文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

フレンチで打ち解けて⑤ ジョエル・ロブションさん…日経新聞7月15日9面より

2011年07月16日 15時43分24秒 | 日記
最高の食材にこだわり、仕入れで一切値切らず
母校近くの工場に郷愁、加工食品の監修務める
食にささげた人生、最後の晩餐も素材ありき


「世紀の料理人」と称されるシェフにまつわる挿話。食材の仕入れでは一切値切らない、というのもその一つだ。

鍋や洗剤の価格を交渉することはあります。でも店で使う生鮮素材は絶対に値切りません。世界一の食材を使わなければ世界一のレストランにはなれない。

わずかでも値切れば、流通業者や生産者は特別においしい食材をよそに回してしまうでしょう。だから支払いも迅速です。待たせたり遅れたりしない。そうしていると、鮮魚商はその日入荷した素晴らしいタイを必ず一番に融通してくれます。

ニンジンで例えましょうか。大きなホテルなら集中仕入れをするので安く手に入りますが、大きくて味気ないニンジンです。それに比べて私か店で使っているニンジンはサイズがそろい、小さく、葉付きで、新鮮でみずみずしい。

目の前で比べてもらえば、私かどれほど食材を大事にしているか分かっていただけるはずです。まず最高の素材ありき。だから三つ星レストランは高いのです。経験ある料理人はそれを知っています。

利益を追いかけ、食材にそれほどはお金をかけない人もいますが、そこに未来はありません。
「良い食材を得る」「技術を体得し仕事への情熱を持つ」「人を愛する」。良いレストランの3条件です。それさえ守れば、高い値段をつけてもお客さんは来てくれます。

自動車で言えば高級レストランはFIです。最高のマシンを最高のエンジニアが整備する。ほかの店は町を走るクルマです。町工場の整備士がみなFIマシンを整備できるわけではないでしょう。だから2つ目の条件も欠かせません。

経営者がこの3条件を熟知していても、プロフェッショナルな人材なしに実現するのは難しい。第1の条件の食材にしても、その食材の必要性が分かるスタッフでなければなりませんから。

最高の舞台で輝く一流の仕事にこだわる一方、対極にある。ような加工食品メーカーとの協業、テレビ出演も辞さない。三つ星イメージとは裏腹の柔軟さが同居する。

テレビの料理番組は知人に「半年くらい出ないか」と誘われ、結局12年の長寿番組になりました。フランスのある総菜会社とは、もう20年、商品開発を一緒にやっています。頼まれると「ノン」と言えないたちですが、この連携にはきっかけがあります。

工場で作る食品にはもともと興味がなかったのですが、その工場は実は、かつて通った中等神学校のすぐ近くだったのです。ノスタルジーをかき立てられました。

厳格な生活でしたが、人生の大切なことを教えてくれた場ですし、それならいいかと感じました。もちろんそれだけで決めたわけではなく、彼らは品質向上に真摯に取り組み、正直でした。添加物を使わない約束も守られています。

はた目には「三つ星シェフがなぜ加工食品の監修を」などと思われたかもしれません。しかし彼らは私のようなプロフェッショナルの知恵を必要としていたし、なにより、品質を高めたいという強い思いがあった。

それは、ひいては食べる人、つまりお客さんの役に立つわけです。だから私は、彼らの依頼を引き受けたことに誇りを持っています。

好き嫌いの多い少年が料理人を志し、フランス料理を変える世界的シェフとなった。食にささげた人生、最後の晩餐 (ばんさん)も素材によりけりだという。

季節はいつか、誰と一緒なのかにもよるかと思います。友人たちと一緒の朝やランチなら、カマンベールチーズやソーセージを切りながら白ワインを1杯、かもしれません。

目の前によい肉があればステーキもいい。もし上質な鶏が手に入ったならローストして、皮はパリパリ、中はうまみたっぷりの肉を楽しんでいるかもしれません。やはり素材ありきです。

天国での話をしますと、神様が「きょうは何を食べる?」といったその時に、その日のメニューを決めると思います。

(聞き手は編集委員 天野賢一)
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アレバ社に払っているお金からみれば屁の様なものだ、すぐ実用化しよう。

