逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

too little, too late しかも間違っている。

2011年03月13日 | 放射能と情報操作

マグニチュード8クラスの巨大地震が確実に100年周期で起きている宮城県沖で、今回MW9・0の超巨大地震が発生する。
この8・8クラスでも1000年周期で起きており、前回の超巨大地震から1000年以上経過していたので、実は地震発生は予想外ではなくて何時起きても不思議ではなかった。
1000年前にも、今回の規模と同じ巨大津波が仙台平野を襲っている。
ところが、東京電力の福島第一原子力発電所の緊急用のディーゼル発電機がバックアップ用の予備機を含めて、肝心の緊急時には地震で起動しない。
今回世界一の地震大国日本国で、地震が『想定外!』の規模であるとして、電気を作る電力会社が、電気が作れ無くて原子炉の緊急冷却装置を動かせない。
しかしこの事実は『想定外』ではなくて、多くの学者や住民団体が事前に何べんも危険性を指摘していた。
ところが電力会社は危険性には目を瞑り(無視して)、日本の原子力発電所は『クリーンで絶対に安心』なる不真面目なコマーシャルを、公共の電波を使いテレビ等で一般大衆にニセ情報を事故直前まで流し続けていたのです。
これは第一義的には電力会社に責任があるが、『正しい情報である』と誤解させる様に一般に広く放送して『宣伝』したテレビなどのメディア側の責任も免れないでしょう。

『余りにも少なく、余りにも遅く、しかも内容に問題が』

今回の災害は、復旧に10年以上は掛かりそうな大災害であるが、そんな中でツタヤや都知事の不謹慎な発言。困ったものです。
都知事の不謹慎はそのまんま東で『けしからん』のですが、ツタヤの方は不謹慎だけは同じですが、アメリカ国務省メア日本部長発言と同じで、『そこまではっきりと言うか』という様な、口に出してはいけない種類の本心であるだけで、別に少しも間違いではないのですね。
地震当日の11日のテレビ放送は何処もかしこも金太郎飴状態で、あまりにもひどすぎる。
見るに値しない低級な内容だった。
あれでは、10年前の9・11事件当時のテレビ放送を思い出される、丸っきりの大本営発表である。
2001年9月11日当時ですが、全ての通常の番組をすべて止めて沢山ある放送局が違いを無くし、どのテレビ局も横並びでまったく同じ映像を繰り返し繰り返し写し続ける。
ツインタワーに航空機が突っ込み炎上、その後に数秒で崩壊する巨大ビル。
本当に腹が立ちました。
日本では『阿呆にモノを言う』という言葉があるが、今回や10年前では正にこれが行われたのです。
私なんか歳のせいか気が短いのか我慢ならない。
10年前や今回のように、同じ事を繰り替えされるとはテレビ局などマスメディアは、まさに『阿呆にモノを言っている』のですよ。
あれは報道ではなく洗脳である。
ツインタワーは数えきれない位に放送したが、不都合なストーリーの(ひょとしたら9・11の謎の解明に役立つかも知れない)市民の誰にも見せたく無い、同じ時期に崩壊した謎の世界貿易センター第7ビルやペンタゴンは、絶対に放送しない。
そして今回も同じです。
丸一日経って、やっと地震翌日の昼過ぎ(爆発直前)に福島原発の映像が出たが遅すぎる。
当時は、8割以上の住民は未だに退避していなかったのですよ。
これでは10年前や今回の事件当日、テレビ放送で繰り返し、見飽きた同じ映像を写す目的は、一番大事なものを報道しない(報道したくない)からだと、悪意に勘繰られても仕方ないでしょう。
欧米各国のメディアの姿勢は、日本のマスコミとは大違いである。
日本以外の、世界のメディアは早くから震源地に近い福島原発のメルトダウンの危険性をいち早く報道していたのですよ。
日本の全てのマスコミの行った危機管理報道は、『あまりに遅くて、あまりに少なくて、しかも間違っていた。』
地震当日のメディア報道では、巨大地震でも予定どうり自動停止して『日本の原発は無事で何の危険性も無い』と、出演している人物(学者?関係者?)全員が強調していたのですよ。嘘をつくにもほどがある。


