逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

小児甲状腺がんの判定を傍若無人に書き換える柏市の破廉恥な犯罪

2015年12月28日 | 放射能と情報操作
『御名御璽、行政倫理を踏みにじる極めて悪質な権力犯罪』

『2ヶ月前に1割が甲状腺がん「疑い」(B・C判定)だった、あの千葉県柏市の最新ホームページ』

東京都に近い人口約41万人の千葉県柏市は県内第5位、東京区部の通勤率が29.8%に達する中核市。
日本全国で最も新しい2015年7月から9月に検査された、福島第一原発事故での放射能被害を調べる子供達の甲状腺超音波(エコー)の判定結果が2015年10月30日に発表されている。
柏市の甲状腺超音波(エコー)検査測定結果(平成27年7月1日~平成27年9月30日)の10月30日発表では検査人数173人中で1割の17人が小児甲状腺がんの疑い(B・C判定)だった。
小児甲状腺がんの超音波(エコー)検査終了から1ヶ月で結果を公開した千葉県柏市当局ですが、その後検査日時(平成27年7月1日~平成27年9月30日)も発表日時(10月30日)も以前のままだが、ホームページに検査年齢を書き加えた『年齢区分別一覧』を改めて発表していた。
ところが、最初の発表(10月30日付)と、その後の追加の発表(同じく日付が10月30日)では肝心の数値に違いがあった。
柏市ですが『年齢区分別一覧』を発表したついでに、検査人数を199人に勝手に増やしていた。
B・C判定の人数もB判定を1人増やして『小児甲状腺がん疑い』の合計数を18人に書き換えている。(この中で小学生以下の人数は14人)
実験結果を自説に都合よく加工したSTAP細胞の小保方博士(理研の詐欺)でもあるまいし。
そもそも一旦発表した一次資料を勝手に加工しては駄目なことを千葉県柏市はまったく知らなかったらしい。(加工後でも小児甲状腺がん『疑い』の比率は9%もの高率である)

『一次資料を勝手に書き換えていた「ネトウヨ・B層・反知性」千葉県柏市の姑息な悪事』

12月22日の日付で(前回発表分にプラスして)新たに11月30日までの2か月分を加えた検査結果が発表される。
柏市の公式ホームページですが、今回2015年7月から11月までの『5ヶ月分』の検査結果が発表されているが、余りにも胡散臭いのである。
まったく以前の発表とは違っていた。
今年の7月8月9月の三ヶ月間(前半)の結果はBC判定が1割出ているのに、その後の10月11月(後半)の二ヶ月間では一気に5分の1の2%程度まで下がっている。
市民がパニックに陥らないようにと、何らかの恣意的な数字の操作が行われた可能性が極めて高い。
7月から11月の5ヶ月間の通算では、小児甲状腺がんの『疑い』がある要精密検査(B・C判定)は4%の比率であるが、それでも千葉県柏市はB・C判定が0・8%の福島県の5倍にも達する猛烈な数字である。
そもそも10月30日付の柏市の発表では日本政府(福島県検討委)の決めた判定基準の対応を、要経過観察であるA2判定を経過観察不要に、要精密検査であるB判定を要経過観察に、ほぼ小児甲状腺がんだと思われるC判定を病院紹介とそれぞれ1ランク低く書いてあるインチキな代物だった。(今回発表でも同じインチキを行っている)
注1、現在、柏市のホームページは10月30日付けの測定結果の数字が丸ごと消され、代わりに12月22日付けだけが掲示されている。