2011年07月16日 15時12分34秒 | 日記
下水の汚泥 微生物で処理できない放射能 …朝日新聞7月16日e6面より

文中黒字化は芥川。

東日本各地の下水処理施設で、汚泥やその焼却灰から高濃度の放射性物質(放射能)が検出され、処分に困っています。放射性物質は、東京電力福島第一原子力発電所の爆発でまき散らされたものです。

薄く広範囲に飛散したと思われる放射性物質が、なぜ汚泥の中に集まるのでしょうか。
下水道の役目は、家のトイレや風呂、台所などから出る家庭排水や、工場や事業所からの汚水を集めて処理場に送り、きれいな水にして川や海に帰すことです。

汚れの本体7ある食物かすや排泄物 (有機物)を分解して浄化するときに出る固形物が下水汚泥です。
   
下水は、以下のように処理されていきます。まず、処理場に流入した汚水の中から砂や大きなゴミなどを除き、最初の沈殿池で固形物、すなわち汚泥を回収します。

上澄みの水は反応タンクへと送られ、本格的に浄化されます。浄化の主役は「活性汚泥」という、さまざまな微生物が無数に集まった茶色い泥。これらの微生物が汚れを食べて増殖することで、水がきれいになるのです。

活性汚泥は、小川の石の表面に付いている「ヌルヌル」と同じものです。各処理場にある活性汚泥も、もとは汚水とともに流れてきた微生物が定着したもの。「善玉」の微生物が増殖しやすいように、タンクには細かい空気の泡が吹き込まれています。

活性汚泥と反応した汚水はかなりきれいになります。さらに二つ目の沈殿池へと送られ、上澄み水は塩素消毒して川や海へと放流します。沈殿した余分な活性汚泥は回収します。

回収された汚泥は、薄い泥水のような状態で扱いにくいため、別の汚泥処理施設でさらに濃縮します。洗濯機のように遠心力で脱水し、「脱水ケーキ」と呼ばれる軟らかい粘土のようになると、輸送もしやすくなり、肥料などに利用されます。さらにこれを焼却した
あとの灰は、セメントの原料や埋め立てに使われます。

例えば横浜市では、毎日約160万トンの汚水が市内11力所の下水処理場で処理されて、1万7千トンの汚泥になります。汚泥はさらに2ヵ所の汚泥処理場で燃やされ、39トンの焼却灰となります。汚水は重さでみて、4万分の1にまで小さくされる計算です。
    
放射能で問題になっているのは、この脱水ケーキや焼却灰です。汚水の中に検出できないほど薄く含まれていた放射性物質が、処理が進むたびに濃縮されて姿を現してきたのです。

放射性物質が汚水に混入した経路は、下水道のもう一つの役目にかかわっています。道路の側溝などに流れ込んだ雨水を川や海に逃がし、水害を防ぐことです。

雨水は本来、浄化処理がいらないため、雨水と汚水の下水管を分けて汚水だけを下水処理場に送る 「分流式」が最近の主流になっています。しかし、全国の下水道の4分の1は「合流式」という古いタイプで、同じ下水管に汚水と雨水が同時に流入しています。

アスファルトやコンクリートの上に降った放射性物質は雨で流されやすいといわれます。雨水に洗い流された放射性物質が合流式の下水道に流入した結果、汚泥が汚染されたというわけです。

有機物の汚れは活性汚泥の微生物が減らしてくれますが、下水処理で放射性物質の総量が減ることはありません。では、汚泥から放射性物質をなくす手段はあるのでしょうか。

排水や土壌の浄化を手がける松江市の「ネオナイト社」は、下水汚泥中のセシウムを基準値以下に取り除く実験に成功しました。

ですが問題は費用。毎日40トンの焼却灰を処理する施設だと、1億2千万円の建設費と毎月120万円の運用費がかかるそうです。
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サイバーテロ「軍事応戦も辞さず」…朝日新聞7月15日4面夕刊より

2011年07月16日 15時00分41秒 | 日記
米国防総省が新戦略

米国防総省は14日、サイバー攻撃などから米政府や民間企業を守るための新戦略を発表した。サイバー空間を新たな「戦場」と位置づけ、深刻な攻撃に対しては軍事力で応じる方針も示唆。

