逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

あんときのkikulog、菊池誠に見る陰謀論退治のお粗末

2012年06月23日 | 9・11事件と情報操作

『5年前のkikulogから見る「きくちまこと」陰謀論考』

去年の3・11東日本大震災での福島第一原発のシビアアクシデントの発生以後には、世の中の科学者・技術者に対する評価は一変する。
人々の考えが180度様変わりしたのです。今までとは常識が『正反対』に変わってしまった。
基本的に世界基準よりも権威主義的な傾向が非常に高い日本人は、歴史的にも既存の権威あるものに弱い。(権威や権力自体を無条件に信用する)
日本国だけに普通にあって世界では絶対に無いものが『交番』なのですが、これは日本人独特の権力や権威への絶対的な信頼感(権威信仰)からであろう。
比較的法秩序が確定している欧米でも交番が出来ないのは『あれば便利である』ことが判っていても、人々の権力(権威)に対する警戒心の強さが原因して絶対に設置することが出来ない。
今までの日本人の圧倒的多数(6割)が専門家(科学者・技術者)を信頼していた。
信用力が抜群だったので、『科学者はオピニオンリーダー足りうるか』の質問では我が日本国ではEYSが大多数で断トツの世界一だったのである。
ちなみに二番目に高い国はお隣の韓国であり、日本と同じように権威主義的な伝統や文化がある。
ところが、今月発表された最新の科学技術白書によると、(3・11以後は)困ったことに(御用)科学者が信用を失った結果、信頼度が3分の1の2割以下まで低下している。
ただし、当時者たる専門家の方では自分たちが『信用されている。』と今でも思っている超楽観派が僅差ですが上回っていて多数なのですね。
残念ながら、『信用されていない。』との厳しい現実を、正しく知っている科学者は少数派に甘んじている。
目の前の事実とは違う認識の『今でも信用されている』と信じている多数派ですが、科学的な客観的事実を尊重する科学者としては、完璧に失格である。
専門家の信用力の失墜ですが、これは具体的には専門家全般の権威の失墜ではなくて、政府の主張を無条件に全面支持した『専門家』(御用有識者とか御用科学者など)であり、対照的にその反対の原子力ムラと敵対し安全神話を批判していた小出助教のような『既存の権威の反対者』の信用力は爆発的に増えている。
ですから、これは具体的には『政府など既存の「権威」(権力)が持っていた信用力』の劇的な低下現象です。
これは致し方ないでしょう。
3・11以後、既存の権威ある専門家(科学者とか有識者)の言うことが、言う先から反対の事実(真っ赤な嘘)が明らかになったのです。
これでは信用を失う。
ところが『今は昔』、たった5年前の2007年頃には既存の『権威』がいまだ健在であり、国立大阪大学物理学教授の『権威』を前面に出した菊池誠の不思議な9・11陰謀論叩きがネット世界で一世を風靡していた。
菊池誠といえば今ではエアーな御用学者の筆頭に挙げられているのですから、栄枯盛衰は世の習いとはいうが『隔世の感』ひとしおである。
当時私が『菊池誠とその科学教信者は強引であるばかりか主張が一貫せず無責任、非論理的である』と具体的事例をあげて指摘しても『権威ある有名大学教授が見え透いた嘘をつくはずが無い』との神話を信じていて、頭から拒絶する人が大勢いた。

