もぐ菜のみっしり茶匣(はこ)院

ようこそ腐女子の匣喫茶へ お好みのモノをどうぞ、召し上がれ。 日々を書き連ね、妄想をこよなく愛でます

眠いナリ。

2010-03-12 20:05:13 | 腐女子の御伴
朝の通勤の合間で更新したり、リンク貼ったりと頑張ったよん。

黒執事S.R.S.を更新を始めてして早いもので、一ヶ月が経(た)ってしまいました。鬼畜眼鏡の執筆の時は何故(なぜ)か、毎日の様に更新してました。

眩暈(めまい) 眩惑(げんわく) 微熱(びねつ)三部作の時はほんと、たえず時間に餓えて喰らいつく様な毎日でしたよ。執筆を終えたら脳みそが、清々(すがすが)しく開放感に溢れ幸な気分でした。

眩暈(めまい) 眩惑(げんわく) 微熱(びねつ)と三部作を、書き終えてからは長編は執筆してないので黒執事S.R.S.は久しぶりの長編ですね。

鬼畜眼鏡の霧島×御堂さんでValentine's Dayネタを執筆せねばと思いつつ…… ホワイトデーになってしまうよワタシ!!

忘れてないよ御堂さん(T▽T)/ それと、片桐さんのお誕生日企画もだよ(;O;)/

片桐さんのお誕生日企画は暫(しばら)くお休みするかも。脳みそが疲れて居るので もぐ菜の妄想が発動しないと思う。


明日は早番なので、今日は執筆はせずに寝ます。乙女ロードを徘徊(はいかい)したいな。熱海に出掛けた以外は出掛けてない。休みは殆(ほとん)ど家で執筆してたから、明日は乙女ロードに出掛けたいです。

黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠  エピソード24

2010-03-12 08:13:15 | 腐女子の御伴
※この小説はアニメ黒執事を基に、二次創作として執筆しております。
一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。
その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。










僕は夢を観ていた─────────



もし、お目覚めになられましたら───── 貴方は私に、何を申しますか??



僕はセバスチャンに抱きかかえられ白薔薇が辺り一面に生(お)い茂(しげ)り敷(し)き詰められた、僕が眠る為(ため)に在(あ)る白薔薇の揺り籠。


白薔薇は月の雫(しずく)を浴び花弁(はなびら)は、艶(つや)やかに浅き仄(ほの)かに碧(あお)みを帯(お)び白銀に輝く。私は貴方を、白薔薇の揺り籠に横たわらせた。



その白薔薇は、僕のお気に入りの白薔薇。

セバスチャンはいつもの様に僕に、『お休みなさいませ』と言い何処(どこか)へ去って行く。



月の雫(しずく)を浴(あ)びた白銀の薔薇は、貴方(あなた)を眠りへ誘(いざな)う。春風は優しく揺り籠を揺らし、白銀の白薔薇は思い想いに咲き乱(みだ)れる。



僕は白銀の薔薇が生(お)い茂(しげ)り群生(ぐんせい)する中に、一輪(りん)だけ紛(まぎ)れ込んだ花は純白(じゅんぱく)の花弁(はなびら)を高らかに雄々(おお)しく広げ、大輪(だいりん)鮮(あざ)やかに咲く花を見つけた─────────

その花はガーデニア…… 僕は、ガーデニアの花に話しかけた。



私のガーデニアは風と、戯(たわむ)れただ揺れる。



僕は、眠り続ける白銀の薔薇に、包まれ静寂(せいじゃく)な眠りに誘(いざな)われるままに。



風は貴方(あなた)に、喚(よ)びかけた。

妖(あや)しき幻影(げんえい)が近づいてくると、どうか身をお隠しください。



僕の眠りを、妨(さまた)げる妖(あや)しき幻影?? 僕は一輪(りん)の、ガーデニアに面影(おもかげ)を重(かさ)ね合わせる。

そして僕は、叫んだ────────!!