地球規模のサイバー空間を防衛するため、日本など同盟国との協力を重視する方針も示した。

ワシントンにある米国防大学で同日、新戦略について演説したリン国防副長官は「我々はサイバー空間を陸、海、空、宇宙空間と同じ戦域として扱う」と表明。

公共交通機関や電力網などのインフラに深刻な被害を及ぼすサイバー攻撃には、相手を特定したうえで軍事攻撃を辞さない考えを示した。

新戦略は「敵」として外国政府やハッカーなどの個人、テロ組織を想定。「いくつかの外国政府が、国防総省の情報基盤を混乱させる能力をすでに獲得している」とし、外国からのサイバー攻撃が増加し、かつ巧妙化していることを指摘した。

米軍事産業のネットワークからの兵器関連情報の盗難も相次いでおり、今年3月には1回に2万4千件のファイルが奪われる事件もあったという。

サイバー攻撃は「敵」の特定が難しいことから、新戦略は防御に力を入れる方針も表明。同盟国との協力や共同作戦も重視する。

リン副長官は「日本とは特に協調したいと考えており、すでに手段を講じている」と述べた。中国については「あらゆる面で桁外れの戦力を持つ国で、サイバー分野も例外ではない」と指摘した。

(ワシントン=望月洋嗣)
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大商会頭が耐性調査批判 「経済に壊滅的打撃」

2011年07月16日 14時48分25秒 | 日記
日経新聞7月16日31面より  文中黒字化は芥川。

大阪商工会議所の佐藤茂雄会頭(京阪電気鉄道相談役)は15日の定例会見で、政府が原子力発電所のストレステスト(耐性調査)を実施する方針を示したことについて。

「(海江田万里)経産相や自治体の原発再稼働への努力を無にするもの。再稼働が遅れると経済活動、市民生活に壊滅的な打撃を与える」と強く非難。

政府に早期再稼働に向けた努力を求めた。「脱原発依存」を打ち出した菅直人首相に対しては「空々しく、情けなく感じた」と強調。

「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」とのことわざを持ち出し、「退任していただいて、日本の活路が開けるという意味だ」と、早期に辞任すべきであるとの見解を示した。



 復興支援に重点税制改正で要望 大商 

大阪商工会議所の税制委員会(委員長=北修爾・阪和興業会長)は15日、2012年度税制改正に向けた要望を発表した。

東日本大震災の復興支援に重点を置き、被災者雇用を促す税制措置の拡充や、原子力発電所事故の風評に伴う輸出損害を一定割合で税額控除する制度の新設を求めた。

また電力不足問題を念頭に、工場などの節電割合に応じた固定資産税の軽減措置や、自家発電設備の導入を促進する税制の創設、スマートメーターなど電力供給に関する研究開発を対象にした減税措置の拡充についても提言した。
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私の履歴書 小田島 雄志 …日経新聞 7月16日36面より

2011年07月16日 14時35分57秒 | 日記
薄給でも楽しみ多く 大仕事、巡り巡って舞い込む

昭和33年(1958年)4月29日、結婚式を挙げた。「銀座オリムピック」の会場に集まってくれたのは、2人に共通する英文学会の恩師や友人たち。

仲人は小津次郎ご夫妻。いわゆる人前結婚。親類以外の全員にスピーチをお願いした。その中から2つだけ記せば奥井潔先輩、「小田島は理性の人ではありません、情熱の人でもありません、クール(フランス語で心)の人です」。

高橋道先輩、「若子さんがうちにきてくれたとき、店屋物とるけどなにがいい? と聞くと、ふつうならきどって、おすし、とか言うところが、私カツ丼、つて。いいなあ、
と思って……」

新婚生活は、渋谷区神泉町の木造アパートに1ヵ月仮住まいしたあと、親たちと同じ目黒区上目黒のアパートの6畳一間に入ることができた。

当時、国学院の給料が3日9コマで1万8000円、非常勤講師で、芝浦工大2コマ2000円、東京理科大2コマ2000円、千代田予備校50分4コマで時間給を月給で計算すると4000円弱。

税金などひかれて毎月手取りで2万4000円弱。若子にこれでやってくれと2万3000円渡すと、小遣い(電車賃、外食代、文房具代、本代など)は1000円弱。

でも楽しかった。マージャンを知らないと国学院仲間につきあってもらえない、と告げると、私か教えてあげる、と若子が特訓してくれたり、代わりにぼくが花札を教えてあげて、その夜に負けたほうが2人分のふとん敷き、と決めたり、近くに卓球場を見つけて意外に若子が上手でハンディ5をもらってやったり。

