逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

ソウル五輪男子100m決勝の8人中で5人がドーピング

2016年07月25日 | スポーツ・文化
『ベン・ジョンソンはいまも怒っていた  あの人はいま オリンピック選手篇』2012年03月02日(金) 週刊現代

「カール・ルイスを殴りたい」
「殴れるもんなら、彼を殴ってやりたいよ」ベン・ジョンソン(50歳)はいまも怒っていた。
'88年ソウル五輪、陸上男子100m決勝---。オリンピックの中でも「メインイベント」とされるこのレースで、ベン・ジョンソンはライバルのカール・ルイスを大きく引き離し、右手の人差し指を突き立てながらゴールした。
9秒79。そのタイムに世界中が驚愕した。しかもベンは、勝利を確信して最後、全力疾走をやめていた。あの衝撃のゴールシーンは、いまも人々の記憶に焼き付いている。
だが彼の栄光は一瞬だった。競技後のドーピング検査で陽性反応が出て、金メダルと世界新記録はあっさりと剥奪されたのだ。
「私は狙われたんだ。

私を陸上界から追放すれば、カール・ルイスが優勝する。それによって彼のスポンサーはボロ儲けができる。あの事件には、莫大なカネが絡んでいた」 
猛禽類を思わせる三白眼の鋭さは現役時代と変わらない。記者をギロリと睨みつけながら、ベン・ジョンソンは続けた。
「カール・ルイスがあのオリンピックで3回薬物検査に引っかかったことは、米オリンピック委員会でディレクターをしていた医師が'03年、『スポーツ・イラストレイテッド』誌に告発している。ルイス側は『うっかり摂取した』と釈明し、米オリンピック委員会はその釈明を受け入れたとも報道されている。
あの頃、ドーピングなんて誰もがやっていたんだ。大物選手の薬物検査は不意打ちではやらない。彼らの練習スケジュールを妨げることは許されないからだ。何日にテストに行くとあらかじめ言っておき、選手は身体をクリーンにする。検査が終わるとまたジュース(薬物)を飲む。その繰り返し、ゲームと同じさ。
ではソウル五輪で、なぜルイスがセーフで私がアウトだったか。

それは私のスポンサーがイタリアのシューズ会社のディアドラで、ナイキでもアディダスでもなかったからだ
ディアドラはナイキのような、五輪のNo.1スポンサーにもなれる企業と比べるとはるかに小さい。だが、ソウルの前年('87年)の世界選手権で私がルイスを破って世界新(9秒83)を記録して以来、セールスが飛躍的に伸び、世界一になろうとしていた。
それが問題だった。私を犠牲にすることで、ディアドラを引きずり落としたかった誰かがいたというわけさ。それがすべてだ。私に起きたことはあまりに不当だが、巨額のカネが絡むとここまでやられてしまう。
世界の陸上関係者の中には私を気の毒に思う人もいたが、私はとことん闘うことはしなかった。本来、私は消極的で闘いを好まない性格だからね。
だが、あの悪夢のような一日を忘れたことはない。あの日から、私の人生は180度変わってしまった。みんながよってたかってベン・ジョンソンの人生を破壊したんだ」
当時を思い出し、怒りに震えるベン・ジョンソンに「もしいま、誰か一人だけ殴っていいと言われたら誰を殴りたいか」と問いかけた時、彼は冒頭のように答えて、続けた。

「カール・ルイスだ。彼は私と同じこと(ドーピング)をやったはずなのに、私とは正反対の道を行った」 
現在ベンは、地元トロントで若い選手のコーチをして暮らす。リビアのカダフィ大佐の息子やマラドーナなど、他所で受け入れられない「問題児」のコーチも引き受けてきた。
一方のカール・ルイスは'92年バルセロナ、'96年アトランタでも走り幅跳びで金メダルを獲得、英雄のまま現役を引退する。
歌手としてシングル3作を発表するかたわら、「カール・ルイス基金」を設立して慈善事業に勤しみ、国連の親善大使も務めた。近年では政界進出にも意欲を見せている。ベンと同じ50歳になったルイスは言う。
「慈善事業を通して、他人のために尽くす素晴らしさを知り、州の上院議員に立候補したいと思うようになりました。若者が人生の夢を達成できるように、社会を刺激することが私の役目であり、使命です」
ベン・ジョンソンがカール・ルイスを恨むのは筋違いかもしれない。しかし、それも仕方がないと思えるほど、二人の「あれからの24年」はクッキリと明暗が分かれている。




