ある数学愛好者のひとり言

数学好きな私がひとり言をつぶやきます。

北方町立北学園のあるPTA文書を通じて、入退会自由な任意団体PTAに対する学校の関わり方を考える

2023-10-10 00:00:14 | 教育問題全般

2023年10月10日(火)

 

はじめに

 北方町の2つの義務教育学校である北学園・南学園は2期制を採用している。前期と後期との間の

休業期間である10月7日から10月11日の間に、「節メディア」「家のお手伝い」「防災」より

テーマを選択して親子で家庭で実践してその結果を担任まで提出するよう案内が出された。もちろん

提出は強制であるわけでない。実践しない家庭、提出しない家庭があっても、それは自由であろう。

 北方町の北学園のPTA――正確には「北方町立北学園・南学園のPTA会長」「北学園子育て委員長」

の連名で出された文書をまず最初に掲載する。私はこのPTA活動について異論のある人もいると思う

が、ここでは実践の是非について直接触れないことにする(注1)。それよりも、こうした学校の保

護者と児童・生徒を対象にした任意団体であるPTAの実践と学校との関わり方について、思うところ

を述べておきたい。というのは、PTAからの呼びかけでなく家庭教育学級を支援している県のある機

関からの呼びかけで、似たような要請がなされた。この要請に対して、大垣市のある学校が冬休みの

宿題のひとつとして、その実践の記録の提出を強制させるようなことがあったからである。幸いその

学校では、保護者が疑問の声をあげたことで自由提出ということになった。

 PTAなどの任意団体の保護者や児童・生徒への協力依頼に対して、学校はどう対応すべきか?北学

園のPTA文書を例に考えてみたい。なお、

 『これまで北方町内の小•中学校においては、各校PTAの家庭教育委員会や子刊て委員会が合同で、

季休業斯間において、家庭でできる親子の取組を実施してきました。今年度からは、北学園•南学

園合の取組として進めていきたいと思います.』

とあるように、毎年このような実践がPTAから提唱されてきたのであろう。ただし、私はそれまでの

実態については詳しく知らない。

 

北学園の保護者に配布された文書

 

 最後の文書は、発行者が不明である。「北学園」とあるから、学校であろう。もしそうであるとした

ら、本来こうした取り組みに参加するか参加しないかはPTA会員も含めてまったく自由であるはずだが、

この文章は学校が実践・記録の提出を強制しているような印象を与える。このあたりは文書を出すに

たって、管理職が配慮すべきことであろう。このメールによる文書は、出す必要がなかったと言えよう。

 

PTA活動に対する学校のあり方

 北学園PTAの文章にあるように保護者への協力依頼がなされたとき、学校はどう対応するのがいいの

であろうか?入退会自由な任意団体の取り組みであるから、当然学校はその取り組みの結果表の提出を

保護者に強要することはできない。この文書によると、取り組み表は「学級担任に提出する」ことになっ

ている。(注2)そこで、1つの例として学級担任は、どうすべきかについて触れたい。結論から言え

ば、学級担任の取るべき対応は、はっきりしていると思う。

 ○ 学級担任は、受け取った取り組み表をそのままPTAに渡す。未提出者が誰であるかをチェックし

  けない。また、未提出者に提出を促したりしてはいけない。堤出者の人数が少なくても、学

  級全体に提出を促す言動はしないことである

 これは、学級担任の当然な対応である。なぜならば、取り組み表を提出するかどうかは保護者の自由

だからである。

 PTA会員や非会員の保護者が取組表を提出したくないと考える理由は、いろいろあると思う。いくつ

か、考えられることを列挙しておこう。

 1。 取り組み自体がめんどくさいし、取り組み表を書いて提出するのもめんどくさい。

 2。  PTAに家庭のことまで口出ししてほしくない。

 3。  特に非会員の保護者には思いが強いかも知れないが、PTAに家庭内のことも含めて個人情報を知

   られたくない。

 ・・・・・・・・・・・

 保護者の当然な思いであろう。昨年度の大垣市のある学校で起こったことに対する保護者の抗議内容

は、大体上のような理由であったと思う。

 私はPTAの取り組みが当然だと思う人は積極的に協力して提出すればいいし、疑問のある人は提出する

必要はないであろう。北学園が学校として提出を強制しているわけでないと思う強制していれば、

である)ので、それでいいと思う。もし、取り組み表を受け取った学級担任がここに述べたような姿勢

で臨めば、特にこの点での問題は起こらないであろう。

 

 入退会自由な任意団体であるPTAの活動に対して、学校がどのように対応すべきは校長をはじめとす

管理職が常に考えておかなければならないことである。この点に対して、岐阜県PTA連合会が出している

「PTA新聞」に西濃地区小中学校校長会長である尾形氏が県PTA連合会の要請によって、一文を寄せら

ている。大垣市教育委員会も海津市教育委員会も、また校長等の管理職もPTA活動に対する学校のあり方

については、ほぼこの投稿の内容が共通認識となっているように思う。ここで、その一文を引用させてい

ただいて、北学園で配布された文章を目にした私の感想を閉じようと思う。

 

岐阜県PTA連合会の最近の「PTA新聞」より引用

 

(注1)

  岐阜県は新聞等で指摘されたように旧統一教会との関連が疑われている「家庭教育支援条例」に基

 づいて、知事部局の環境生活政策課が積極的に家庭教育政策を行っている。ときどき県教育委員会

 関与しないところで、北朝鮮のミサイル発射のアラートに関して必要性のないリフレットを児童・

 徒に配布するような、学校教育のなかでこれと似たような問題を起こしている。
 
  北方町は、以前から学校だよりに「家庭教育を実践する日」の案内を毎月掲載するなど、是非は別
 
として家庭教育に積極的だった。

 

(注2)

  北学園・南学園の保護者からでなく、このブログに関して次のような指摘を受けた。

 担任への提出は、どうしても提出の強制力が伴う。そこで、下のような提案をされた。

 「PTAが回収BOXなどを設置してそこに各自が投函するなどしたら、良いのではないでしょうか。」

担任に提出するのでなく、上のようにすれば問題が起こらないだろうと思う。

 

 

 

 

ちょっと休息   岐阜学習センター視聴覚スペースでの学習の再開を予定

 7月中旬以降岐阜学習センターに出かけて、視聴覚スペースで放送授業の視聴をしていない。2学期

になって、履修科目も新しくなったので、10月10日(火)に岐阜学習センターに出かけて、そこの

視聴覚スペースでの学習をしたいと思っている。この日が都合の悪い場合は、10月17日(火)から

再開したいと思う。

 今までに自宅にて、『生物環境の科学16』『生活環境と情報認知'20』ともに第9講まで放送授業を

視聴している。『微分方程式'23』も含めて岐阜学習センターでの学習を再開したい。

 なお、田中先生のセミナー『日常現象の中の数学・物理』は、岐阜学習センターにて対面で参加する

ことにした。田中先生は2024年の3月で任期が終了されるので、最後は対面でと思った。もうひと

つの小川先生のセミナー『百人一首の世界』は月1回木曜日に変更になって、今まで通りZoomによる

オンラインで参加する。小川先生が今年の4月に岐阜大学から広島大学に移られたので、オンラインし

かできないことも理由である。

 


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