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2 コメント

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余りも官僚的で歪な原発事業 (もえおじ)
2011-03-13 21:00:02
福島第1原発1号機は、炉心溶融を避けるために海水注入で炉心冷却が開始されたので、事実上廃炉処分となります。 実は、同じ福島第1原発の3号機で、1978年11月2日に日本初の臨界事故が発生しています。 ところが、この事故が公表されたのは事故発生から29年後の2007年3月22日になってからであったために、国際原子力機関(IAEA)は日本原子力委員会に対して不信感を持ちました。 今回の事故に関しても、どこまで正確に事実が発表されるか注目されるところです。

1号機はすでに40年間稼動していて耐久年数が迫っていたので、廃炉処分は少しも驚くことではありません。 福島第1原発は6号機までが稼動中ですが老朽化してきているので、改良型沸騰水型軽水炉で発電規模の大きな7号機・8号機が2013・14年稼動開始予定となっています。 さらに3号機でのプルサーマル計画があります。 福島第1原発1号機と3号機の事故の詳細いかんでは、これらの計画に悪い影響が出ることを幹部たちは懸念しているはずです。

世界的に見ると原発は再評価と開発計画復活が起こっているのですが、どう見てもこれは温室効果ガスによる地球温暖化問題の盛り上がりとの関連(プロパガンダ)が疑われます。 原発には物理的(即ち、放射能の)危険性をいかなる安全設計をもってしても完全には払拭できない欠陥が存在し、安全設計を向上すればするほど装置・設備が高価になり、これがむしろ巨大な利権を生むという歪(いびつ)な構造になっています。 日本が高速増殖炉計画を放棄しないのも、同じ理由によるものでしょう。 理屈上は新しいクリーンエネルギー開発が望ましいのですが、これは技術的課題というよりも(原発を捨てられないという)政治的課題であると考えます。
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地震大国での原発運転は矢張り無理だった (宗純)
2011-03-14 09:59:22
もえおじさん、コメント有難う御座います。

指摘されている、事故後29年後に暴かれた33年前の3号機の臨界事故ですが、
定期点検中の事故であり東京電力側は、『運転中の事故の報告義務はマニュアルにあるが、点検中の事故の記述が運転マニュアルに書いてないから報告しなかった』のだと、悪賢い小学生程度のまともな大人なら恥ずかしすぎる弁解をしています。
到底責任ある社会人の考えることではない。
盗っ人猛々しいと言うか何と言うか。
この連中にはつける薬が無く、言葉もありません。
今のように東京電力のような公益企業とはいえ一営利企業に過ぎない株式会社に、もしもの事故の時には壊滅的な影響のある原子力発電所を運営させている現状の再点検が必要でしょう。
日本の原発は、民営は廃止して一たん全てを国が一括して管理するべきでしょう。
そういえば、倒産状態の日航の再建の為に社長に就任した京セラの稲盛和夫ですが、
日航はトンデモナイ会社であるとして『日航では民間会社であればありえない営利を最優先していない』、この会社は今まで『営利よりも安全を優先している幹部社員がいた』と平気な顔で語っていた。
恐ろしいですね。
商売人としては立派な人物かもしれないが単なる悪党か愚か者です。
稲盛和夫にとっては、『航空会社とは、人の命を預かっているのと同じだ』との認識が欠如しているのです。
原発で航空機でも同じですが、どんな時でも例外なく全てに優先されなければならないモノとは、営利(金)の前に『安全』(人の命)ですよ。
本当に恐ろしくもあるが、資本主義の弱点であるのですが不愉快でもあり腹が立ちますね。

東京電力が行う、当然何の予告も無く発表された輪番停電ですが、原発への逆風を利用した悪質な印象操作の可能性が高い。
今までは送電していたのですよ。
何故、4日も経ってから突然原発のメルトダウンが発表された途端に電力の不足が出てくるのですか。
原発は地震直後に自動停止しているのですよ。
嘘くさすぎるのです。
これは『絶対に安全で事故は起きない』詐欺の延長線の『足りない足りない』詐欺ですね。
何としても当然起こるはずの『原発反対』の国民世論を、連中は無理やり押さえ込む心算なのです。
輪番停電を当然のことだとしている管直人や枝野はお馬鹿の見本であり、東電側は救い難い悪党ですよ。
地震後3日間も普通に通電しているの、目の前の事実を彼等は忘れているのでしょうか。?


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