 『フローレンス・ジョイナーの不滅の記録とドーピング疑惑』

全ての指にネイルアートをほどこした長い爪や派手すぎる長い髪などの過激なファッションでアメリカのロスアンゼルス五輪や韓国のソウル五輪の舞台を疾走したフローレンス・ジョイナーの超人的な記録とベン・ジョンソン以上のドーピング疑惑。そして若すぎる突然の引退と、唐突な早すぎる死。
ドーピングで男子陸上のベン・ジョンソンの記録は全て抹消されたが、女子の陸上競技におけるフローレンスジョイナーは29年年前の1987年の女子 100m 世界記録 10秒49。1988年ソウルオリンピックでの200m(21秒34)の世界記録を現在も保持している。
ソウル・オリンピックから5ヶ月後の1989年2月25日、疑惑の渦中にあったジョイナーは突然引退。スポーツ界から姿を消して9年後の突然死は『てんかん発作による窒息死』と発表されたが、その早すぎる38歳の死は過剰なドーピングの副作用である可能性がある。
ただしジョイナーの持つ2つの世界記録はいずれも競技レベルやトラックの質が格段に向上した現在においても肉薄する記録が存在しない飛び抜けた不滅の記録として残っている。

『ステロイド合衆国~スポーツ大国の副作用~』

同じことをやったのにカナダ国籍のベン・ジョンソンの蹉跌と、対照的なアメリカ人のカール・ルイスの大成功の差ですが、これは超人的な不滅の記録のままで逃げ切ったアメリカ人のフローレンス・ジョイナーを見れば明らかなように、スポンサーの差ではなくて国籍の差であったことが伺えるのですから怖ろしい。国威発揚にオリンピックを利用するのはアジア・アフリカの弱小国だけではなくて超大国のアメリカも同じだったのである。
カリフォルニア州ロサンゼルス出身の女子陸上競技選手マリオン・ジョーンズはフローレンス・ジョイナーの後継者的存在でオリンピックで5つのメダルを獲得したが、禁止薬物の使用が発覚したことで全ての陸上記録が抹消されている。

『エリートのトップアスリートだけではなく一般市民まで全員「薬まみれ」の世界に冠たる薬物(ドーピング)大国アメリカの光と影』

トヨタのアメリカ人女性役員の禁止薬物密輸で一躍有名になったアヘンの麻薬成分を合成した『オキシコドン』は、麻薬のモルヒネの何倍もの強力な鎮痛作用があり、プリンスやマイケル・ジャクソンの死亡原因だといわれている。
オキシコドンの過剰摂取によりアメリカでは銃による死亡よりも多い年間16000人以上が死んでいるし、世界中のオキシコドンの消費の8割がアメリカ一国で使われている。
今のアメリカですが、もはや『オキシコドン戦争』状態であるが、何故か日本ではその実体が報道されることは無い。
銃規制に反対する圧力団体としての全米ライフル協会の話は日本でも詳しく語られているが、銃以上の死亡者が出ている医療用麻薬による薬物被害に関してマスコミが沈黙している理由はNRA以上に強力な製薬会社や損害保険会社、医療産業の圧力が考えられる。
日本も医療の高度化で医療費が年々拡大しGNPの1割に達しているが、先進国として世界に例を見ない公的医療保険制度が存在しないアメリカの場合は、自由競争の医療費は無限大に拡大してGNPの2割にも達してアメリカ経済を圧迫する。
アメリカ経済の崩壊を目前にして、公的医療保険創設を公約して当選したオバマ大統領だが草の根宗教右派の頑強な抵抗により目玉だったオバマケアは骨抜きにされる。

『大人の8人の1人が薬物中毒。子供の4人に1人が「クスリ漬け」薬物大国アメリカの恐怖』

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙によると、アメリカの25%の子供と10代若者が処方箋薬を常時服用し、7%がぜんそく、ADHD、うつ、高血圧、精神病、不眠、糖尿病など2つ以上の処方箋薬を服用しているが、子供への長期的な副作用について全く知られていない。
薬物で『手っ取り早く』症状をなくすアメリカでは、慢性的な『クスリ』の病気に犯されている。
4人に1人の子供が処方箋薬を常時服用しているアメリカでは、元気すぎて学校で騒いでADHD(多動性発達障害)と診断される子供は10人に1人。ADHDの治療では覚せい剤と同じアドレナリン神経作動薬が使われるが、日本でもADHD治療薬で子供達の重大な副作用が報告されている。
逆におとなしい子供はうつ病と診断され『抗うつ薬』が処方されるが、その結果は凄まじく現在は全米人口の8人に1人が常時『抗うつ薬』を服用し、クスリが切れた途端にゾンビ状態になる。
これ等のクスリを処方された人々は、自分の意思では最早クスリから離れられないので製薬会社の儲けは天井知らずに膨らんでいく。
アメリカの個人破産の原因とは、何と『医療費』なのですから、その凄まじさは想像を絶する。
今のアメリカを救う唯一の処方箋とは公的医療保険の創設なのですが、圧力団体として軍産複合体のNRA以上に強力な、製薬会社や損害保険会社の圧倒的な情報宣伝力が阻んでいる。