仕事のことに話を移そう。30年、当時、東大の博士課程にいた高橋康也たちの発案で、修士課程をふくむ有志が集まり、英文学同人誌「Essays」を出すことにした。ぼくはそれにシェイクスピア論を書いた。

またほかの雑誌から依頼がポツリ、ポツリときて、イギリス現代劇のことを紹介したりした。そこに大きな仕事が舞い込んだ。J・H・ロースンの『劇作とシナリオ創作』の翻訳である。

この大著の映画の部分(全体の3分の1)は、すでに岩崎昶さんが訳了して「映画評論」に連載されていた。そして演劇の部分を、実は木下順二さんが訳すはずだったが、半年後に自分はできないと小津次郎さんにゆだね、小津さんも半年後に自分はできないからとぽくを推薦したらしい。

岩波書店の担当の熊谷さんがたまたま拙訳『ナバラ』をお読みになっていて、OKしたとのことだった。ぼくの知らない作者や作品のことを調べるだけでもたいへんだったが、やりがいのある仕事でもあった。

32年3月に話を受け、11月に400字詰900枚の訳稿を手渡し、校正のたびに不備を補っていって、33年9月、出版された。岩崎さんとお近づきになれたのはうれしかったし、のちに東大教養学部の小池次さんがこれを読んでおられ、面識もないぽくを講師にと推薦してくださった、と聞いた。

もっとも、やはりのちに聞いたのだが、東宝演劇部にいた大河内豪(ぼくより4歳下の畏友)が京大の卒論を書くときこの本を読み、小田島って人もきっと岩崎さん(実はぼくより20歳以上大先輩)と同じ年ごろの人だろう、と思って、会ってみたらやっぱり思ったとおりだった、とぬかした。もちろん、ぼくの髪の薄さをからかっての発言である。

(東京大学名誉教授)
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伝統社会の行動原理に光 「贈与論」のモース 再評価

2011年07月16日 14時19分56秒 | 日記
震災や不況 揺らぐ価値観 人間性の本質問う …日経新聞7月16日36面より

文中黒字化は芥川。

20世紀前半に活躍したフランスの人類学者マルセル・モースの再評価が進んでいる。伝統社会の慣習に、近代の合理的な思考と異なる原理を見いだす「贈与論」などの著作が、リーマン・ショツクや東日本大震災を経て価値観が揺らぐなかで脚光を浴びる。初の本格的な著作集も今秋から刊行が始まる予定だ。

 日本版の著作集 

平凡社から出る「マルセル・モース著作集」は全6巻構成で年代順に業績をたどる日本オリジナル編集だ。まず11月をメドに「贈与論」などを収めた第3巻を刊行。

以降半年に1巻ずつ3年をかけて完成させる。人類学や宗教学、社会学など多岐にわたる業績に対応して、様々な分野の専門家が集まった「モース研究会」が翻訳を進める。

モースは没後、フランスで著作集が編まれたが、内容は人類学中心で限定的だったという。今回の著作集ではロシア革命やフランスで台頭した社会主義思想、協同組合運動などを論じた新聞の原稿や書評などまでを掘り起こす。

世界でも初の網羅的なシリーズとしてモースの多彩な顔を伝える。入門書として同研究会による新書「マルセル・モースの世界」も5月に同社から刊行された。

時代潮流に反応 研究会の代表を務める立命館大学の渡辺公三教授は「モースは同時代の国際政治や社会の潮流に鋭く反応していた。福祉国家の始まりの時期に、その動きを横目に見ながら代表作の『贈与論』も書かれた」と指摘。

「彼は人間の様々な生き方にひとしなみにまなざしを向けた。その幅を踏まえた上でどう生きるべきかを考える。今、モースを再読する意味はそこにある」と説く。

「贈与論」はポリネシアや北米などの民族誌をもとに、損得の計算からではなく贈り物や返礼をする行為や、自分の財産の破壊に及ぶ「ポトラッチ」という風習を考察。近代的な合理性や経済性とは異質の行動原理を浮かび上がらせる。

「東日本大震災後、利己的ではない利他的な振る舞いがそこかしこで見られるようになった。そうした人間性の本質に通じる問題をモースは問うていた」と渡辺教授。

成熟した現代社会のかじを切り直す。その契機としてモースをとらえる議論の裾野も広がってきた。5月末に出た“経済”を審問する」(せりか書房)はモトスやその影響を受けたフランスの社会学者アラン・カイエらの思想を紹介。

