ある数学愛好者のひとり言

数学好きな私がひとり言をつぶやきます。

n次元単位球体の体積(Lebesgne測度)を求める ~多重積分の変数変換を用いて

2023-08-31 00:00:05 | 数学・数学教育

2023年8月31日(木)

 

 以前のブログでも取りあげた内容であるが、学位授与機構に提出予定をしている数学のレポートにも多

少関係あることなので、再度とりあげる。多重積分に慣れていないと難しいかも知れないが、私が証明を

読んで理解できたことなので、聡明な読者はこの記述で十分納得できると思う。

 このn次元単位球体の体積(Lebesgne測度)を求める記述は、

  梶原壌二著『新・独習微分積分学』(現代数学社,2019.0321新版)

の第17章「多重積分」の解説から引用させていただいた。私の本文で(証明の概略)となっているのは、

証明にn次元Dirichlet積分の結果を用いているが、この積分自体を証明していないからである。この点は、

了承しておいていただきたい。

 

 

 

 

ちょっと休息    ~8月29日のFacebook投稿 

 今日は岐阜学習センターで行われている田中光宏先生のセミナー『日常現象の中の数学と物理』がありま
 
した。10時30分~12時まで、zoomによるオンラインでの参加です。今日の主なテーマは回帰分析
 
1つで最小二乗法による近似です。私自身は最小二乗法について、以前から知っていましたのでセミナーの
 
内容は十分に理解できました。ただ、Excelで最小二乗法を用いて近似曲線y=ax+bを求める際に、データの範
 
囲を指定するだけでa,bを簡単に求める「LINEST関数」があることを初めて知りました。それだけでも、セミ
 
ナーに参加してよかったと思っています。
 
 私はもう一つのセミナー、小川陽子先生の『百人一首の世界』にも参加しています。古典文学に関心のある
 
私にとって、こちらも有意義な時間です。
 
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ハミルトンによる多元数を用いた複素数構成法

2023-08-29 00:00:30 | 数学・数学教育

2023年8月29日(火)

 

 以前のブログで掲載した内容の再掲載です。ハミルトンによる多元数を用いた複素数構成法は、わかり

やすい複素数の定義になっている。

 

 複素数を初めて習ったときの多くの高校生の疑問は、

「i²=-1・・・?2乗してマイナスになる数などあるのか?」

ということであろう。時間が経つにつれて、この疑問は心の中に封じ込めおくことになろう。しかし、こ

の疑問が本質的に解決することはないだろう。

 一方、特に大学の物理学では複素数がよく使われる。というより、物理学と複素数とは切って切れな

関係がある。そうしたなかで、やはりi²=-1が自然になるような複素数の構成法が求められている。

 

 先ほどの高校生の複素数に対する疑問は、複素数をi²=-1から出発しているところにある。それを解決

する1つの方法が、ハミルトン多元数を用いた複素数の構成法である。

 この構成法は、多元数(a,b)に和・スカラー倍・積を定義するのである。多元数(a,b)に和・スカラー倍を

定義するところは、単に多元数(a,b)の集合

   Z~={(a,b)|a,b実数}

ベクトル空間になることを言っているだけである。ハミルトンの複素数の構成法のポイントは積の定義

にある。すなわち、

   (a,b)(c,d)=(ac-bd,bc+ad)

にある。この演算から自然にi²=-1を導くことができる。高校生の疑問は、少しは和らぐことであろう。

そして、

   (a,b) =ab+bi

が出てくる。すなわち、演算が定義された多元数の集合は、複素数の集合と同値になるわけである。

 

 複素数の構成法は、ハミルトンの複素数構成法以外にも行列を用いた方法もある。別の機会に述べたい

と思う。

 

 

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関数の極限値 ~2 0 2 3年度前期日程の岩手大学理工学部入試より

2023-08-27 00:00:11 | 数学・数学教育

2023年8月27日(日)

 

 国立大学の2次試験で、大問で関数の極限値をのみを出題する大学は珍しい。岩手大学理工学部の入

試問題を解いてみよう。

 基本的な問題であるので、それほど時間をかけずに解けるであろう。ポイントは、本文でも指摘した

ように

   sin x/x →1 (x→±0)

である。他大学であるが、上の式を証明する問題が入試に出題されたことがある。証明も理解しておく

ことが大切だと思う。

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不定方程式を解く ~2023年度前期日程の鳥取大学地域科学部入試より

2023-08-25 00:00:01 | 数学・数学教育

2023年8月25日(金)

 

 不定方程式を解く問題が鳥取大学地域科学部の入試問題として出題された。数学Aの教科書にあるよう

な典型的な一次不定方程式でなく、独自の問題である。この種の問題は、次のように考える。例えば小問

(1)では、x,Yがともに自然数でx>y>0という条件を最大限つかって、Yの範囲を求めることが必要

である。小問(2)も同じように考えて、x,Y,zがすべて自然数でx>y>z>0からzの範囲を求める。

小問(1)5≦Y≦8、小問(2)で3≦z≦5がわかれば、あとは場合分けをして残りの値を決めてい

けばいい。

 いずれのこの種の不定方程式の問題は、自分なりに解法の整理をしていかないと、途中で何をやっている

のかわからなくなってしまうという危惧がある。問題として難しくないので、きちんと場合分けして丁寧に

解いていくことが大事であろう。

 

 

 

ちょっと、休憩

 これ、彼岸花?

