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効率節電 監視で実現 システム相次ぎ開発…7月6日31面より

2011年07月06日 16時53分26秒 | 日記
メガチップス  部署単位データに
福島工業  冷蔵庫を自動調整 


関西の電機関連メーカーが相次いで計測器やセンサーを使った節電システムを開発した。大規模集積回路(LSI)開発のメガチップスはオフィスなどの消費電力を計測し、無線や電力線通信で瞬時に送信できるシステムを月内に販売する。

本格的な節電には消費電力の計測が不可欠。関西電力が求める昨夏比15%かそれ以上の節電を実現するための"切り札"として普及を目指す。

メガチップスの電力自動計測システムは、分電盤とコンセントに設置する2種類のセンサーで電力の使用状況を監視する。分電盤に設置する回路別センサーは、計測したいフロアやブロックの電線をクリップで挟むだけ。

電気が通るときに起きる磁界の強さを計測する。コンセントに設置するタップセンサーは、コンセントに差し込み、使用した電力を直接測る。

設置は10分程度 
フロアをまたぐ場合など無線通信の電波が届きにくい状況では電力線通信を利用し、距離の近いフロア内の伝送には無線を活用する。双方を組み合わせれば、複雑な工事がなくても、わずか10分程度で電力監視システムが導入できる。部署や部屋ごとのほか、コピー機やファクスなどの機器の稼働状態も最短で10秒ごとに計測可能だ。

設置費用は主幹センサー1個と系統別センサー6個を含む標準品で約20万円。100坪程度のオフィスで年間100万~150万円の電気代がかかると想定した場合、15%以上削減すれば15万~22・5万円の削減につながり、1年程度で回収ができるという。

オムロンは6月末から複数の工場や支店、店舗での電力使用量を一元監視できるサービスを始めた。分電盤に計測センサーを設置し、最大250拠点の電力使用状況を30分単位で監視する。従来は拠点ごとにしか計測できなかったが、インターネット上で使用量の総計や時間ごとの推移を表示できるようにした。

今夏の電力使用制限で経済産業省が複数拠点の総量の最大電力削減を認めていることに対応した。価格は1拠点に計測センサー8ヵ所を設置する場合、初期費用が約60万円。データ通信料が月5000円。電力不足を機に問い合わせが急増しているという。

一方、業務用冷蔵庫の福島工業は冷蔵庫やショーケースの電力使用をセンサーで監視し、電力需給に応じて温度などを自動調整するシステムを開発した。30分当たりの消費電力を計測。消費電力が過多になると店内の制御盤が作動し、自動的に温度を調整する。

1000件受注めざす 同社はショーケースにのれんをかけたり、温度を1度上げたりするとどれだけ節電できるかを実験。得られたデータと新システムを組み合わせて外食などに売り込む。価格は約30万円からで、1千件の受注を目指す。

電力会社からの節電要請を受け、パナソニックなどの大手企業は、独自に電力使用を測定するセンサーなどを設置し、工場の省エネに取り組んでいる。

だが、中小企業などは、大規模な工事が必要な従来の節電システムは導入しにくかった。各社は、簡単に設置できる計測器などを中核とした新しい節電システムで、効率的な節電を支援していきたい考えだ。

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