☆ガラスの森美術館前から強羅駅方面行きバスに乗ると、
すぐに「星の王子様美術館」へ到着。
そう、懐かしい面々が迎えてくれるってわけです。
到着するとすぐに王子様と、PETIT PRINCE という有名なロゴが目につく。
☆11月15日。夕暮れ近くなので、少し肌寒い。
先ほどのガラスの森美術館と比べると、家族連れなども居なくて
月曜日の夕方という事もあって、ここは閑散としてていいな・・・。
門をくぐり中へ入る。これを観ただけでも、わくわくしてきます。
☆世界中の少年少女のみならず、大人までも・・・
いや、むしろ・・・かっては少年少女だったけれど大人になって
すっかり何かを忘れてしまった、そんな大人たちの永遠の王子様。
☆大切なものは目に見えない・・・そんな言葉さえも、
大人になって日々忙しく暮らす中で、いつしか忘れてしまっていた。
忙しいという字は「心を亡くす」と書きますよね。
ゾウを丸呑みしたうわばみ。
ミュージアム敷地内にあるレストラン。店内の仕切りの壁も
「象を飲み込んだうわばみ」の形に、大きく切り取られてましたよ。
写真や絵でしか観れない、一度も行った事のないフランスの町並み。
☆右端のカフェは名前が「サンジェルマン・ドュ・プレ」だった。
かってパリで、およそ有名、無名を問わず、アートの世界を志す
多くの絵画家、音楽家、歌手・・・などが集った場所。
何十年振りかに、ついに逢えたキツネ・・・
陽が暮れてきて寒くなってきた。
☆一通り廻ってミュージアムを出て、バスに乗って帰りの駅へ向かう。
時がすぐに往き、木々の葉が落ちて、やがて冷たい冬がきて、
永い冬のあとには、やがてまた春がきて、それから夏がきて、
そしてまたいつの間にか夏が終ってしまい再び秋がくる・・・・。
秋になって陽の光を浴びてキラキラと輝く綺麗な紅葉を眺めるたびに、
僕はここで逢ったキツネや王子様のことをまた思い出すだろう・・・。
☆そんなふうに僕は、これから何度こんな綺麗な紅葉を
この人生の中で眺める事が出来るのだろう・・・
ずいぶん長く歩いてきたこの道程を振り返るたびに、
ただ風の音だけが聴こえる。
そして・・・ざわめく風の中に囁く声が聴こえる。
「大切なものは目に見えない・・・」