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できる、実力ある教師の見分け方 「役人」的発想で劣化する授業

2016-05-05 05:54:12 | 教師のための指導法
【解答乱麻】できる、実力ある教師の見分け方 「役人」的発想で劣化する授業 TOSS代表・向山洋一

ここから http://www.sankei.com/life/print/150117/lif1501170024-c.html

引用します。

すべての職業には、人によって実力の差が存在する。

 実力の高い人が、未熟な新人を教えるシステムが存在する。

 教師の仕事にも、実力の差が存在する。実力の高い教師もいれば、実力の低い教師もいる。


これはわかります。当然でしょう。

「学校が好きだ。先生のこと大好きだ。勉強が面白い」と言われる教師なら、実力は中か、中より上と思っていいだろう。

 しかし、教師の実力を考えるなら、もう少し専門的な見方が必要になる。


ここから具体的な話になってきます。

 第1の視点は「できない」「分からない」子を、できるようにしてくれる教師である。

 私は跳び箱が跳べない子を3分ぐらいで跳ばせられる。なわ跳びを2回できる子なら、成功率は98%である。もう20年も昔に「向山式指導法」としてNHKほかのテレビ局で特集された。

 算数のテストのクラス平均が95点を上回るなら、その教師の実力は高い。

 第2は、算数の計算、国語の漢字などの基本を、学校の授業できちんと指導している教師の実力は高い。

 漢字・計算を宿題にしている教師の実力は低い。特に「漢字ドリル」や「計算ドリル」を使って、毎日、宿題にしている教師は実力が低い。ドリルは、教師の手抜き用の教材である。

 かつて、10年近く「中学校入学時の漢字、計算の学力テスト」を日本教育技術学会で調査した。

 ドリルで宿題をやっていたクラスの子供たちのバラつきは大きく、できない子も多かった。

 第3に、子供たちが授業に熱中するような、多くの子が意見、考えを次々に発言するようなクラスの教師は、実力が高い。

 授業は教師の教授活動と児童の学習活動の往復運動の中に存在する。教師の働きかけ、児童の反応の中で、展開する。

 実力のある教師は、このような授業の展開がダイナミックである。


それぞれもっともです。
特に、第2は耳が痛い人が多いのではないでしょうか。

最後が痛烈です。

 ところで、最近の教育委員会では信じられない授業をしている。

 授業の最初に、黒板に「目あて」を必ず書きなさいという。

 例えば「今日は、平行四辺形の求め方を考えよう」と書く。

 「授業の目あて」を書かないと給料にひびく所もあるという。

 これは「授業」ということを知らない「役人」のような発想だ。最も大切な授業の導入を、泥まみれにしているのだ。

 教育委員会の指導で、日本の教室は「劣化する授業」と化している。授業の実力のない人が、指導しているための悲劇が生まれている。


特に最後です。

授業の実力のない人が、指導しているための悲劇が生まれている。

これは現実にあるのです。

立場から話をするのですが、力がないために、どこかの本から借りてきたような言葉を並べます。
借り物には説得力はありません。
しかも、この例のように杓子定規になります。

ここでの「授業の目あて」の裏の事情は、学習課題のない低レベルの授業を防止するために言った言葉が、独り歩きをしているのです。


指導する立場でも、できる教師用の言葉と、そうでない教師用の言葉は違うのです。

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