いつしか風は春風の、優しさと静(しず)けさを取り戻し、白銀の薔薇と一輪(りん)のガーデニアを揺らし戯(たわむ)れる。



僕は愛しいげに、ガーデニアの名を喚(よ)んだ。

セバスチャン────────────





         黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠 エピソード24




シエルが眠るベッドの傍(かたわ)らに屈み込むと、シエルの唇(くち)びるの形を、確かめる様に指先で触れ愛(いと)しいく瞳を細目見つめる。

口に一口、紅茶を含みシエルの唇(くち)びるに、セバスチャンは唇(くち)びるを寄せ触(ふ)れ重(かさ)なり合う。


その唇(くち)びるは、甘美(かんび)であり蠱惑(こわく)的に誘(さそ)う。唇(くち)づけると柔らかくシエルの唇(くち)びるは微動し、セバスチャンを受け入れる。

口移しで紅茶をシエルに飲ませる─────── 唇(くち)びるは閉じ…… シエルの喉元が動き嚥下(えんか)し紅茶を飲み干す。



「セバスチャン───────── 」




シエルは永久(とわ)の眠りから目覚め───────── 右目に刻(きざ)まれた契約の陣は消失している。

窓辺に差し込む月明かりに、シエルは瞳(ひとみ)を細目て息を吹き返す。セバスチャンはそっと唇びるを離し永久(とわ)の眠りの目覚めを待つ。


「坊ちゃん。」

「セバスチャン、此処(ここ)は何処(どこ)だ??」

瞳(ひとみ)を開きシエルはベッドから上半身を起こし、ベッドの傍(かたわ)らに屈(かが)み込むセバスチャンと向き合い見つめる。

「僕を、目覚めさせるとはな。」

「はい。私は貴方が狂おしい程に───── 貴方の、統(す)べてが愛(いと)おしいのです。」

シエルはセバスチャンを見つめ、その言葉に息を飲み込んだ。

シエルは左手の親指を見つめると在(あ)るはずのない、ファントムハイヴ家の当主に代々伝わり引き継がれてきたブルーダイヤの指輪(ゆびわ)が光を放(はな)ち輝く。

「この指輪は、僕は船乗りに船をロンドン接岸(せがん)取引で渡してしまったのに──── その指輪(ゆびわ)は……‥ 僕にはもう必要はない。」


淋しげに微笑をし、シエルは俯(うつむ)きうなだれる。


「坊ちゃん、この指輪(ゆびわ)は、自分に相応しい所有者を選ぶのです。」

俯きうなだれた顔を上げシエルはセバスチャンを見つめて、両腕をセバスチャンの肩に廻(まわ)しギュッと幼い掌(てのひら)でしがみ付き抱きしめ寄せる。



セバスチャンの耳元にシエルは、唇びるを寄せて囁く。


「セバスチャン──────── 」


それはセバスチャンだけに、聞こえ伝わる声。


そんなシエルの言葉に微笑(ほほえ)みが零れ、セバスチャンは返答をする。


「ファントムハイヴ家の執事たるもの、これぐらい出来なくってどうします。」



聴きたかったセバスチャンの声を聴き、温(ぬく)もりがシエルを包み込む。




黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠  エピソード25

黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠  エピソード23

2010-03-12 08:12:18 | 腐女子の御伴
※この小説はアニメ黒執事を基に、二次創作として執筆しております。
一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。
その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。







■黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠 エピソード23



フレイアはセバスチャンの胸元から手を離し立ち上がり、ワゴンに置かれたティーカップの持ち手に指を入れティーカップを持ち唇(くち)びるに寄せる。

セバスチャンはフレイアを、ただ見つめて居る。

フレイアは紅茶を一口飲むと、ティーカップをワゴンに戻すと、セバスチャンの肩に右手を添え抱き込む様にし中腰の体勢となりセバスチャンの唇(くち)びるにフレイアは唇(くち)びるを寄せる──────


ハッ!!とするセバスチャンは思わずフレイアの名を呼ぶ。

「フレイア!?」



セバスチャンの唇(くち)びるが、開いた瞬間にお互いの赤い唇(くち)びるが重なり合い、フレイアにセバスチャンは紅茶を口移(う)しで紅茶を口に含まされてしまった。

フレイアは瞳を微かに開けてセバスチャンが紅茶を飲み込むまで、唇(くち)づけを止めないで左手をセバスチャンの頬にそっと触れる。

セバスチャンは観念し口移(う)しで含まされた紅茶を飲み干(ほ)す様に促され、口に含まされた紅茶を飲み込む。フレイアは喉元が動き紅茶が嚥(えん)下(か)され飲み干(ほ)した事を見届けると唇びるを離す。

