以下は今しがた発見した高橋洋一(嘉悦大)氏のツイートからである。
@YoichiTakahashi
【日本の解き方】
党大会で前国家主席が衝撃の強制退席、権力闘争丸見えの習政権3期目 限界の経済成長で残された「台湾統一」へ 日本は防衛力と同盟強化急げ
https://www.zakzak.co.jp/article/20221027-YHAQWDPLUJLENEVNGKMSA2SQK4/
【日本の解き方】
党大会で前国家主席が衝撃の強制退席、権力闘争丸見えの習政権3期目 限界の経済成長で残された「台湾統一」へ 日本は防衛力と同盟強化急げ(1/2ページ)
異例の3期目となる習近平体制が発足した。経済や外交、安全保障などで日本は備えができているのか。
党大会で前国家主席が衝撃の強制退席、権力闘争丸見えの習政権3期目 限界の経済成長で残された「台湾統一」へ 日本は防衛力と同盟強化急げ
異例の3期目となる習近平体制が発足した。経済や外交、安全保障などで日本は備えができているのか。
中国共産党の第20回党大会が22日閉幕した。1週間にわたる党大会はほとんど非公開で行われていたが、閉幕日に報道陣の取材が認められた直後に大変な出来事があった。
なんと、胡錦濤前国家主席(79)が突然退席させられた。胡氏は最前列の習近平国家主席(69)の隣に座っていたが、脇の下に両手を入れられて立たされた。習氏の机にある書類を胡氏が取ろうとするのを習氏が押さえて防ぐ場面も映っていた。
中国国営通信の新華社によると胡氏の体調不良とのことだが、映像が撮影される絶妙なタイミングで、そうは見えない。胡氏の習氏の独裁体制への異議か、習氏の権力の誇示という解釈がしっくりする。
23日、中国の最高指導部が発足したが、李克強氏だけでなく胡春華氏ら中国共産主義青年団(共青団)派メンバーは全員排除された。共青団のトップは胡錦濤氏であり、閉幕式における突然の退席は、今回の人事がいかに習氏の独裁体制であるかを示している。評論家の石平氏は、毛沢東時以上の恐ろしい「皇帝独裁政権」と説明する。
民主主義がなく、前国家主席ですら退席させるような権力闘争が丸見えになった。その中国で3期目の習氏に残されたものは、台湾統一しかない。胡氏に抵抗されたが、実績でねじ伏せようとするためだ。
そのための布石も打った。習氏は、共産党大会で台湾への武力行使について「絶対に放棄しない」と述べ、武力統一の可能性を改めて示唆した。
習体制では経済成長も期待できない。本コラムで繰り返してきた、ある一定以上の民主主義がないと1人当たり国内総生産(GDP)は長期的には1万ドルを超えにくい、という筆者の仮説だ。
独裁性を強めた習体制で、そろそろ経済成長は限界になりつつある。専制主義体制の下では、自由が阻害され、経済に害もあるが、その上、資本取引も自由にならず、資金調達コストの高まりも経済成長を長期的に阻害する。そこで、経済成長の鈍化も、習体制が政治的成果として台湾問題を求める口実になるのではないか。習体制で中国の専制主義が決定的となったが、過去の歴史をみると、専制主義国家が多くなると、世界の安全保障は危うくなる。日本の隣国は、中国、ロシア、北朝鮮と世界有数の専制国家があるので、世界の戦場が極東になる可能性もなくはない。
前述したように、台湾が3期目の習体制の標的であり、ロシアや北朝鮮が連動することもありえるので、日本は「三正面作戦」を強いられる可能性もある。まずは防衛意識を高めて防衛予算を手厚くし、米国の他にも、当面英国やオーストラリア、最終的には北大西洋条約機構(NATO)などと同盟関係を結ぶべきだ。
でないと、危険な専制国家群に北と西を囲まれた危険地帯で、日本の安全保障を確保できなくなるだろう。
(元内閣参事官・嘉悦大教授 高橋洋一)