった先生。でも昨日の夜、ほろ酔いの僕に先生が言った言葉「寂しくないわけ、ないじゃん」それを思い出すとまた涙が出てくる。

明日の朝、先生を見送りに行こうか・・・。

でも先生の親も見送りに来ているので、見送りはいいよ、と一度は言われている。

このまま、先生に感謝の言葉も僕の気持ちも十分に伝えられないままなのはイヤだな。
一言でもなにか言いたい。未練がましい、かな・・・。

引っ越し

今日は先生の引っ越し。

実際に発つのは明後日だけど部屋はあけるそうだ。僕も手伝うことにして先生と引っ越し屋が来るのを待っていたけど、前の作業が長引いてるとかで空き時間ができた。しょうがないので昼寝でもしようか、ということになり窓をあけて二人で雑魚寝。風はとても清々しくて春が来たんだな、としみじみと感じた。同時にこの半年間数えきれないくらい通ったこの部屋ともお別れかと思うと泣けてきてしまった。先生の背中に顔を押しつけて、声を殺して泣いた。先生は気付いていたのだろうか。ただ、じっと横になっていた。
そうしているうちに引っ越し屋がやってきて次々と荷物を運んでいった。片付いていく部屋とともに今までの時間も運び去られるようで遣る瀬なかった。先生は僕が使えそうな教科書や細々とした小物を色々とくれた。僕の新しい生活の中にもしばらくは先生の気配が残ることになりそうだ。

明日は先生は実家で家族と過ごして明後日は家族に送られて朝一で発つ。

僕と過ごすのは今夜が、最後。

卒業とか引越しとか

気付けば1週間も更新ぶりの更新です。

バタバタしている間に卒業式も終わりました。

卒業式のあと、学校の友達といつものように飲んで、
いつものように「じゃあね」って別れて。
明日になれば、いつものようにまた学校で「おはよう」って顔を合わせそうな
気がしているけど、もうみんなとそんな風に会うことは無いんだな。
僕の大切な人たちが、一人、また一人とこの街を去っていきます。

卒業の長い一日が終わって家に帰ると先に先生が寝てました。
そっと頬にキスをして布団にもぐりこもうとすると気が付いて
「卒業おめでとう」って言ってくれた。
僕は「ありがとう」と答えて先生の背中を抱きしめる。
シャツを通して伝わる体温が心地よかった。

それはそうと、ここしばらく自分の気持ちで一杯一杯だったけど、
先生もちょっとナーバスになってる感じがする。
気のせい、じゃないよな・・・？
なんか、僕に出来ることあるかな。

とは言ったもののね。

残り半月、出来るだけ楽しく過ごそうと思ってはいても、
気持ちはごまかせないもので、ちょっとした事で落ち込んだり。

一昨日は先生が昔に仲良かった女性の話をちらっと聞いたら、
「あー、結局は先生も、いつか結婚するのかな」
とか考え始めてブルーになって無言になって、
先生と手を繋ぐことも体に触れることも出来なくなって。
今の自分の問題は、そんな先の事ではなく目前の事だってわかっているのに。

昨日は逆に切なさが抑えられなくて、
とにかく先生に抱きついて、半べそ。

挙句、先生に「周也君、なんか不安定だよ？」といわれてしまうし。

学校の友達と遊んでいても上の空。
普段の生活もびみょーになって来てる。

あー、俺、弱すぎ。

そして、言ってみた。

夜、布団で先生に意を決して言ってみた。

「来月になって離れても、出来るところまで俺と付き合ってもらえませんか」

と。文字にするとたったこれだけだけど、実際に言うのに
どれだけ苦労したことか・・・。声が少し震えた。

先生は返事をくれなかった。しばらく沈黙して、ただ、

「前の彼氏とはこっちに引っ越すから別れたんだ・・・」

とだけいって

「もう寝よ。」

と寝てしまった。

やっぱ、ムリなのかなあ・・・。

確かに、仮に遠恋しても先は楽じゃない。

休暇を含めた時間面や金銭面でいっても気軽に会える距離じゃない。
ヘタすると１年に１回会えるかどうか。
２年後になれば、僕がある程度ムリをすれば先生のいる所に
転勤することは不可能では無いけど、
先生は自分にあわせて僕が将来を選択するのを嫌がっていたし、
会えないまま２年もいたらお互いの気持ちの保障はどこにも無い。
で、追いかけていったとして、その先は？
またどちらかが転勤になる可能性もとても高い。

と考えると。

先生が別れたい、とまでは思っていなくても、僕の言葉に
軽々しく「付き合い続けよう」とも答えられないんじゃないかな、とも思う。
先生は自分の存在が僕を縛る事も嫌がったいたし。

まあ、初めから先生のほうは３月までの付き合い、って割り切っていて
ただ、言いにくいから言葉を濁しただけかもしれないけど。
もともと、他人に対して(もしかすると自分自身にも)恐ろしく執着の無い人だし。

ここまでぐだぐだ考えてみたけど、結局のところ、なるようにしかならないんだろうね。
続くのなら、どんなキツくても続くだろうし、ダメなら隣にいたってダメだろうし。

とにかく、この話はもう僕から先生にはしない事にしました。
これ以上言っても、たぶん先生も自分も追い詰めるだけだ。

僕と先生の関係性

昨日は飯食いつつ先生とお互いの事をいろいろ評しあった。
先生の発言から見た二人の関係、ってどんなもんだろう。
今までに書いてきた事に重なることもあるけど、もっかい考えてみよう。