フレイアはセバスチャンの形の良い耳元に唇びるを寄せて囁く、左手でもう片方の耳を指の合間で挟み玩(もてあそ)ぶ。


「心の深遠(しんえん)の淵(ふち)に大切に封じ込めた、主人である坊ちゃんの魂を還(かえ)しなさい。方法は教えて、差し上げましたよ。怯える事は、ありません。私が主人である坊ちゃんとセバスチャン貴方(あなた)の、新しい主従(しゅじゅう)の契約を私が執(と)り成(な)しを致しましょう。」



「フレイア─────── 」

セバスチャンは名を呼ぶと瞳を閉じフレイアの肩に両腕を廻し、フレイアを親しみを込めて抱きしめた。フレイアもセバスチャンを包み込む様に両腕を廻し、背中を愛しいげに触れ撫でさする。

二人はしばし抱きしめ合って居ると、書物(しょもつ)室の扉(とびら)が三回ノックされる音が、フレイアはメイリンに声を掛けると扉が開く。

メイリンは読み終わった書物(しょもつ)を書物(しょもつ)室に戻しに来たらしく、ワゴンに大量の書物(しょもつ)が丁寧に詰まれており書棚(しょだなで)仕切られた迷路の様な通路を歩き近づいて来る気配(けはい)がする!!


セバスチャンが振り向くのと同時に背後から世にも、喜々(きき)とした絶叫(ぜっきょう)が聞こえるとメイリンが床に倒れ込むと鈍い音がドスンとした。

「おや??メイリン??」

フレイアはのんびりと言うとセバスチャンから両腕を離し、とことこ歩き床に倒れ込んで居るメイリンに近寄って行く。

セバスチャンは身体を震わせいる。

「何が、どうしました??メイリン。」

フレイアはそう言い床に屈み込み俯(うつぶ)せで倒れ込んだメイリンを、仰(あお)向けで抱き起こすとメイリンは鼻に両手で必死にハンカチを抑えて居る。

「あのだす。私に気にせず続きを、どうぞ続けてくださいですだ。大切な時に邪魔をしてしまいすみませんですだよ。」

「続きとは??」

メイリンの顔を見てにこやかに笑い返答をする、フレイアをメイリンは見つめると顔を真っ赤にしてそれでも言う。

「そんな破廉恥(はれんち)な事は、言えないですだよ!!直(す)ぐに書物(しょもつ)を書棚(しょだな)に戻し片付けて書物(しょもつ)室から立ち去るですだ。」

メイリンは勢い良く立ち上がり見るも素早く書物(しょもつ)を、納められていた書棚(しょだな)に書物(しょもつ)を戻しワゴンを飛ぶ様に押し書物(しょもつ)室から立ち去って行くのをただフレイアはぽつりと見送りセバスチャンの方を向く。

「メイリンは破廉恥(はれんち)と言いましたが、何か私がしましたか??」


セバスチャンは紅茶を飲み干(ほ)したらしく、ティーカップをワゴンに戻し溜め息をつき精神的に疲れたらしく、フォークを持ちカステラを突っつき食べて居る。

フレイアはセバスチャンの傍に戻りメイリンが、書棚(しょだな)に戻した書物(しょもつ)を手に取り開き読みセバスチャンに話しかける。


「主人である坊ちゃんが目覚めた暁(あかつき)には、メイリンをセバスチャン貴方(あなた)の使い魔で、魔女として共に主人である坊ちゃんに仕える事になります。異府(いふ)の魔女として、頭角(とうかく)を表し素晴らしい成長ぶりですよ。主人である坊ちゃんも、きっと喜んでくださる事でしょう。」

フレイアは喜び勇(いさ)み笑う。

「フレイア貴方と言う、神は本当に──────」

「主人である、坊ちゃんを追い掛け自力で、異府(いふ)に辿(たど)り着いただけありますね。それも異府(いふ)の、最果てであるセバスチャン貴方(あなた)の居城へ来たのです。」

「そうですね。フレイア貴方(あなた)の、言う通りでしたね。」

フレイアは久しぶりに、セバスチャンの笑顔を見つめ安堵(あんど)した。




黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠  エピソード24

黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠  エピソード22

2010-03-12 08:11:50 | 腐女子の御伴
※この小説はアニメ黒執事を基に、二次創作として執筆しております。
一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。
その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。






■黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠 エピソード22



「フレイア───── 坊ちゃんは私を必要として居るのでしょか…… もし、目覚められて不要あれば私は───── 」


「怖いのですね?? もし、目覚めさせられた事を主人である坊ちゃんに、咎(とが)められるのが──── グレルと一戦してた時に、イエスマイロードと確信に満ち誰に応答してたのです??」

セバスチャンは否定するかの様に、表情は美しいだけにより悲痛な面持(おもも)ちで顔を軽く振り溜め息をつく。

「あの時の他に、坊ちゃんの声が、聞こえたのです。私の名を呼んだ───── 」

「もう、分かりきった事ですよ?? セバスチャン。主人である坊ちゃんがセバスチャン貴方を必要として居るのに、セバスチャン貴方自身が主人である坊ちゃんを、受け入れないで否定して居るから懊悩(おうのう)し心が居(い)た堪(たま)れない。」

「坊ちゃんの寝顔は、安(やす)らかで苦悩はなく…… 目覚められた事が坊ちゃんの意思とは異なるなら、私は僕(しもべ)として出過ぎた行為(こうい)になります。」

「どうして、不安がる事なく眠り続けられていると思いますか?? セバスチャン貴方と共に存在して居るから、恐れる事もなく安心して眠って居られるのですよ。何故(なぜ)なら、主人である坊ちゃんの魂をセバスチャン貴方(あなた)は自分自身の中に大切な宝物のとして魂を封じ込めたから、主人である坊ちゃんは以前と変わらず慕って安心して居るのです。」

「坊ちゃんが私を慕うなんて、契約だけが唯一(ゆいいつ)の繋がりで、私にご自分を委ねる事はないでしょう。」

「そう思うから、否定となり出口のない迷宮を彷徨(さまよう)のですよ。もし、他の悪魔だったら主人である坊ちゃんが心から望む仕方では遂行出来なかったはず、セバスチャン貴方(あなた)ではなければそ、主人である坊ちゃんは目的を遂(と)げられなかった。主人である坊ちゃんを慈しみ、時には悪魔の冷酷(れいこく)冷淡(れいたん)な叱咤(しった)激励(げきれい)をし、主人である坊ちゃん自分自身の力で目的を叶(かな)え遂行(すいこう)させた。」

「私を喚(よ)んだのは、坊ちゃんを犠牲(いけにえ)として捧(ささ)げた者達です。」

「喚(よ)ばれたなら、喚(よ)んだその者達に応答するのに、何故、セバスチャン貴方(あなた)は犠牲(いけにえ)であった主人である坊ちゃんに応答したのです??犠牲(いけにえ)に興味を示しますか??」

「そう、私は喚(よ)び出された瞬間に、私は坊ちゃんに応答しました。坊ちゃんは私に、問われ返答をし主従(しゅじゅう)の契約を交(か)わし、私は坊ちゃんの執事となり仕(つか)えたのです。」

「幼子が自分自身を牲犠(いけにえ)とし、自分を喚(よ)んだその理由と目的を知りたかった。セバスチャン貴方は主人である坊ちゃんと、出会った時から既に、高貴な魂に宿った強靭(きょうじん)な心に惹(ひ)かれていたのです。だからこそ、セバスチャン貴方(あなた)は、今までにした事のない行為(こうい)をしたのですよ??」

「フレイア貴方(あなた)は、いつから坊ちゃんと私の何から何まで総(すべ)て知り尽くして居たのです。」

「私が知っていたのはセバスチャン貴方(あなた)が人間に喚(よ)び出された行った事と噂で聴いた天使滅殺だけです。喚(よ)び出された人間との主従(しゅじゅう)の契約を果たし異府(いふ)の居城に帰還(きかん)したから私はセバスチャン貴方(あなた)の気配(けはい)を察知(さっち)して暇で遊び来たら、何も私が言わないのに私が造った黒猫のぬいぐるみを見て、一言めには坊ちゃんと言いましたよ。」

「えぇ、坊ちゃんは猫アレルギーなので。」

「セバスチャン貴方は何かひた隠して居ると、私は思ったのですよ。まさか、主従(しゅじゅう)の契約を果たした存在の主人である坊ちゃんを、セバスチャン貴方(あなた)が異府(いふ)の居城に連れて戻って来たのは私は知りませんでしたからね。」

