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哲学入門94 和辻哲郎 間柄的存在

2019-04-26 05:22:45 | 哲学の窓
白坂慎太郎先生の哲学入門


第94回、和辻哲郎 間柄的存在です。
 ここから https://www.youtube.com/watch?v=l2SrvZEl6sU

デジタル版 日本人名大辞典+Plus
の解説を見てみましょう。

和辻哲郎 わつじ-てつろう

1889-1960 大正-昭和時代の哲学者,倫理学者。
明治22年3月1日生まれ。東京帝大哲学科に在学中,谷崎潤一郎,小山内薫らと第2次「新思潮」の同人となる。東洋大,法大の教授をへて,昭和6年京都帝大教授。9年東京帝大教授。
この間,谷川徹三らと「思想」(岩波書店)の編集に参加。
ハイデッガー解釈をとおして「人間の学」としての倫理学を確立し,「古寺巡礼」「風土」など文化史研究にも業績をのこす。
日本倫理学会初代会長。30年文化勲章。昭和35年12月26日死去。71歳。兵庫県出身。著作に「日本精神史研究」「倫理学」など。

【格言など】真に勇気あり力ある者は,恐ろしい事実を見つめるとともにそれに堪える道を知っている(「偶像再興」)


明治期の文明開化で西欧の文化が入ってくると・・・


そこで和辻哲郎の登場です。


彼は、実存主義が個人に偏りすぎていると考えました。




「人」は、一人の人の象形文字です。

しかし、「人間」となると、人の間と書きます。

この、間柄的存在は、東洋・日本の思想伝統につながっています。

ヨーロッパはキリスト教。唯一絶対神

しかし、日本は、八百万の神。至る所に神様がいます。四季の変化も豊かです。



その通りです。自我を確立して、そして社会の中でその役割を発揮。それを繰り返すのです。動的関係なのです。

この動的な関係を失うと、個人中心の利己主義や、個人を用圧する全体主義に陥るのです。


しかし、こういう彼も、この時代に飲まれて、極端な全体主義思想に傾いていきます。
難しいものです・・・。

社会の中で、流れに反対することはエネルギーがいるのです。





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