「周也君見てると昔の俺が悩んで通ってきた道を今、君が通ってる最中なんだな
、ってわかる。君もいつか、年下の人を見たときに俺と同じように感じると思うよ」

って。そんなものだろうか。
今の俺、いっぱいいっぱいで、何かにおびえてて、先も見えなくて。
そんな自分を懐かしめる日が本当にくるだろうか？
それより、激しく価値観の違う先生が僕と同じ道をたどってきた、
というのが驚きとういか信じられないというか。

「見栄っ張りのくせに、小心者。反動で時に強気」
「気ぃ遣いなのに、わがままで気分屋」
「ちょっと精神、病んでるかも」

もう、言われたい放題。でも、なまじ当たってるから反論の余地も無く。
この半年間で僕は「僕」という人間を出来る限り、先生にはぶつけてきた、つもりだ。
そして今、先生にこんな風に言ってもらえるというのは、とりもなおさず、先生がちゃんと僕の事を見ていてくれた、ということの表れなのかもしれない。

「完全に年下！って感じるから付き合いやすい」

それは、僕も先生を完全に年上！と思って付き合ってるので当たり前かも。
前に書いたような気がするけど、僕は先生に対して「この人には勝てねぇな・・・」と早々に感じたので基本的に完全服従。腹を出して尻尾を振ってる犬みたいなもの。
でも、僕は逆にそれを武器にしている部分もあるというか。
「こんなに慕って尻尾振ってる相手を邪険に出来るか？！出来ないだろう！」
みたいな。相手の良心の呵責に漬け込んでるっつーか。俺ってたち悪いな(苦笑)
ちなみにこの作戦は実際、ある程度は効果あったようで。
「周也君を邪険に扱うとあとでちょっと自己嫌悪気味になる」
ともらしていたのを聞いた事がある(笑)

こうして振り返ってみると、ここまでの半年、長いのか短いのかは
わからないけど、それなりにお互いの時間を重ねてきたんだな、
ということだけは自信を持っていいんじゃないか、という気がしてきたのでした。

んで。

土曜日に会った方なんですが、
普通に三人で飯食いながら話して、それでさよなら。
実際話してみてもひじょーに良い方でした。

ちょっと、おねぇ入ってファニーな感じで(笑)

先生との会話の様子もいたって普通。
んー。なんかエッチしたとかそういうどろどろした
雰囲気は一切感じなくてさっぱりしたもんでした。
てか、先生のタイプでも無かったと思うんだけどな。
そんなモンなのかな・・・。

僕のほうはヘンに意識しちゃって、かえって饒舌に
なって、帰った後はくたくたでした(苦笑)
まあ、もとから人見知りなほうだけど・・・。

向こうが僕にどんな印象を持ったのかはわからんけど、
地元に帰ったら友人になれるのかな？
なれたら、なったで面白そうな人でした。
とりあえず、食事をご馳走になったのでお礼のメール。
そのメールへの対応で様子見、というか。

う、う～ん・・・。

今日はこれから先生と先生の友達と俺で、飯を食う事になってるんだけど・・・。

その友達って、先日会えなかった人なんですよ。

先生が僕を誰か友達に会わせるって、初めてのこと。
確かに、僕も地元に同業者のこっちの知り合いが出来るのは心強い。
先生も、そのつもりで僕に会わせるつもりみたいだ。

でも気になるのが、その人、先生と一回ヤッちゃってる仲なんだよね。
今回も、その人は先生の家に泊まりたい、って言ってきたそうだ。
先生の事がかなりお気に入りの様子。もちろん断ったそうだけど。
そーゆうのは先生自身の口から言ってもらったし、
こっちの世界では友達とヤッたってのも珍しいことでは無いって言うし
自分も気にしないように、って思うんだけど、
心情的には割り切れんのだよね。

それに、その人は先生が目的で来てる訳で僕が出て行っても
「お前、誰？」
状態になりそうな予感・・・。

び、微妙だ・・・。

まだ見ぬ花火

先生に、

「今度引っ越すマンションの目の前で夏に花火大会があるんだ。8000発。観においでよ」

って言われた。

その言葉の真意はわからなかったけれど、

やっぱりうれしくて、

「うん、行く。絶対、行くから。」

とだけ答えた。

今年の夏、僕はその花火を見れるんだろうか？

花火、見たいな。

暇だー。

帰国早々、また重～い日記を投稿してしまってすみません(>_<)

いや、ぶっちゃけ卒業旅行が終わったら今月はヒマでヒマで。

先生と遊ぶにも先生の仕事が終わるのは夜、結構遅い時間なんで、

一日の大半がヒマになっちゃうんですよね。

周りの友達ももう引き払ったり旅行やらで居ないし。

あんまりヒマしてると前の日記みたいな暗いことばっかり考えちゃうし、

仕事柄、この先まとまった休みが取れるとも考えにくいので、この時間を有効活用したい。

がんがん旅行にでも行けばいいのですけど、やっぱり今は先生のそばにいたくて。

さて、どうしたものか。

とりあえず、読みたかった小説を読もうかな。