「貴方と言う気まぐれな神には、ほどほど困り果てました。」

「主人である、坊ちゃんにしか関心がなく、だからメイリンの魂が存在して居たのにも拘(かか)わらず、セバスチャン貴方(あなた)は私に指摘されるまで気づかなかったと言う訳です。。私が微(び)に入り細(さい)に入り調べた訳ではなく、悪魔で友人のセバスチャン貴方(あなた)が意気(いき)消沈(しょうちん)した顔を見て私は友人として心配したのですよ。」

フレイアがそう言うとセバスチャンは、してやられたと思い苦笑いを浮かべ応戦する。

「私には、悪魔で友人はおりませんよ??」

「元気が出ればもうそんな、事を言うとはセバスチャン貴方(あなた)の主人である坊ちゃんに注意して頂(いただ)きましょう。」


そう言うと二人は笑い合った。




黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠  エピソード23

黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠  エピソード21

2010-03-12 08:11:31 | 腐女子の御伴
※この小説はアニメ黒執事を基に、二次創作として執筆しております。
一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。
その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。







■黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠 エピソード21



グレルの襲撃(しゅうげき)を受けたが、それからは平穏(へいおん)な日々を過ごして居る。


グレルとの戦闘の時にシエルの声をセバスチャンは確かに聴いたが、シエルは未(いま)だに永久(とわ)の眠りに就(つ)いたままで目覚める兆(きざ)しはない。



此処(ここ)数週間はシエルの世話を済ますとセバスチャンは書物(しょもつ)室に篭(こも)り、調べ物をして居るので書物(しょもつ)室から出て来ない。


書物(しょもつ)室の扉(とびら)が、三回ノックされる。


セバスチャンは返答をする。

「フレイアですね。入りなさい。」

そう言うと書棚(だな)から分厚い本を取り、セバスチャンは椅子(いす)に座る。

書物室は広く書棚で仕切られ通路は迷路の様であり、仄(ほの)暗く紙独特の湿気のやや帯(お)びた匂いがする。


「失礼します。」

ワゴンを押しながらフレイアはセバスチャンの傍へ近寄って来る。ワゴンにはティーコジーが被(かぶ)せられたティーポットとティーカップが一客に、小さなフォークと見慣れない板の様なスポンジで上の部分は茶色で二切れ皿に盛られている。甘い香りが鼻先を擽(くすぐ)る


「勤勉ですね。一休みされては、どうです??」

そう言うとフレイアはティーコジーを取りポットの持ち手に指を入れ、ポットを持ちティーカップに注ぎ煎れると一息をつきたくなる紅茶の香りがする。

ポットをワゴンを置くとフレイアは、セバスチャンにティーカップを向け差し出し。

「この香りは、ハロッズのアッサムですね。この見慣れない物は??」

「カステラと、言う物ですよ。えぇ、書物(しょもつ)を読んで、作ってみました。メイリンも美味しいと喜んで食べてくれましたよ。」

セバスチャンはティーカップの持ち手に指を入れ、ティーカップを持ち唇びるをティーカップの縁(ふち)に寄せ紅茶を飲む。

「どうでしょう?? セバスチャン貴方の、お口に合えば嬉しいのですが。」

セバスチャンは瞳(ひとみ)を細めてくすりと笑い紅茶を半分飲み、ティーカップをワゴンに置く。フレイアの燕尾服姿もだいぶ板についてきて、紅茶を煎れるのも上達しデザートも作る様になった。