『北京、ロンドン五輪で新たに45選手が陽性 ドーピング再検査 』 2016/7/22 共同通信

【ロンドン=共同】国際オリンピック委員会(IOC)は22日、最新の分析技術によるドーピング検体の再検査第2弾で、新たに2008年北京五輪で4競技、8カ国・地域の30選手、12年ロンドン五輪で2競技、9カ国・地域の15選手が陽性反応を示したと発表した。

現時点で国・地域や選手名は公表していないが、北京五輪では30選手のうち23選手がメダリストだったとしている。予備のB検体も含めて違反が確定すれば、8月のリオデジャネイロ五輪に出場できない。
公表されていた第1弾で違反が確定した分を合わせると、両五輪で再検査した1243検体のうち陽性反応を示したのは98選手となった。
リオ五輪の期間中や大会後に第3、4弾の再検査を予定しており、バッハ会長は「新たな再検査はドーピングと闘うIOCの決意を示している」とコメントした。

2008年北京五輪では8カ国、2012年ロンドン五輪では9カ国に新たにドーピング疑惑があり、決して欧米や日本のマスメディアが喧伝するよなロシアの専売特許ではない。もっとドーピングの広がりは深くて大きい。
深刻なスポーツ界の薬物汚染はアメリカに亡命した選手や役員の内部告発で発覚したロシア選手団を追放すれば済むような簡単な話ではないのである。

『組織的なロシアのドーピングを見逃した「アホで間抜けなIOC」との、WADAの爆笑!!第三者委報告書の無残』

世界反ドーピング機関(WADA)は7月18日、カナダ人のリチャード・マクラーレン氏率いる特別調査チームですが、2012年のロンドン五輪大会や、2014年にソチ冬季五輪でロシアの組織的ドーピング違反を特定してロシア選手団のオリンピックからの追放を高らかに宣言しているのです。
ところが、この報告書が本当だったとすればロシアのソチで開催された冬季五輪はともかく、ロシアの組織的で露骨すぎる不正を見逃したロンドンオリンピックを主催したイギリスのオリンピック委員会やIOCの全員、もちろん主役のWADA自身を、目が節穴の『アホで間抜け』な役立たすの『無能集団だった』とWADAの第三者委報告書では主張していることになる。
実は今回のWADAの第三者委報告ですが、これ以上にオリンピックやIOCとWADAの権威を傷つける話も無いのである。
またWADAの第三者委報告では、『ロシアはパラリンピックでもドーピングした』としてロシア当局の悪逆非道ぶりをことさらに強調しているのですから言葉を失う。
そもそも、これらの筋肉増強剤は手術とか病後の健康回復を目的に開発されたものであり(健康なオリンピック選手が使えば問題だが)パラリンピックでは意味が違い、本来なら病後や大手術後の選手が使っていても何ら問題ではない。それは筋肉増強剤の本来の使用目的に叶っているのである。
日本の電通による買収疑惑に大混乱に陥った国際陸連ですが、(汚名挽回と過激に反応したのか)今回のロシア選手団全員のオリンピック追放を決定する。ところが、これは喫煙とか体罰など不祥事発覚後の日本の高校野球と同じレベルであり前近代的な連帯責任論である。個人の人権を尊重する民主主義の発想とは到底合い入れないでしょう。