『御用学者、菊池誠の陰謀』

福島第一原発から放出された放射能の分布マップを公開した火山学者の早川由紀夫群馬大教授は、菊池誠と科学教信者たちのニセ科学批判の核心部分をずばり突いている。
『ニセ科学批判が攻撃してきたのは、血液型性格診断、水からの伝言など。
既存科学の体系と対立する主張を批判する科学的な社会運動だと一見みえた。
しかし本当にそうだったのか。
「科学の体系と反することを許さない」も、「科学の輝かしい業績を踏みつけにすることを許さない」も、彼らの運動に取って付けた理由だった。
彼らの真の理由そして目的は、現社会体制の維持継続を不安にさせる要因を早期に潰すことだったのだろう。
そう考えると、菊池誠をリーダーとするニセ科学批判が、今回科学をかなぐり捨てて、闇雲に放射能安全を強調する側に立ったことがよく理解できる。』
(早川由紀夫の火山ブログ5月12日記事から抜粋して短く要約)
昔から水からの伝言を批判して裁判闘争まで行っている山形大助教授のapjさんは、自分の大学教授の看板(既存の権威)を仰々しく掲げる菊池誠とは大違いで、所属はさり気無く判らないように書いている。それ以外の有名な大学教授の個人ブログでもこの傾向は同じ。自分の所属する大学の権威を、自分自身の『権威付け』には利用しない態度である。
ところが、菊池誠だけは他とは大違い。
5年前には他のブログへのコメント投稿でも『大阪大学・菊池誠』とのHNを使用して、既存の国立大学教授の持つ『権威』を最大限に利用していた。
『早川由紀夫の火山ブログ』では血液型とか水伝などの子供騙しの低級なニセ科学だけを取り上げて『その本質は御用であろう』と結論付けている。
しかし『御用』の根は深く、話はもっと露骨で根幹部分だったのです。
実は菊池誠とその根城であるkikulogで一番取り上げていたのは、子供騙しの些細な血液型占いや水からの伝言とは大違いの、(重大性や性格が全く別の)高度に政治的な問題であった。
具体的には今の世界中の人々の最大関心ごとである対テロ戦争の原因である『9・11事件』にたいする疑惑である。(おまけとしてアポロ11号月着陸疑惑とか原発安全神話疑惑も)
阪大の菊池誠の不思議ですが、小学生相手程度の低級で他愛の無いニセ科学の『水からの伝言』と同時に、9・11疑惑や原発安全神話疑惑、アポロ疑惑などと、一見すると自分達が『気に入らない』対象を無差別に叩いている風に見えたのですね。
これ等は誰であれ、一律に『同じニセ科学である』などと、十把一絡げに判断出来るレベルでないことぐらいは、少しでも常識や判断力がある大人なら誰にも判る話ですよ。

『本命は9・11』

このブログでは菊池誠を以前から科学者の看板で人々を誑かし、『水伝批判』は無料で配る客寄せのザルか餅焼き網で、本命は『アメリカ命』のトンデモであると批判していた。
あんときのkikulogの中で、とりわけ特に熱心で菊池誠が情熱を傾注した最大関心事だったのが9・11陰謀論への批判(罵倒)である。
菊池誠(kikulog)の本当の狙いは9・11の疑問点を科学者の目で正しく判断することではなくて、その正反対。
いみじくも今回早川由紀夫がずばり指摘したように、『真の目的は、体制の維持継続を不安にさせる要因を早期に潰す』ことであり、『目的の為には手段を選ばず』でその為にはあえて科学的事実を捻じ曲げることも何ら躊躇しなかった。
(早川由紀夫の火山ブログですが、何故か9・11陰謀論退治に狂奔する菊池誠を無視して一言も言及していない。
誰にでも明確に見えることを本当に知らないなら『無知の極み』であるし、知っていて黙っていたなら無責任で姑息なダブルスタンダードである。)
kikulogでの菊池教祖や信者たちは共通して意味の無いあてこすり、レッテル貼り、決め付けなどは常套手段であり、読む方が恥ずかしくなるような汚い個人攻撃の誹謗中傷も、なんら躊躇わなかったのである。
今となっては、菊池誠本人としては過去の自分の恥ずかしい行状を消し去りたいだろうが、そうは問屋が卸さない。
ネットは実に便利なツールである。胡散臭い9・11陰謀論退治の大家として八面六臂の大活躍ぶりが、今でも簡単に読めるのですから愉快である。
ここに『現社会体制の維持継続を不安にさせる要因を早期につぶす』ことだけが目的の御用学者としての面目躍如のお笑い、『菊池誠語録』の悪事の痕跡を順次抜書きしてみよう。

『正体不明の怪人「奥菜秀次」に全面依存していた5年前の菊池誠とkikulog』

奥菜秀次とは、日本では唯一9・11事件のアメリカ政府公式報告書を全面的に正しいと擁護する何とも不思議な本(珍品の意味では貴重な)『陰謀論の罠』を出版した人物である。
ただし、年齢不詳、職業不詳、住居不明で本人の写真一枚無い。実際に存在しているらしいのですが、誰一人その正体を見たものが無い。正真正銘、正体不明の怪人。
史上最強の落合オタク(あるいはストーカー)の奥菜秀次は、落合信彦のゴーストライターであるとの説が有力ですが、ライターとしての落合信彦は本人の弁によると丸っきり007のボンドの日本人版である。
超人的格闘家で諜報員でFBIやCIAやイスラエルのモサドの幹部と直接話をする、ハンサムなプレイボーイで大金持ち。ジェームス・ボンドのパクリですね。
西尾幹二なんかより、格好よいので日本の若者の一定の支持を集めた。
何しろテレビのビールやインスタントコーヒーのコマーシャルで色男を演じていた位である。
数々の著書の内容は十年ほど昔の米国内の色々なベストセラーの一部を抜粋している盗作との悪い噂があるが、真偽のほどは余程欧米の出版物の知識が無いと絶対に判らない仕掛けなのです。
この何とも胡散臭い落合の影として存在しているのが、正体がまったく判らない怪人奥菜秀次である。