『行政(柏市)による明らかな犯罪行為』勝手に書き換えられていた甲状腺エコー検査の測定結果

最初の、柏市の甲状腺超音波(エコー)検査測定結果(平成27年7月1日~平成27年9月30日)の10月30日発表では検査人数173人中で1割の17人が小児甲状腺がんの疑い(B・C判定)だった。
柏市はその後ホームページで、検査日時(平成27年7月1日~平成27年9月30日)も発表日時(10月30日)も以前のままだが、に検査年齢を書き加えた『年齢区分別一覧』を発表し、検査人数を199人に勝手に増やしB・C判定の人数も18人に書き換えている。
この時に書き加えた『年齢区分別一覧』では要精密検査のB判定の人数7人中で、小学生は5人(7割以上)だった。
同じくC判定の11人中で小学生が6人と過半数、幼児(3歳児以上入学前)が3人である。
千葉県柏市の10月30日付発表では、甲状腺の状態からほぼ小児甲状腺がんだと思われるC判定の11人の年齢区分で小学生以下の幼い子供達が9人(8割以上)と圧倒的多数の凄まじい数字が出ていた。
ほとんどが2014年以前(フクシマの核事故から3年目)の検査が主の福島検討委では、小児甲状腺がん『疑い』(B・C判定)だったのは高校生以上が主だったし、B・C判定の比率も0.8と極めて低い。
ところが、レベル7のフクシマの核事故から4年目の2015年7~9月検査の千葉県柏市ですが、小児甲状腺がん『疑い』(B・C判定)だった18人中で、小学生以下が圧倒的多数の14人(小学生11人、幼児3人)にも達していた。率にして約8割が小学生以下の幼い子供達だったのですから恐ろしい。
これ等の子供達ですが、福島第一原発の原子炉4基が暴走した2011年3月11日当時は赤ん坊か幼児だった。1986年に起きたチェルノブイリとまったく同じ事象が2011年のフクシマから4年後の今の日本でも起きているのである。
注2、1986年に起きたチェルノブイリ事故を遥かに凌駕する、このトンデモナイ数字が福島県では無く福島第一原発から200キロ以上はなれた首都圏の千葉県柏市だったことは大事である。
そもそもフクシマの核事故から4年目の2015年7月以降の甲状腺エコー検査の発表は千葉県柏市しか行っていない。(今の福島県検討委が出している数字は核事故から3年目の2014年の数値)


『レベル7のフクシマの核事故から4年が経過した日本の無残』

『市民がパニックにならないように』と柏市が検討委の決めた対応をそれぞれ1ランク低く発表したのは当然の処置だったのである。何の不思議も無い。
それから2ヶ月が経過して情勢は益々悪化している。
柏市の10月30日付け発表時点では検査人数は199人でB・C判定の人数18人。
この時の小学生以下のB・C判定の人数は14人(8割)である。
ただし、検査人数199人中、入学前の幼児が42人(女児が22人)、小学生が110人(女児が52人)、合計すると小学生以下のエコー検査の人数は199人中で152人と圧倒的な多数だった。
エコー検査した199人中、中学生が13人(女子が9人)高校生13人(女子11人)、高校卒が14人(女性は11人)、合計すると中学生以上の人数は47人だと発表していた。
当『逝きし世の面影』ブログでは大部分が小学生以下だった驚愕の柏市『年齢区分別一覧』については、今まで沈黙を守っていた。(保留していた)
これは検査を受けた絶対多数が小学生以下だったことと、人数として14人なので科学的に『終わっている』と断定するのを躊躇していたのですが、実は最も日本が終わっている事実を知っているのは日本政府だった。
絶対に書きかえれないものを今回勝手に書き換えているが、もう破れかぶれ。完全に御名御璽、THE END、FIN、終、完なのである。
注3、今後は福島県検討委も千葉県柏市のようにフクシマの核事故から4年目の2015年7月以降の検査結果の発表を行わねばならないが、放射能汚染の福島県は絶対的な被曝量の違いから、今回の柏市以上の凄まじい数値が出てくるのは必然である。
いくら安倍自民党政府が特定機密保護法やがん登録法で縛っても完全隠蔽には無理があり必ず大騒動に発展する。


『破れかぶれの柏市』

2ヵ月後の今回12月22日の検査測定結果(平成27年7月1日~平成27年11月30日)判定では検査人数は前回発表の199人から249人へと50人増えている。
12月22日は合計数249人中で小学生以下が61人、小学生が136人。
小学生以下の検査人数の合計数が196人中で小児甲状腺がんの疑い(B・C判定)が16人にも達している。(小学生以下の幼い子供たぢでは比率として8%以上もの高率である)
残念ですが、この国はもう『終わっている』のです。救いようが無い。

『余りにも数値が悪すぎて、すでにやる気を完全に失っている柏市の御粗末な偽装工作』

12月22日付けの柏市ホームページ(7月1日~11月30日)ですが、余りにも偽装工作が不出来(不真面目)なので批判する気も起きないが、それでは話が進まないので一応問題点を指摘しておきます。
白々し嘘八百。口から出まかせの出鱈目なのですから呆れるやら驚くやら。
権威が有る筈の市当局が、恥ずかしげもなく真っ赤な嘘を垂れ流している。
しかも言い訳がましい。
『(補足)C判定については、結節やのう胞に限らず、比較的よく見られる甲状腺の疾患が疑われる場合も含まれます。』
ですが、いわずもがな。
そもそも、C判定が自動的に小児甲状腺がんではないから細胞診などの精密な二次検査を行っているのである。