『純粋無垢の子供たち(シンデレラとかピーターパン)の摩訶不思議な権化「高校野球」神話』

『スポーツの最高峰としての「オリンピック」と、それとは対照的な胡散臭い子供のスポーツ神話との無原則で不真面目なメルトダウン(混同)』

スペイン五輪委員会のブランコ会長はTVEテレビで、ロシア人だからといって選手たちを除外するのか?と、
『選手が検査を10回受けて一度も「ドーピング」が見つからなかったとしても、その選手がロシア人だからといって我々はその選手を除外するのか?常識に従おう。一つの国すべてを除外することを想像するのは不可能だ。ドーピング検査で陽性の結果が出なかった選手たちを尊重しなければならない。』
スペインのブランコ会長は、ロシア人選手の2016年リオ五輪への参加資格剥奪に反対、ドーピングをしなかったロシア人選手は全員五輪に参加するべきだとの、あまりにも当然で常識的な見解を示した。
今回のブランコ会長のような常識的な発言が日本ではスポーツ界に無いだけではなく、マスコミにも一切無い。
何人かの不正の発覚で他の無関係な全員を一網打尽に罰するという『連帯責任』論ですが、これは近代以前の遅れた社会では普通のモラルだったかも知れないが、今の社会常識ではとんでもない無茶苦茶な非民主主義的な主張なのです。
またロシアの深刻なスポーツ界の薬物汚染は何れもアメリカに亡命した選手一人(女子陸上中距離の元ロシア代表、ユーリア・ステパノワ選手)や役員一名(モスクワのドーピング検査機関元所長のグリゴリー・ロドチェンコフ)の内部告発(証言)だけを最大の根拠にして、今回のWADAの第三者委の報告書が出来上がっている。
ところが、これらの手法はアメリカ(ブッシュ大統領)がでっち上げたインチキ臭い2003年のイラク戦争の根拠とされたフセイン政権の大量破壊兵器疑惑とそっくり瓜二つな胡散臭い構造である。
(イラク侵攻の大義名分だった大量破壊兵器は、 アメリカ側が一方的に捏造したフィクション『政治的な詐欺』だったが、その『偽情報』を提供したのがイギリスに亡命していたサダム・フセイン時代の反体制派グループ、イラク国民会議(INC)の代表アハマド・チャラビで、『どこに兵器があるかを知っている技術者、科学者が数千名はいる』と公言していた。チャラビの大げさな嘘に尾ひれを付けて欧米のメディアが大宣伝して米英は破滅的なイラク戦争に自ら突入していく)

『WADA会長、ロシア人のドーピング違反は証拠不十分』2016年07月23日Sputnik

プランカーのウラジーミル・クズネツォフ(ヴォヴァンの名で知られる)とアレクセイ・ストリャロフ(レクサス)の両氏は世界アンチ・ドーピング機構(WADA)のクレイグ・リーディ代表と米国反ドーピング機関(USADA)のトラヴィス・タイガート代表と会談した。内容は22日、NTVサイトに掲載された。
会話は5月に行われたが、ロシア選手に対する国際オリンピック委員会(IOC)とスポーツ仲裁裁判所(CAS)の決定に影響を与える可能性があったので、発表されなかった。
プランカーはイーゴリ・ジダノフ・ウクライナスポーツ大臣を名乗った。
(世界アンチ・ドーピング機構 WADA会長の)クレイグ・リーディ氏は、元モスクワアンチ・ドーピング検査室のグリゴリイ・ロドチェンコ代表の言葉以外ロシアの違反の証拠はない、と語っている。(ロドチェンコは現在アメリカに亡命中)
トラヴィス・タイガート氏は、証拠の不足にもかかわらず、ロシアチームはリオ五輪から失格するべきだと述べた。 「我々の立場は、ロシアの参加は認められない、というもの。私が決定するなら12ヶ月陸上ロシア代表チームを退ける。これは政治だ」。
21日、CASはロシア選手のリオ五輪への参加を禁止した。

『露スポーツ相「ロシア陸上選手のリオ五輪への参加チャンスは1%」』2016年07月24日Sputnik

ロシアのヴィタリイ・ムトコ・スポーツ相は「ロシアの陸上選手達がリオデジャネイロ夏季五輪に出場できるチャンスは1%だ」と述べた。
また、ムトコ・スポーツ相は、次のように発言した-
「我々は、国際オリンピック委員会の明日の決定を待っている。集団責任の原則が勝利すべきではない。世界アンチ・ドーピング機関(WADA)独立委員会の報告は、ショッキングなものだ。しかしあれは、一人の人物のみの証言に基づいたものにすぎない。」
21日、スポーツ仲裁裁判所は「ロシア陸上競技選手団のリオ五輪への出場は認められない」との判断を下した。国際オリンピック委員会は、24日、この問題に関する自分達の決定を発表することになっている。


ドーピング内部告発した「ロシアのスノーデン」ロシアの元ドーピング検査機関所長のグリゴリー・ロドチェンコフ2016 年 7 月 20 日 The Wall Street Journal (ウォール・ストリート・ジャーナル  WSJ)