『kikulogで菊池教祖や信者から聖人(預言者)扱いされていた奥菜秀次』

既存の権威が崩壊する3・11以前である5年前のkikulogには、9・11の不思議な疑惑に気が付いた善良な一般市民が『有名大学物理学教授』の看板を掲げる菊池誠に『科学的な謎の解明』を期待して大勢訪れていた。
なんとも呆れる話ですが、5年前に菊池誠が用意していた『回答』なるものは一律に同じ内容の『レッテル貼り』科学?であった。
9・11の疑問・質問が何であろうと、金太郎飴の如くそれは『ニセ科学である』とか『陰謀論である』の何れか、時には両方のレッテルを張った挙句、菊池誠を筆頭にしてkikulogの常連全員が集団で『勉強不足である』『すでに答えは出ている』と声を揃えて罵倒して話を終わりにする。
9・11の疑問に対する正しい答えとは、『奥菜秀次の「陰謀論の罠」を読め。』とか『アメリカ政府公式報告書を読め。』だったのであるが、不真面目な手抜きにも程がある。
これは破壊的カルトのエホバの証人(ものみの塔)信者が連発する(何を聞かれても)『聖書を読め』と同じ種類の言葉ですね。
読者は幾らこれらの『聖書』を調べても、正しい科学的な答えが何処にも見つからないから仕方なく阪大物理学教授の看板のkikulogを訪ねたのである。
まさに破壊的カルト宗教としての『科学教』の禍々しい正体が露骨に表れている良い例であろう。
ちなみに、菊池誠ら科学教の『聖書』である奥菜秀次著『陰謀論の罠』の最大の(唯一の)『売り』とは、きくちゆみ氏等9・11懐疑派が誰一人アメリカ政府公式報告書の全文を読んでいないことが(奥菜秀次が追及して)判明した事らしいのですよ。
あまりにも馬鹿馬鹿しくて話にもならない。
これはエホバの証人(ものみの塔)の信者が強調している破壊的カルト宗教の手口と瓜二つ。カルト信者のメインの主張に少しの違いも無い。
『読めば分かる』種類の話ではなくて、真実は正反対である。
聖書やアメリカ政府公式報告書は書いたある内容が相互に矛盾しているので、真面目に読めば読むほど混乱して真実から遠ざかるのです。
菊池誠は、エホバの証人などのキリスト教系の破壊的カルト宗教を批判する為には、『聖書の全文熟読』が絶対的な資格として必要であるとでも主張する心算だろうか。
オウム真理教の批判のために、麻原教祖の説教全文の熟読どころか経典などを少しも読む必要がまったく無いことは常識以前の話である。
破壊的カルトの菊池誠教祖の科学教は、権力や権威に親和的(御用)性格があるだけではなくて、他の破壊的カルトとも親和性、類似性があるのです。
事実、ニセ科学批判だけではなく超能力や超常現象、カルト宗教批判まで、幅広く行っている科学者の大槻義彦は、自分たち『ニセ科学批判』の仲間としてではなくて、明確な敵として認定している『陰謀論者』と同じ扱いで、口汚い罵倒や蔑視の対象だったのである。

『少しだけ軌道修正した(間違いに気が付いた)らしい菊池誠』

殉教したナザレのイエス(キリストの磔刑)の例を出すまでもなく幾ら苦しくとも、教祖なら自分につき従う信者が一人でもいる間は、意地でも棄教してはならない事は人間として常識である。
ところが菊池教祖は自分ひとりだけ助かろうと、姑息にも一番大事な教義の根幹部分の一つを密かに修正して、科学教の方向転換を画策しているのですからあまりにも卑劣な裏切りである。
科学教の最も大事な教義とは、自分たちの『聖書』は絶対に正しく『神聖にして侵すべからず』なのである。
神聖不可侵であるから、自分たち信者以外の外部の異教徒の『陰謀論者』や異端者か背教者の大槻義彦に対して、今のように情け容赦ない一方的な弾劾が出来る根拠が生まれるのである。
彼等にとってのニセ科学批判とは、絶対的な善と悪との戦いである聖戦(ジハード)なのであり、それなら一番大切な『聖典』に少しの穴もあっては話が成り立たない。聖典を疑った瞬間に相手と同じ立場(陰謀論者)に陥るのですね。
聖典に瑕疵があると、今のような善と悪との絶対的な闘争(聖戦)ではなくて、相対的な話し合い(通常の科学論争)にしかならないからですね。
他人に対しては、『奥菜秀次の陰謀論の罠を読め。』『アメリカ政府公式報告書を読め。』と繰り返していた御粗末な菊池誠教祖は、自分でも初めてこれ等を真面目に読んだらしいのですよ。
読めば誰でも中学生以上の大人としての通常の判断力があれば、これ等の聖典に大きな穴があることに気が付く。読んだ後で、いくらお馬鹿でも菊池誠は自分の『間違い』に気が付いた。
最高の権威(権力)である『アメリカともあろうものが真っ赤な嘘をつく筈が無い』との御用学者の発想の根本的な勘違いがはっきりする。それで突然『(結論とか考えを)保留する』と言い出した。

