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三井造船 韓国勢と受注競争…日経新聞7月9日9面より

2011年07月09日 15時32分14秒 | 日記
LNG船 燃費効率3割高く

三井造船は燃費効率を3割高めた液化天然ガス(LNG)船を開発した。重油だけでなく気化した輸送中の天然ガスも燃料として使える新型ディーゼルエンジンを搭載。

世界首位の現代重工業など韓国勢のLNG船に比べても2割ほど燃費性能が高い。東日本大震災後にLNG船の需要は高まっており、環境負荷低減船 (エコシップ)の投入で韓国勢を追走する。

LNG船はりーマン・ショツク以降商談が冷え込んでいたが、最近は再び活発化している。震災後に燃料としてのLNGが注目されたためで、三井造船も年内をメドに日本船主からの受注を狙う。

LNGの積載量で3種類の船型があり、標準となる15万5000立方メートル型で価格は200億円前後になる見通し。今後7~8年で4000億円規模の受注を目指す。

LNG船のエンジンは従来、輸送時に気化してしまう天然ガスを燃料とするガスタービン方式が一般的だったが、ディーゼルエンジンに比べて燃費性能に劣る。そこで三井造船はディーゼルエンジンを改良し、重油、天然ガスの両方を燃料として使えるようにした。

プロペラに直接エネルギーを伝えられる仕組みも導入。韓国勢が多く採用する、モーターを使った電気推進型に比べ2割ほど燃費性能を高めた。

未使用の天然ガスを再び冷やし、液化し直す設備も取り付ける。例えば低速航行時は燃料をあまり使わず、気化した天然ガスが余ってしまうこともある。

従来は処分していたが、未使用の天然ガスを再び液化し直せば、輸送中のLNGのロスを最小限に抑えられる。円高の影響や価格競争力に勝る中国勢の急成長など、日本の造船各社をとりまく競争環境は厳し
く、2010年の受注量は04年に比べ6割以上減った。

高付加価値のLNG船は世界的にはほぼ韓国勢が独占している。LNG船16隻の建造実績がある三井造船も04年以来受注がとだえている。エコシップの投入で7年ぶりの受注を目指す。

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