 色が違うようですけれど・・・。
 
 毎年、同じところに咲きます。
 
 
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2024年4月以降の私の新たな挑戦 ~学位授与機構への学位の申請

2023-08-23 00:00:24 | 放送大学等の学び

023年8月23日(日)

 

 8月21日に放送大学の今までの単位修得・成績一覧表と今学期の成績表が郵送されてきた。それが下に掲載

した写真である。既にシステムWAKABA上で閲覧できるので、紙での成績通知はそれほど重要でない。

 この成績表からもわかるように、私は2023年2学期末(2024年3月末)で放送大学の3コース目の卒

業をすることになりそうである。この間、私が一度も履修していないのが卒業研究と語学(注1)である。語学

の方はいずれ考えるとしても、卒業研究は自分が所属するコースの内容しか申請できない。最初の「自然と環境」

コースのときに履修すべきだったが、機会を失ってしまった。「人間と文化」コースや現在の「情報」コースの所

属では、卒業研究を受講する意思はなかった。

 このまま何もなくて卒業までの在籍期間を満たす2023年2学期末には、「情報」コースでの卒業となる。

来年の4月には全科履修生として継続入学せずに、1年間の選科履修生として継続入学することを考えている。

放送大学でのセミナーやサークル等学友とのつながりを考えると、放送大学を去ることは考えられない。そし

て、来年9月には学位授与機構に対して「理学士」の学位の申請をしたいと思っている。全科履修生のままでは

学位授与機構に学位の申請ができないことも、選科履修生として籍をおく大きな理由である。

 

2023年度の「新しい学位の道」と申請書類

 

 学位の申請で、必要な単位の方は十分満たされてる。しかし学習の成果を示すレポート(10枚から17枚)

とその要約の提出、そしてレポートに基づく試験が来年の12月に小平市(東京)または大阪市で行われる

(注2)数学でレポートを作成することは確かにきつい(理学部数学科や教育学部の数学専修では、卒業論文を

必須としていない大学が多い。)が、「自然と環境」コースの卒業研究の履修だと思ってまとめようと思ってい

る。

 なお、学位授与機構での学位申請については、不合格になった際に不合格になったときから3年間の再申請が

認められている。学位の取得まで放送大学の方は選科履修生として籍を置いておこうと思っている。

 私が「理学士」の学位にこだわるのは、遙か昔(50年弱前)に岐阜大学教育学部を卒業したのち、数学の学習

をずっと続けてきた学びの成果として取得する意義があると思っているからである。確かに岐阜大学での「教育学

士」(ただし、このときは学位でなく称号であった。)、放送大学での(予定では)3つの「教養学士」と、既に

「学士」という学位を所持している。だから、私自身が学位の取得それ自体にはこだわっているわけでない。た

だ、数学(放送大学では、数学の他に物理学や宇宙・地球科学)を履修してきた証として、この学位を取得したい

と思っているわけである。

 

 申請には卒業証明書と単位修得(成績)証明書が必要である。2023年度2学期中に、次のものをそろえて

おこうと思う。

○岐阜大学教育学部の卒業証明書と単位修得証明書

○岐阜大学教育学部の科目履修生での単位取得証明書

○玉川大学通信教育部の科目履修生での単位取得証明書

○岐阜聖徳学園大学の科目履修生での単位取得証明書

○ 岐阜聖徳学園大学大学院国際文化研究科での単位取得証明書と同教育学部での単位修得証明書

 そして、放送大学卒業後2024年に、

○放送大学の単位修得証明書

が必要になる。そして、申請時に全科履修生として在学していないことの証明として

 放送大学の卒業証明書

が必要になる。

 小論文作成の準備とともに、申請に必要な各証明書を逐次そろえていきたい。

 

(追伸)・・・8月24日のFacebook投稿より

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 2016年から実施されてきた放送大学のカリキュラム「’16カリ」が来年度に改訂されて「’24カリ」が実施

されることになりました。大幅な改訂はありませんが、卒業要件と高校を卒業していない場合の入学要件が緩和さ

れました。

   https://www.ouj.ac.jp/gakubu/about/saihen/

 改訂項目はいろいろあります。一番大きいのは卒業に今までは放送授業94単位が必要でしたが、それが74単

位に削減されたことです。少なくなった20単位は、どんな授業形態でもいいということになりました。放送授業

の他に、オンライン授業やWEB授業が増えてきたこともあって、この改訂は当然だと思います。この部分は、私に

は直接関係ありません。

 私に直接関係するのは、卒業後全科履修生として再入学する場合です。再入学者がそのコースを卒業する場合、
 
新規に履修するコース科目の16単位含めてコース科目が34単位必要でした。卒業したあと、途中に選科履修生や
 
科目履修生であっても、全科履修生として再入学する場合も入学後に新規にコース科目16単位の修得が必要でした。
 
それが卒業したあと、途中で選科履修生や科目履修生として修得したコース科目の単位は、再入学後に新規に修得す
 
る16単位に含めることができるようになったことです。
 
 私は来年選科履修生となって目的の学位が取れれば、その後は学費の面から全科履修生として「社会と産業」
 
「教育と心理」のいずれかのコースに再入学するつもりです。5年以上6年未満まで卒業しないと決めていますの
 
で、この「’24カリ」が実施された場合には選科履修生のときの履修科目を慎重に選ばなければならなくなります。
 
 このような変更が行われるとは,思いもしませんでした。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

(注1)

 放送大学では、卒業のために語学2単位が必須である。語学は放送授業で修得しても面接授業で取得してもよ

い。卒業したくない場合は、語学2単位を修得しなければいい。

 私は3年次編入学であったから。語学の単位2単位は既に認定されている。そのために、語学を取らなくても

卒業できるわけである。

(注2)

 学位授与機構への学位の申請は、年2回申請できる。私は、2024年の秋に申請するつもりである。 

 

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