文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

9月の南北首脳会談では、南の主体思想派の文在寅大統領と聖地、白頭山に登り、2人で「統一朝鮮の主人」気分を満喫した。ファンタジーなので、2人とも恍惚とした

2019年04月14日 10時58分22秒 | 日記

リベラリストの政治学はファンタジーと化すだろう。と題して2019-04-11 に発信した章が公式ハッシュタグランキング:モンゴル57位に入っている。
南の主体思想派政権は、統一を前倒ししようと、国内の専制色を強めている。日本人は注意しよう。と題して2018-11-06に発信した章である。
以下は前章の続きである。
「主体思想」は願望にすぎない
北朝鮮の「主体思想」というのがこれである。
韓国や北朝鮮では、普段から「男らしく」(ナムジヤタプケ)「女らしく」(ヨジヤタプケ)と、同じく〈タプケ〉を使って、「国の主人らしく」(ナラエチュインタプケ)と言ったりする。
なぜかというと願望であり、国の主人になかなかなれないからである。
モンゴルには39度線で国を分割されて操縦され、国民を拉致奴隷にする満洲族を「攻めてもいいですか」と明にお伺いを立て、蛮族と侮蔑していた満洲族がシナの主、清になると今度は屈従し、国庫が空になると日本に統治を丸投げした。
ソ連軍に解放され傀儡国家になったが、中国派やソ連派を粛清して、金日成が「人間は自己の運命の主人だ一と、高らかに歌い上げたのが「主体思想」である。
やっと国の主人になった。
だからこの「主人」を「主人公と訳すのは誤訳である。
ファンタジーだというのは、そう歌った人、朝鮮戦争のとき満洲の通化まで逃げている。
主人の責任放棄であろう。
ちなみにコリアの王は外冦にはみんな逃げた。
「行き止まりの廊下」の地形なので、絶対に守れないからである。 
李朝の仁祖など、逃亡用の王宮のある江華島を満洲軍に囲まれて「泥人形のように」固まったと記録に書かれた。 
主体思想は今もファンタジーである。
金正恩委員長は終戦協定と核放棄のトランプ米大統領の2丁拳銃と習近平中国国家主席の睨みで身動きが取れなくなり、なかなか「国の主人」になれない。
9月の南北首脳会談では、南の主体思想派の文在寅大統領と聖地、白頭山に登り、2人で「統一朝鮮の主人」気分を満喫した。
ファンタジーなので、2人とも恍惚とした。
空疎なリベラリストの政治学
このようなときに、朝鮮民族の取る「因果ストーリー」は遷延策である。
相手が諦めるまで、あるいは事態が変わるまで、解決を延々と引き延ばすのである。
南の主体思想派政権は、統一を前倒ししようと、国内の専制色を強めている。
日本人は注意しよう。
彼らが勝利すれば、核持ちで平和協定が結ばれ、北と南が敵同士でなくなるから在韓米軍は去る。
そうなると、日米安保ラインは対馬まで南下するのである。
社会科学とはすばらしい学問ではないか。
こんなことまで分かってしまうのである。
そして結果は、いつも殺伐とした冷酷な現実を反映したものになる。
学者のみならず、社会科学の方法を体得したジャーナリストや官僚や政治家が今世界中で活躍している。
彼らの成果は「因果ストーリー」として民族に組み込まれ、民族は進歩し、どんどん賢くなる。
逆に気高いものや厳かなものを求める人文系は金がかかりすぎるので先細っていくことだろう。
もう地球上から高貴なものや厳かなものは生まれなくなる。
予定調和や予めの均衡点が世界政治にあることを誰も信じなくなり、現実もそうなる。
リベラリストの政治学はファンタジーと化すだろう。       
(ふるた ひろし)


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