【モスクワ】リオデジャネイロ五輪の開幕まで2週間あまりに迫る中、ロシアのドーピングをめぐるドラマがスポーツ界を揺るがしている。ロシアでその主な悪役を演じているのが、元ドーピング検査機関所長のグリゴリー・ロドチェンコフ氏だ。
ロドチェンコフ氏は、ロシア高官がドーピング検査の不正を知っていたと内部告発し、その後米国に事実上亡命した。同氏は、国を裏切ったとロシア政府の怒りを買い、ロシアのリオ五輪参加の可能性を妨げる陰謀に加わったと非難されている。
2016 年 7 月 20 日 The Wall Street Journal
ネオコンに近いアメリカの右翼経済紙のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の『ドーピング内部告発した「ロシアのスノーデン」』との7月20日のロシアの元ドーピング検査機関所長のグリゴリー・ロドチェンコフに対する何ともあけすけな記事が秀逸である。
NTVサイトに7月22日掲載されたアメリカの反ドーピング機関(USADA)代表のトラヴィス・タイガートが5月の時点でクレイグ・リーディ世界アンチ・ドーピング機構(WADA)会長に語った『証拠の不足にもかかわらず、ロシアチームはリオ五輪から失格するべきだ。我々の立場は、ロシアの参加は認められない。』との意味不明の発言を行っていた。
分かりやすく一言で説明すれば、まさにUSADA(アメリカの反ドーピング機関)代表の『これは政治だ。!』である。
客観的事実の正誤ではなくて『ロシア追放』の結論だけが最優先されていた。
今回のロシアのドーピング疑惑の大騒動ですが、そもそもスポーツとは何の関係も無い薄汚い『政治問題』(アメリカの露骨なスポーツへの政治介入)だったのである。(多分これはアメリカの違法盗聴を告発したスノーデンの亡命を許したロシアに対する卑劣で姑息な意趣返し)

『WADAとIOCとCASの「三すくみ」状態』(見苦しい『責任』のなすりつけ合い)

7月18日世界反ドーピング機関(WADA)の独立調査チーム(第三者委)はロシアが国家主導で組織的にドーピングを行っていたと結論づける報告書(通称マクラーレン・レポート)を発表し、目前に迫るリオ夏季五輪からロシアの選手全員を締め出すように勧告した。
この報告を受けて、IOCは19日緊急理事会を開きましたがバッハIOC会長は『前例がない難しい決断になる』と語るだけで、CAS(スポーツ仲裁裁判所)の7月21日の裁定まで結論を先送りする。
この裁定とは、国際陸連が組織的なドーピング疑惑で選手個人ではなくてロシアを出場資格停止処分としたことから、女子棒高跳びの世界記録保持者エレーナ・イシンバエワ選手などロシアの陸上選手68人がリオデジャネイロオリンピック出場を訴えていたが、CASが国際陸上競技連盟によるオリンピックへの出場資格停止処分を支持したとマスコミでは大きく報じられた。
ところが、この報道は正しくない。

『泣く子と地頭とアメリカのごり押しには勝てぬ』

CASが『アンチドーピングのルール違反をしていない選手については、オリンピック出場を認めるべきだ』との訴えを否定したのではなくて、厳しい選択を迫られたCASとしては、ロシア選手のリオデジャネイロオリンピック出場を認めるかどうかについての結論については、国際オリンピック委員会(IOC)の権限だとして、最終的な判断をIOC側に丸投げして仕舞いもう一度『振出しに戻っていた』のである。
7月24日、国際オリンピック委員会(IOC)はロシア選手のリオデジャネイロ五輪への参加を傘下の各国際競技連盟(IF)の判断に委ねると決めたが、そもそもの火元のWADAと一番権限があるIOCと仲裁するべきCASの三者が責任のなすりつけ合い(三すくみ)の堂々巡りを演じていたが、結局最後には各IFに権限や判断(責任)を丸投げして終わっている。
五輪開幕を8月5日に控えて時間が無い各国際連盟(IF)としては、すでにロシア排除を決定した疑惑の国際陸連を例外として、体操は国際連盟が早くからロシアの参加を認めるよう要請。国際柔道連盟会長も全面参加禁止に反対する声明を発表している。
他のIFは本格的な協議に入るが、テニスと馬術はロシア選手のドーピングへの関与が認められないとして、参加を認める意向を示した。
国際テニス連盟は『IOCが潔白な選手の参加を認め、各IFにロシア選手の参加資格の判断を委ねたことを歓迎する』との声明を発表した。リオ五輪にエントリーしている8人のロシア選手について、2014年以降に計205件の国外検査を受けているとし、この8人を参加させる方針を示した。(オリンピックの金メダル級の選手の場合は国際的に活躍しており、ロシア一国の検査機関だけが関与している訳ではないのですからマクラーレン報告の信憑性は限りなく低い。基本的にインチキくさいのである)


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