以下は本日発売された月刊誌WiLLに、慰安婦問題、日本叩きに走るドイツの下心、と題して掲載されているジャーナリスト木佐芳男と情報戦略アナリスト山岡鉄秀の対談特集からである。
毎月言及する事だが、月刊誌WiLL、Hanada、正論は日本国民のみならず、世界中の人たちが必読の本物の論文が満載されている。
本論文は、その事を見事に証明している。
まだニューズウィーク日本語版を定期購読していた頃、ドイツの世論調査で約半数のドイツ人が反日思想を持っているという信じがたい記事を読んで以来、
私がドイツを批判し続け、「ドイツに学べ」、等と言って来た所謂文化人達、その中で、私が直に紙面で目にした梅原猛、山崎正和の両名に対しては、以来、これ以上ない軽蔑の論を書いて来た事は御存知の通りである。
私のドイツに対する批判が100%正しかった事を、最澄が定義した国宝でもある木佐芳男と山岡鉄秀は完璧に証明している。
日本国民は最寄りの書店に購読に向かわなければならない。
世界中の人達には、出来るだけ、私が知らせる。
在独日本人の暗躍
山岡
もう一つ重要な点を見過ごしてはいけません。
ドイツ人がなぜ慰安婦問題に気づいたかということです。
彼らが独自で調べて、見つけ出したわけではありません。
現地にいる日本人の暗躍が大きかった。
木佐
ネタ元はそこです。
山岡
古くは作家で活動家の小田実氏もその一人です。
小田氏は1986年、ドイツで「独日平和フォーラム」を設立、この団体が一つの核となって、反日情報を拡散させたのです。
ちなみに先述のシャグン氏も、この団体にかかわっています。
木佐
スウェーデンのストックホルムに取材で行った際、長年、在住している日本人と会話する機会がありました。その人曰く、北欧やドイツに日本の左派系崩れが多く流れ込んだとのこと。
70年安保闘争で活動し挫折した新左翼は、日本を見限り、欧州に移住した。
1974年、小田氏はベルリンに行っていますから、証言と平仄(ひょうそく)が合う。
東欧諸国は共産主義国でしたし、ベルリンも東西に分裂していましたから、政治活動をしやすかったのでしょう。
山岡
小田氏とともに「独日平和フォーラム」の共同創設者である梶村太一郎氏も、ドイツで反日思想を流布している一人です。
木佐
梶村氏は、朝日新聞の代理人として記者会見に出ようとしたことがあります。
まわりの日本人特派員は、梶村氏のことを誰も知らなかった。
後年、この梶村氏は朝日の戦後70年企画で、ベルリン在住の日本人という立場で取材に応じ長々と自説を語っていました。さらに『週刊金曜日』にも寄稿していた。
彼の奥さん(梶村道子氏)はベルリン女の会という日本を批判する団体の慰安婦問題のリーダー格でもあったのです。
山岡
筋金入りです。
梶村氏は、2014年、フリージャーナリストの岩上安身氏のインタビューに答えて、以下のように発言しています。
「今になって、従軍慰安婦を否定するような言論を日本政府が発すると、世界に対する日本の信用が没落する。あり得ない」
「私はオランダの公文書館に出向いて、強制連行されたオランダ女性たちのバタビア裁判に関する資料を入手した。それを読めば、強制連行・従軍慰安婦を否定することなどできない」
「従軍慰安婦は、日本軍の一つのシステムとして存在していた。中曽根(康弘)元首相が関与した資料がある。生き証人なのだから証人喚問して、事実を証明してもらえばいい」
当時においても戦争犯罪だった事件と、一般的な慰安婦制度を混同しています。
中曽根氏は主計将校として、兵士による強姦を防ぎ性病の蔓延を予防するため、慰安所設置に関わった。
そういう「関与」です。ドイツとはまるで違う。
この稿続く。