それにしても柏市のエコー検査と福島県検討委の検査とが『違っている』かに苦心惨憺、無理やり擬装しているが、そもそもA1、A2、B、Cの区分けは福島第一原発事故後に新たに検討委が作ったものだった。
そもそも福島県検討委以外の小児甲状腺がんのエコー検査の基準が何処にもないである。
福島県も千葉県も検査の基準は同一なのです。
注4、そもそもA2判定やB判定は甲状腺のしこりやのう胞の『大きさ』だけが問題なので、医師の技量や検査機械の性能に影響されず、物理的に必ず同一になる。(何も無いA1判定と、甲状腺の微小なしこりやのう胞を含むA2の間にだけ、医師の技量や検査機器の性能、検査時間での差異の主観的判断が入る余地が有る)

『無茶苦茶な柏市の「良くある質問」の不真面目すぎる答えの数々』

『C判定につきましては、結節やのう胞に限らず、比較的よく見られる甲状腺の疾患が疑われる場合も含まれます。確実に二次検査が受けられるように判定の対象としたため多いと考えられます。』
ですが、話のすり替え。丸っきりの行政による『手品』である。
それはB判定(要精密検査)のことであり、C判定のことでは無い。柏市の『良くある質問』の答えですが口から出まかせの真っ赤な嘘。福島県検討委では数十万人検査して1人しかC判定が出ていないのである。
『A2判定につきましては、のう胞については良性であること、また、結節についても微小であること、検査機器の精度が向上したことによってようやく見つかるようになったものであり、そのほとんどは良性であること、今後すぐに大きくなっていく性質にないこと等から、今般の検査における経過観察対象には設定しないと判断しました。』
もう無茶苦茶。常識外れに程が有る。
国が決めた基準を一地方自治体である柏市が勝手に変更しているが、この国はもう終わっている。そもそもA2判定はほとんどが良性だから直ぐに精密検査では無くて経過観察になっている。(去年8月の1順目終了時点で検討委はA2でも小児甲状腺がんの精密検査が必要だと言い出したのですから恐ろしい)
『良くある質問』では要経過観察のA2判定とほぼ小児甲状腺がんであると思われるC判定をそれぞれ1ランク低く判定したことは一応はまがりなりにも答えている。
ところが、肝心の精密な検査が必要なB判定を経過観察に変えたことは一切答えない。
卑劣にも『答え』を逃げる柏市当局ですが、B判定を勝手に変えたことを『答えない』のではなくて、いくら厳しく追求されても余りにも結論が恐ろしくて『答えられない』のである。
(BとCとの判定の違いですが、その後の医学的な対応では少しも違いが無いのですから『違い』には余り大きな意味は無い)

注5、柏市の『良くある質問』が上げている川崎病など小児甲状腺がん以外の症例ですが,何れも思春期以降の中高年に起きる病気であり、今回の様な小学生以下の小さな子供達に対して言及するなど不真面目にも程が有る。



『柏市甲状腺超音波(エコー)検査判定結果』(一次資料として、あえて柏市のホームページの「全文」を掲載)

お問い合わせ先 柏市保健所 総務企画課 / 電話:04-7167-1255 / メールフォーム
ツイートする 更新日 2015年12月22日(火曜日) ページID:025145
柏市では、平成27年7月より、甲状腺超音波(エコー)検査による費用の一部を助成しています。これまでに測定を受けた方の結果をお知らせします。
平成27年7~9月分測定結果に関するお問い合わせが多く寄せられたため、「よくある質問」を掲載しました。「よくある質問」はこちらをご覧ください。
(補足)甲状腺超音波(エコー)検査測定費用の助成制度についてはこちらをご覧ください。
甲状腺超音波(エコー)検査測定結果(平成27年7月1日~平成27年11月30日)
判定         内容            今後の対応            人数(補足)()はうち女性
A1    結節(しこり)やのう胞(液体が入っている袋のようなもの)は認められませんでした。           経過観察不要          91(47)
A2    結節(5.0ミリメートル以下)またはのう胞(20.0ミリメートル以下)を認めましたが、日常生活に支障はありません。 経過観察不要  138(72)
B     結節(5.1ミリメートル以上)またはのう胞(20.1ミリメートル以上)を認めたもの                 経過観察             8(5)
C     甲状腺の状態などから判断して、二次検査が必要なもの                経過観察又は専門病院紹介             12(9)
合計 249(133)
(補足)C判定については、結節やのう胞に限らず、比較的よく見られる甲状腺の疾患が疑われる場合も含まれます。

甲状腺超音波(エコー)検査測定結果・年齢区分別一覧
(平成27年7月1日~平成27年11月30日)
判定 年齢区分  (補足)( )はうち女性
幼児(4歳児以上入学前 ) 小学生 中学生 高校生相当 高校卒業程度 合計
A1 29(15)     45(22)      8(5)     3(1)      6(4)      91(47)
A2 27(17)     80(38)     14(6)     9(7)      8(4)     138(72)
B 1(1)        5(2)        0      0      2(2)       8(5)
C 4(2)        6(5)        0     1(1)      1(1)       12(9)
合計61(35)    136(67)    22(11)     13(9)    17(11)     249(133)