行きすぎた自由主義や市場原理主義、功利的な考え方に疑問を呈する。肯定的な反対編著者である東京外国語大学の西谷修教授は「グローバリズムの時代に、どういう経済があり得るのか。

今の経済の仕組みをうまく使いながらもどこをどう変えればいいのか考えていかなければいけない」と強調する。

「現代の技術や産業、経済のシステムを再考し、人間が生きる新しいビジョンを探すとき、まさにモースが必要とされる」モースの名前を冠した 「MAUSS」(社会科学における反功利主義運動)の中心人物カイエの主著「功利的理性批判」の邦訳も以文社から今年刊行された。

翻訳した哲学研究者の藤岡俊博氏は「“反”とは単に反対ということではなく、肯定的な反対。近代的な経済を全否定するわけではなく、すべてを経済に還元するような考え方を戒めている」と説明する。

 昨年「連帯の哲学I」(勁草書房)を出した明治大学の重田園江准教授もモースに注目する一人。同書では、社会学の祖として知られるエミール・デュルケームをはじめ、20世紀初頭にフランスで勃興した社会思想の論客たちとモースを並べて扱った。

社会保障や福祉のおり方を考える上で、モースの根源的な思索が参考になるという。
「モースは『贈与論』でエゴイズムでもなく自己犠牲でもない、義務的でもあり自発的でもある一見矛盾した人間の行為に光を当てた。

人と人の関係というのは、私たちが考えるよりはるかに多様でありうる」と重田准教授。「年金などの負担と給付のバランスという場合でも、個人の損得だけではない考え方ができる可能性を開く」

20世紀前半と現代とでは、もちろん社会状況が大きく異なる。「目の前の問題への直接的な処方簾を引き出すのは難しい。それでも多彩で豊かな思想は、新しい社会を想像する力を与えてくれる」と重田准教授は話す。

(文化部舘野真治)

マルセル・モース(1872~1950年) ボルドー大学で叔父の社会学者デュルケームに哲学などを学ぶ。
在学中にフランス労働党に入党するなど社会主義運動にも携わる。
コレージュ・ド・フランス教授などを歴任。主著の「贈与論」は1925年発表。人類学者のレヴィ=ストロースや、芸術家の岡本太郎らに大きな影響を与えた。
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当方の巷の悪の象徴、己の欲と保身の塊には決して出来ない発想。

2011年07月16日 13時55分43秒 | 日記
米大統領が 「応援団」派遣 副大統領夫人ら  …日経新聞7月16日33面より

【ワシントン=御調昌邦】
米ホワイトハウスは15日、オバマ米大統領がサッカーの女子ワールドカップ・ドイツ大会決勝での米国の応援のため、副大統領夫人のジル・バイデンさんらを派遣することを決めたと発表した。

“応援団”にはクリントン元大統領、クリントン現国務長官夫妻の長女チェルシーさんや、駐独米大使も加わるという。
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好投手生む環境セに勝る…朝日新聞7月16日13面より

2011年07月16日 13時48分42秒 | 日記
福岡ソフトバンクホークス投手 和田 毅

文中黒字化は芥川。

ゲームの勝敗や内容は投手によって左右されます。パには、力のある投手がそろっているという印象を受けます。個人的には、打者についてもパの方がパワーのある選手が多いと感じます。

打者が、投手によって鍛えられる面があるかもしれない。いい投手がいれば、打者は打ち崩そうと必死になる。打たれた側も、打者の弱点を研究して次は抑えようとする。その切磋琢磨がお互いのレベルを上げることになります。

わずかな差ですが、低めのコースへの制球力もパの投手の方がいいと思います。長打力がある打者には、低めに集めることが大事。仮に打たれてもヒットで済む。僕自身、昨年はそこを強く意識して、リーグ最多の17勝の成績につながりました。