「まぁ、良いでしょう。」

セバスチャンは、ティーカップをワゴンに戻す。

「光栄に存じます。自分が納得する復活の手立ては、見つかりましたか??」

フレイアの問いにセバスチャンの瞳(ひとみ)は憂(うれ)い、唇びるは微かに溜め息をつく。

「私はただ──── 書物を読んでいるだけで…‥」

「正気を取り戻したら、何を言うのかっと思えば…… 天使を滅殺した悪魔が何を恐れると言うのです?? 慎重なのか─── それとも臆病なだけでしょうか。」

「フレイア貴方(あなた)は、私に何を??」


フレイアはセバスチャンの正面に向き床に屈(かが)み込み、セバスチャンの瞳(ひとみ)を覗き込む様に見つめる。

「大切な友人としてセバスチャン貴方(あなた)に、私が言えるのは此処(ここ)迄(まで)ですよ??よくお聞きなさい。」

フレイアは右手をそっとセバスチャンの胸元に添(そ)えると、セバスチャンもフレイアの手に自分の右手を重ね合わせる。

「真っ白な闇の深遠(しんえん)の淵(ふち)に転がり、墜ちた存在(そんざい)は見つかりましたか?? 囚われ凌辱(りょうじょく)に塗(まみ)れても失わなかった気高い幼き美しき王の崇高(すうこう)な魂に宿(よど)った感情にセバスチャン貴方は惹かれながらも、己(おのれ)の感情を言い表す事が出来ずに契約と言う言葉で自分自身の感情を縛り付けていたのでしょうね。」

「私は…‥ 悪魔で────」

「幼き美しき王は強靭(きょうじん)な心を保ち続きけ、悪魔である貴方に囁(ささや)かながら、言葉だけでは伝えきれない大切なモノを授けた。セバスチャンそれは何だっと想いますか??」 


「私に??坊ちゃんが、私に託したモノ等は何も遺っておりません。」

「だからこそ、セバスチャン貴方(あなた)は幼き美しき王の統べてを自分のモノと─── 出来たと思ったなのに…‥ 」

「私はもう何も、坊ちゃん以外は欲しくはありません。」

「セバスチャン貴方(あなた)の、欲しいモノはただ一つだけと言うのなら、何を戸惑(とまど)っているのです?? セバスチャン貴方(あなた)は知ったのですよ。人間達が慈(いつく)しみ尊(とうと)ぶ愛と言う感情を─────」


「私は悪魔です。その様な感情は……」

「知らないのも、無理はありませんよ。主従して居た人間の魂を喰らい、いつもなら躯(からだ)は打ち棄(す)てて居た、セバスチャン貴方には初めての感情なのだから畏れる事はありません。確かあの時は主従(しゅじゅう)した人間が余りにも気に入らないと貴方が言い、私を誘い貴方と一緒に生きたまま魂を喰い殺した事もありましたね。あの人間の魂は、記憶に残る下劣(げれつ)な魂でした。」


セバスチャンはフレイアの昔話を聴き微笑をした。




黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠  エピソード22

黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠  エピソード20

2010-03-12 08:10:49 | 腐女子の御伴
※この小説はアニメ黒執事を基に、二次創作として執筆しております。
一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。
その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。






■黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠 エピソード20



スピアーズの気配(けはい)が完全に消えたのを確認するセバスチャンと花壇(かだん)に立て掛けた、盥(たらい)を持つフレイア。

「坊ちゃんの命令通りにグレルを狩ろうとしたのに───── フレイア貴方は一体何をするつもりですか?? 魂の補完(ほかん)とは??」

「気になるようですね、まだ、セバスチャン貴方(あなた)には無理でしょう。私は盥(たらい)を元に戻し、門の修理とトラップの後片付けをして来ます。メイリンが貴方(あなた)の、大切な坊ちゃんを護衛しておりますよ。それといつまで、セバスチャン貴方(あなた)は、白の手袋を着用し悪魔である事を隠し続けるのです??」



セバスチャンが言葉を発する前に、フレイアはセバスチャンを見つめそう言うと姿を消す。


異府(いふ)の空に淡々(たんたん)と、ぽかっかりと浮かぶ月を見つめる月が欠け始める。

異府に浮かぶ月は人間界で言う月とは異なる───── 月の満ち欠けは天候を現し満月なら晴れており、月が欠けれ雲り。雲(くも)霞(かすみ)が月を包み込むが、それは異府の住人達が月で遊んでいるので気まぐれである。