よくある質問
Q1 C判定が福島県「県民健康調査」と比べて多いのはどうしてですか。
C判定につきましては、結節やのう胞に限らず、比較的よく見られる甲状腺の疾患が疑われる場合も含まれます。確実に二次検査が受けられるように判定の対象としたため多いと考えられます。現時点では最終的な結果は出ておらず、福島県「県民健康調査」 と単純に比較できるものではありません。また、現時点ではがんと診断された方はいません。今後も継続的な調査をし、結果につきましては、まとまり次第、ホームページ等で公表していく予定としています。
Q2 A2判定を経過観察しないのはどうしてですか。
A2判定につきましては、のう胞については良性であること、また、結節についても微小であること、検査機器の精度が向上したことによってようやく見つかるようになったものであり、そのほとんどは良性であること、今後すぐに大きくなっていく性質にないこと等から、今般の検査における経過観察対象には設定しないと判断しました。
Q3 所見、診断内容は公表しないのですか。 
この検査は一次検査(スクリーニング検査)をしているものです。検査の結果、より詳しく確認いただくために二次検査を受けていただくものです。
Q4 比較的よく見られる甲状腺の疾患にはどのようなものがありますか。
単純性甲状腺腫
 思春期頃の若い女性に多く見られます。甲状腺機能に明らかな異常はありません。
腺腫様甲状腺腫
 甲状腺に大小さまざまの結節が多発し、全体的に腫れます。
バセドウ病
甲状腺ホルモン過剰により、動悸、頻脈、疲れやすさ、指のふるえ、眼球突出等の症状を呈します。女性に多い傾向があります。
橋本病
 甲状腺ホルモン不足により、寒がり、動作緩慢、皮膚の乾燥、便秘等の症状を呈します。女性に多い傾向があります。

参考
福島県「県民健康調査」検討委員会
県民健康調査における中間とりまとめ(案) (平成27年11月30日開催) (外部サイトのPDFファイルが開きます)
環境省総合環境政策局
東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議 中間取りまとめ(平成26年12月22日公表) (外部サイトのPDFファイルが開きます)

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2 コメント

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千葉県柏市と他との違いとは、 (宗純)
2015-12-29 14:57:36
前川宗廣さん、コメント有難うございます。

千葉県柏市ですが、何も特別なことはない。唯一あるとすれば、それは子供たちの甲状腺検査の日付だけなのです。フクシマの核事故から4年半が経過した2015年7月以降の数字は、実はこの柏市しか出していない。
しかし、今後は福島県など他の地域でも出さざると得ないのですから、遅いか早いかの違いだけ。
必ず出てくるが大騒動は間違いない。

3・11のフクシマのレベル7の核事故発生から4年半が経過したが、いよいよ最終局面が迫っているのは間違いない事実ですよ。
旧ソ連ですが、3年目までは今の日本と同じで『安全・安心。心配ない』と誤魔化していた。
ところが、3年後に1ミリシーベルト以上の放射能汚染地域からの全住民の退避を開始している。
今のフクシマですが、小児甲状腺がんの発症率でみると、29年前のチェルノブイリよりも100倍以上想像以上にとんでもなく悪い。
それでも今までは、何と日本共産党までも含む、文字どうり挙国一致、一致団結して必死に隠していたが、これからますます幾何級数的に加速度が付き悪化する。
もう、駄目なのです。
ですから、福島県だけでは無くて、たぶん宮城県や群馬県栃木県北部も大部分は強制疎開地域になる可能性があるし、千葉県や茨城県も危ない。もちろん首都東京も例外ではない。
核燃料デブリの再臨界も、ほぼ間違いないでしょう。
ただし、、今後大爆発するかしないかは不明ですが、危険性が高いことを関係者の全員が心配しているが、核でデブリの位置が一切不明で、今の人類の技術水準では手の打ち様が何も無いのです。
返信する
私の思い (前川宗廣)
2015-12-29 09:04:00
素晴らしい記事見ています。
しかし状況はヒマヒニ最悪の状態になりつつあります。
一人でも、南東北、関東から避難してほしい。
今日、飯山さんの記事がありました。
ISがシリヤより逃げているそうです。
100万人の人が欧州に逃げ、3600人以上の人が海に消えています。
出口さんの予言に有ります。
北からロシアが日本に攻める。
これは、もう福島原発はロシアに終息してもらうことなのかと。
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