パには、投手を鍛える要素が他にもあります。指名打者制で投手が打席に立だないので、1番打者から9番打者まで気が抜けません。

投手も打席に入るセでは、負けている展開だと点を取るために代打が送られ、早く降板せざるを得ない。それがないパの投手は、比較的長いイニングを投げられます。

また、個人的な感覚なのですが、パの方がストライクゾーンの判定が微妙に狭い。そのゾーンの中で、打たれないポイントへ正確に投げるコントロールが必要です。

反発力を抑えて飛距離が出ない統一球が今季から導入され、制球力のあるパの投手により有利に働いています。

ここ2年、交流戦でセが大きく負け越しています。実際は接戦が多いのですが、セについて言えば、エース級が大リーグに移った影響はあるでしょう。

上原浩治さん、川上憲伸さん、黒田博樹さん、井川慶さん。それに対してパは、近年のドラフトで入った好投手が脂が乗った時期に来ている。(年下の)ダルビッシュ有、田中将大、涌井秀章、唐川侑己。育成システムも、うまくいったことを示しているのではないでしょうか。

細かいことですが、パはどの球場でも、相手チームに融通を利かせてウエートトレーニング室を使えます。先発投手が登板しない日に、遠征先で日課の筋トレが出来るのは、長いシーズンを乗り切る上で大きい。

セは試合直前まで先発を公表しないので、敵に練習場を全面開放できない事情もあります。ただ、安定したパフォーマンスを出し続けるには、そんな小さな積み重ねも大事かもしれません。


プロ選手はファンに愛されていることが一番の幸せです。2003年の日本シリーズで3連敗して福岡に帰ったのに、博多駅は人の波で埋め尽くされました。

温かい励ましの声をもらい、逆転で日本一になれました。パは北海道から九州まで球団が分散し、地元で熱烈な支援がある。それも、パの勢いを生んでいると思います。
(聞き手・金重秀幸)
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工場の空きスペース活用 野菜工場で中小支援

2011年07月16日 13時42分39秒 | 日記
丸紅、販売先も紹介 …日経新聞7月16日13面より

丸紅は中小企業を対象に、野菜工場の運営支援に乗り出した。棚や種、土、照明などのシステムを販売し、栽培方法を教える。

収穫した野菜の販売先も紹介する。工場の空きスペースに悩む中小企業が多いことに着目した。2013年度に40億円の売上高を目指す。

工場など室内で野菜を育てる。3・3平方メートルあたり60万円程度で提供し、第1弾として倉庫運営のジャパントレーディング(大阪府東大阪市)に納入した。

ジャパン社は屋内に栽培棚を設置し、温度や照明を調節して効率的に育成。レタスやバジルなどの野菜を出荷する。

収穫した野菜を隣接した場所でサラダに加工する方法を顧客に教え、出荷先も丸紅が紹介する。

景気の低迷で工場などの稼働率が低下、空きスペースを抱える中小企業が増えている。これを有効活用した新規事業として、野菜工場の需要は拡大するとみている。
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NTTの海外買収子会社 今期営業益270億円に…日経7月16日15面より

2011年07月16日 13時36分40秒 | 日記
文中黒字化は芥川。

NTTが買収した南アフリカと米国の子会社の営業利益は2012年3月期で計27O億円程度になりそうだ。前期は2~3ヵ月分の業績を合算したが、今期から通年で寄与。

前期比で約220億円の増益要因になる。
NTTの今期の連結営業利益(米国会計基準)は前期比2%増の1兆2400億円の見通し。

南アフリカの情報技術大手ディメンション・データの営業利益は前期比約10%増の210億円程度になる見込み。アジアやアフリカなど新興国のシステム需要拡大をテコに、売上高は約4300億円と約1割増の増収を見込む。

グループの国際通信会社NTTコミュニケーションズと組み、東アジアなどのシステム構築の受注に取り組む。

一方、NTTデータが買収した米システム開発大手キーンの営業利益は前期比ほぼ横ばいの60億円前後になる見込み。

今期の想定為替レート1ドル=84円で、円高が進むと円換算の収益は目減りする可能性がある。国内では東日本大震災で被災した設備の更新費用が増えるため、海外事業が利益成長を支えそうだ。
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住生活G、営業益36%増 今期550億円…日経新聞7月16日15面より

2011年07月16日 13時30分17秒 | 日記
マンション向け伸びる サッシも戸建て向け堅調

往生活グループの2012年3月期の連結営業利益は前期比36%増の550億円前後になりそうだ。4月以降、新設住宅着工戸数は増加傾向にあり、マンション向けに衛生陶器や浴室の販売が伸びる。