『卑怯未練な菊池教祖の姑息な裏切り』

もちろん誰にでも判らないことはあり、自分の考えを一時的に『保留』することは大事な権利である。
ただし、『9・11に関する菊池誠以外は』との条件が付く。菊池誠本人の『保留』は無茶苦茶であり世の中お終いである。
何故なら、菊池誠は長い間『自分たちは9・11の正しい答えを知っている』と主張して、他の『判らない』とする人々を一律に陰謀論であるとかニセ科学であるとかレッテルを貼って、破廉恥にも見苦しい誹謗中傷の限りを尽くしていたのである。
そもそも菊池誠は自分が創設した『絶対正しい科学教』の教祖として『保留』する権利は最初から無いのであるが、最低限でも『保留した内容・種類』の説明が是非とも必要であろう。
4年ほど前に私の、『保留は9・11政府公式報告書のことですか。?』(何を保留したのですか)との当然の質問・疑問に対しては、菊池誠は一切答えず逃げ回るばかり。
菊池誠には『誠実さ』とか『責任感』、『主張の一貫性』が薬にするほども無いのである。

『異端者狩り(宗教裁判)だったkikulog(菊池誠の科学教)』

菊池誠が主導していたkikulogですが、『科学教』の信徒による異端狩りの典型であった。
kikulogのコメント欄はさながら、『破壊的カルト宗教』として菊池教祖や信者らの『科学教』の布教活動(ミッション)のようにも、ルネッサン期に欧州で吹き荒れた宗教裁判のようにも見える異様なものだった。
普通の裁判では原告と被告とがある程度は対等な関係に有るのですが、魔女狩りなどの宗教裁判はそうではない。
宗教裁判の怖いところは、告発された異端者は自ら罪を認め謝罪する以外に道は無いことでしょう。
しかも認めれば火あぶりなのですから、告発された段階で助かる道は最初から無いのである。
異端者が論争で勝って、宗門側が間違っていたなんて認めることは天地がひっくり返っても起こらない。
そういう意味ではkikulogのニセ科学批判は宗教裁判に似ています。
そういえば告発を否認して無罪を主張すれば『反省していない』として厳罰が待っている、99・9%が有罪になる日本の刑事裁判も宗教裁判に似ていますね。
日本では告発した検察側には集めた全証拠を裁判で提出する義務はなく、有罪に繋がる(被告側には不利な)検察に都合の良い証拠の提出だけを行う『優良証拠制』なるものが有り、構造的に幾らでも冤罪が生まれる『仕組み』なのですが恐ろしい話です。
(科学教の概要の考察だけで、字数が7000字に膨らんだ関係で個別なお笑い『菊池誠語録』は後編へと続く)

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3 コメント

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明治維新かられんれんと (農婦)
2012-06-24 06:03:48
何となく解ります。人間とは。イワシとも違い、クジラとも違う。本当に困った存在でありますが、でもわたしたちなんですよね。

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権力との癒着構造 (宗純)
2012-06-27 14:52:14
農婦さん、コメント有難うございます。

この話は日本人独特の、権力との一体構造を肯定する精神の問題でしょう。
普通の外国では権力と、我々一般市民の利害が対立すると考えられているのですが、我が国では『権力』崇拝とも思える現象が大昔から現在まで一貫して続いているのですよ。
この記事ではいわゆる『御用』を取り上げているのですが、3・11以前では、権威や地位や名誉ある存在が無条件に信頼されているのですね。
この構造は、菊池誠のような御用学者だけではなくて、それを取り巻く大勢いの一般市民層からなる『御用信者』の群れが絶対必要条件なのですよ。
御用学者だけでは、『御用』は成立しないのです。
地位や権威、名誉の言葉を『権力』とか『利権』と置き換えれば、ことの本質はもっと判りやすい。
既存の権威の崇拝とは『権力志向』のことであり、地位や名誉は『利権構造』でもあるのですね。
御用とは、権力への屈服であり利権漁りでもあるのです。
返信する
telson7@gmail.com (telson)
2012-07-03 02:08:16
金利テキストエホバの証人異端カルト。 http://www.jariiivanainen.net/jehovaswitnesses.html
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