雨や雪が降るのは極(ごく)まれにではあるが降る事はある、その理由は異府(いふ)の者が亡き主人へ想い偲び降らせる事がある。

天候(てんこう)を意図(いと)も簡単に変えられる、異府(いふ)の者は多くは存在しないので急に天候(てんこう)が荒れる事はそうない。



フレイアが後片付けをすると申し出たので、後片付けを任せシエルの寝室へセバスチャンは向かう。




シエルの寝室へ向かう廊下が長く感じる────


シエルの寝室前に着くと、メイリンがセバスチャンを待って居た。

「侵入者は、私とフレイアで追い返しました。いつもどうりに、自分の業務に就きなさい。それと…‥ フィニとバルドは以前と何も代わらず、人間界に生存してました。」

「良かっただす。」

そう言うとメイリンは瞳(ひとみ)を閉じて深呼吸をし、瞳(ひとみ)を開き哀しげでもあり安堵(あんど)の表情を湛(たた)える。

メイリンは武器倉の鍵を、セバスチャンに手渡すと一礼をし去って行く。メイリンは異府の者になりつつ、気配(けはい)を消し姿を消すのも早くなり順応して居る。


メイリンの姿は影と同化しもう見えない。



セバスチャンはシエルの寝室の、扉(とびら)を五回ノックし一礼をし入室をする。

ベッドには何も変わらず、シエルは眠りつづけて居る。部屋は豪奢(ごうしゃ)な家具を取り揃えられ設置されているが、寝室として使われてる気配(けはい)がなくより無力感を助長させる。

セバスチャンはベッドの、傍(そば)に近寄りいつもの様に腰を降ろす。

「ご報告を致します。レディーエリザベスは……‥ 」

シエルの指に手を振れ、何を話してもシエルの返答はない。



確かにシエルの声を聴いたと言うのに!!




───セバスチャン────────



「坊ちゃん!!」


白の手袋を外し燕尾服のポケットに入れ、シエルの唇(くち)びるを指先でなぞり息を吹き返したのかを確認するが息はしてない。


(その寝顔を見守るだけで、満足なはずなのに─── 私は…‥)

セバスチャンは燕尾服の上着の内ポケットに手をやり、小さな宝石箱を取り出し開く。窓から月明かりが忍び寄り、ファントムハイヴ家の当主に代々引き継がれてきたブルーダイヤの指輪を照らし闇をより深くさせる。

指輪を小さな宝石箱から取りセバスチャンは、シエルの左手の親指に嵌め添えた。指輪が望むシエルの基に帰還出来てさぞや嬉しい事だろうと思う。


(坊ちゃん貴方(あなた)との約束も、果たせましたね。)


小さな宝石箱を燕尾服の上着の内ポケットに戻し、白の手袋を燕尾服のポケットから取り着用をする。


シエルの柔らかな前髪を指先で梳(す)き、シエルを見つめる。


シエルはよくフィニと、テレビを観て居た。フィニは主人であるシエルの隣でソファーに座る事を恐縮(きょうしゅく)し辞退してたが、シエルが我(わ)が儘(まま)を言いフィニと一緒に大好きな暴れん坊伯爵を観て居た事をセバスチャンは知っていた。

同年齢の友人は皆無(かいむ)で部屋からは楽しいそうに、話す声が聞こえて耳にしていた。自分の前では見せなかった表情を覗いても見たかった。



シエルの小さく身体を両腕で包み込む様に深く胸の奥へ抱きしめ、シエルの頬にセバスチャンは頬を寄せ瞳を閉じる。


身体には体温の温もりはなく身体の芯(しん)から、凍(いて)つき温(ぬく)もりを忘れてしまった身体を抱き思う。




(私と出会わなければ────── 良かったのでしょうか。)




黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠  エピソード21

黒執事S.R.S.20→24 ラスト前半@更新。

2010-03-12 08:10:26 | 腐女子の御伴
おはようございます(゜▽゜)/もぐ菜です。朝一に起きて思った事は、ガチで会社をサボろうかっと思ったけど出勤しました。

更新無理と言いながら、なんだかんだ言い更新して居るワタシですが狼女子とか言わないでねん。起きてもぐたんに更新の相談したら、更新したいなら更新しなされとの事でした。


なので、更新するナリよ♪


昨日もカキしたけど以下の事が、納得出来る方はお読みください。

腐な描写が軽く若干(じゃっかん)含まれるので、その点をご了承(りょうしょう)してくださいませませ。

何せカキして居る筆者のワタシが根っこから、腐ってる腐女子なので宜しくお願い致します。



もぐ菜のシエル坊ちゃん魂補完計画を此処(ここ)に、発表出来る事を心から感謝致します。



どうぞ、お読みくださいね。