文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

そして山上容疑者はその犠牲者だと擁護、同情する一方、保守の象徴だった安倍氏が殺されたのは、自業自得だと示唆する。

2022年11月29日 16時00分48秒 | 全般

以下は11/26に発売された月刊誌WiLLに、奉祝 朝日400万部切りの断末魔、と題して掲載されている、戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである高山正之と颯爽と論壇に登場した気鋭の評論家飯山陽さんの対談特集からである。
見出し以外の文中強調は私。
気になることだらけなのに、検証しようとしないメディアの怠慢                         
四百万部を切った朝日
高山 
飯山さんの産経コラム「新聞に喝!」、いつも楽しく読んでいます
飯山 
ありがとうございます。
高山 
本当にメディアは駄目になっている。朝日新聞が四百万部を切ったと公式発表された。
飯山 
販売店に購読者数を上回る仕入れを強いる「押し紙」もその数字の中に入っているでしょう。
高山 
そう。その数字を除いたら実質的に三百万部ちょっとではないか、という声も聞きます。 
押し紙というのは、実は販売店にとって有利になるという一面もある。
その販売店は外に向かって「ウチはこんなに配っている」と言えば、いい折込み広告が入ってくる。実収入が上がる。 
たとえば、東京新聞だと百世帯程度だけど、朝日だと三百世帯となれば、折込み広告側もより高い効果が狙えるわけだ。
ところが、今度のコロナ禍で折込み広告自体が激減してしまった。
そのため朝日の販売店でも押し紙を余計もらっても意味がないどころか、負担になって販売店の廃業すら出てきた。
当然、押し紙の数も減ったわけだ。
飯山 
喜ばしいことです(笑)。
新聞が読まれなくなって久しいですが、ようやく実質的な数字が追い付いてきたような印象を受けます。
メディアが大きく変わった
高山 
それにメディアが大きく変質したことも読者離れを加速させている。
僕が現役の頃、社会部記者は正義感がたぎっていた。
政治部記者も一定の政治倫理を持って、報じていた。
ところが、今の記者は違う。
人の言動の揚げ足取りばかりで、何でもいいから政治家の足を引っ張ることだけを狙っている。
東京新聞の望月衣塑子なんて、まさにその典型だ。
飯山 
朝日に限らずですね。
高山 
特派員も含めてね。
事実を見て正確に書くべきなのに、そうではない。
安倍さんの銃撃テロ事件も、メディアの報道姿勢に大いに疑問がある。
まず社会部記者がするべきなのは警察から事件の全貌を聞き出すことだ。
でも、メディアから独自の情報はなく、警察側から洩れ聞こえることばかりが流布されている。
飯山 
事件後かなり早い段階で、山上容疑者の出身が「元海上自衛隊員」という情報が流れましたけど、不自然な印象を受けました。
高山 
しかも「元海自出身=悪」というイメージが先行していた。
それから次には、家族が旧統一教会にはまり、それに恨みを持っていたという情報が流れた。
いつの話なのかと思ったら、二十年前のことだという。
それで、いつテロの決行を決意したの心というと、ここ一年の話なわけだ。
チンプンカンプンだ
*私を含めて国民は、今、そうだった、最初は元海上自衛隊員ということが、何故か大きく報道されていた事を思い出したはずである。
私は、この個所を整理していて、更に確信を深めた。世界で海自を悪者にしたい国は中国以外にはいない。(韓国もそうかもしれないが)
山上を工作していたのは中国であるとの私の確信は更に深まった*
飯山 
辻棲が合いません。
高山 
親が献金で破産して、本人も自衛官も務まらない自堕落で生活が苦しいと言いながら、山上はアパートを二軒も借り、車を乗り回している。
改造銃をつくるのに必要な高価な工作機械まで買い込んでいる。
どう考えても不思議だ。
スポンサーでもいるんじゃないかと勘繰りたくなる。
それに一部の言論誌で取り上げられているけれど、安倍さんに命中した弾道の説明が、山上の撃った状況と矛盾している点も気になる。
奈良県立医大の教授、福島英賢の説明によると、弾は上から下に貫通したという。 
でも、山上が撃った状況は映像にもあるように下から上に向かって撃っている。
明らかに角度が違うのに、どのメディアも指摘しない。
ケネディを暗殺したオズワルドのように陰謀論の一言で片づける向きもある。
社会部記者はそういう疑問に応えるところだろう。
飯山 
弾丸の行方も不明でしょう。
高山
一回で三発同時に発射する構造のようだけど、山上は二度発砲しているでしょうー一発が安倍さんに当たったとしても、残り五発が見つかっていない。
しかも奈良県警は五日たって、ようやく現場検証をしている。
実に杜撰な捜査方法だ。
ところが、その点についても突っ込むメディアはない。
記者だったら弾が見つかりませんではなく、その事実についてもっと取材すべきだよ。
ほかにも山上はどこで銃の製造方法を習得したのか。
銃の材料や製法をネットで入手したとも言われているけど、そんなことが本当に可能とは思えない。
気になることだらけなのに、メディアは検証しようとしない。
飯山 
事実は何も明かされていないわけです。

“悲劇のヒーロー”のよう

高山 
その一方で、旧統一教会の問題ばかりがクローズアップされ、社会部記者は自民党議員と旧統一教会の癒着を追うばかりだ。
飯山
旧統一教会の犠牲になった”可哀そうな宗教二世”についても積極的に取り上げています。
それを受け旧統一教会の宗教法人格の剥奪のみならず、解散命令まで出すべきだとどんどん過激化しています。 
統一教会の教義やその実践について客観的に比較すると、他の宗教と比べて旧統一教会の方が圧倒的に危険だという結論に至るのは難しい。
宗教二世問題にしても、イスラム教徒の親のもとに生まれた子供は生まれつきイスラム教徒だと決まっています。
イスラム教の信仰を棄てること(棄教)は死罪とされているので、よほど環境に恵まれない限り、一生そこから抜け出すことはできません。 
一方で山上容疑者は、自身は旧統一教会の信者ではなかった。
山上容疑者の母親が一億円を献金したと言われますが、一般家庭よりも裕福な家庭環境にある。
そういった事実を無視し、旧統一教会の悲惨な犠牲者の一人であると、山上容疑者をまるで”悲劇のヒーロー” のように仕立て上げています。 
特に朝日・毎日は日々、「有識者」の感想や気持ち、憶測や思いを掲載し、悪いのは保守思想や伝統的価値観、それを政策として推進する自民党だと繰り返しています。
そして山上容疑者はその犠牲者だと擁護、同情する一方、保守の象徴だった安倍氏が殺されたのは、自業自得だと示唆する。
自民党を支配しているのは旧統一教会だと陰謀論まがいの風説を広めることも厭いません。 
そんな風説にのせられてか、山上容疑者に対して全国から支援金として百万円を超える現金が届けられています。
山上容疑者は精神鑑定を受けていますが、彼が知らないところで英雄視されている。
実に異常な状況です。
この稿続く。



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