グループ会社5社の統合に伴う費用が発生するが、購買・物流の一元化などコスト削減が利益を押し上げる。

住生活Gは東日本大震災による影響が不透明なため、今期の業績予想の開示を見送っていた。売上高は5%増の1兆2700億円程度となりそう。マンション向けに衛生陶器や浴室など水回り製品の販売が伸びる。

主力のサッシも戸建て住宅向けの需要が堅調に推移する見通し。新たに連結対象に加わる企業が増えるのも業績拡大を支える。海外では前期に買収した中国の外装メーカーが期初から寄与。

国内ではこれまで持ち分法適用会社の川島織物セルコンが8月、住宅資材の製造などを手掛けるハイビックが10月から完全子会社となる。増収効果は合計で500億円を超えそうだ。

3期連続の営業増益はコスト削減によるところも大きい。グループの物流や購買の一元化を進めるほか、キッチンなど商品数を減らし、効率的な生産体制を敷く。営業拠点や前期から取り組むショールームの統廃合も続ける。

4月から子会社のトステムやINAXなどグループ会社5社を統合し、LIXIL(リクシル)をスタート。本社移転や人件費など統合に伴う費用が発生し、テレビCMなど広告宣伝費も増えるが、増収と合理化で吸収する。

11年4~6月期の営業利益は前年同期比1割減の45億円前後、売上局はほぼ横ばいの2700億円だったもよう。

大震災の影響で4~5月はサッシや衛生陶器の出荷が滞ったほか、部材不足に伴う代替品の調達で費用がかさんだ。ただ6月の売上高は前年同月実績を上回り、足元の業績は回復基調にある。
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阿呆なマスコミと、彼らが作って来た政治屋、これらとは違って、我らが民間は。

2011年07月16日 13時17分14秒 | 日記
トヨタ、宮城に新工場 岩手で小型プリウス生産も…朝日7面から。

黒字化は芥川。

トヨタ自動車は15日、東北地方で初のエンジン工場を宮城県に建設する方針を固めた。

2008年秋のリーマン・ショックで延期していたが、震災復興の意味合いも込めて年内にも着工する。

来年1月に発売する主力ハイブリッド車(HV)「プリウス」の小型車の生産も、岩手県で年内にも始める。

豊田章男社長が19日に仙台市で記者会見し、発表する。エンジン工場は、子会社トヨタ自動車東北(宮城県大和町)の工場近くに新設する。延期前の当初計画では、小型車向けのエンジンを年間20万基前後生産し、グループのセントラル自動車宮城工場(同県大衡村)などに供給。500人程度の雇用が見込まれている。
 
プリウスの国内生産は愛知県に限定してきたが、小型車は東北で生産。グループの関東自動車工業の岩手工場(岩手県金ヶ崎町)で生産を始め、セントラル自動車での生産も検討する。
ガソリンーリットル当たりの燃費はプリウスの32・6キロを上回り、世界最高水準となる。
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富士フィルム 早期検査装置を開発…日経新聞7月16日11面より

2011年07月16日 13時12分02秒 | 日記
インフルウイルス 発症初期に検出

富士フイルムはインフルエンザウイルスへの感染を調べる検出装置で、感度を従来の100倍程度に高めた新製品を開発した。

現在、インフルエンザの感染は発熱など発症から半日以上たたないと判別が難しいとされるが、同装置を使うと発症6時間以内の初期段階でも感染を検出できるようになるという。

検出キットとともに今冬にも医療機関向けに販売する予定。患者の鼻やのどから採取した検体を専用チップに塗布し、化学反応でできる線を目視で確認し感染の有無を判別する。

写真フィルムの現像技術を応用した独自開発の溶液により、検体中のウイルス量が従来の100分の1でも反応を目視できるようにした。

装置にチップを挿入してから15分で最終確認が可能となる。
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HOYA シンガポールに半導体関連会社…日経新聞7月16日11面より

2011年07月16日 13時08分31秒 | 日記
HOYAは15日、半導体生産に不可欠な原版部材の「マスクブランクス」を生産する子会社を6月10日付でシンガポールに新設したと発表した。

HOYAはマスクブランクスで世界シェア8割を握るが、これまで山梨県北杜市の長坂事業所1拠点で生産してきた。

海外の生産拠点新設で震災などに対するリスク分散を進めるほか、今後の需要増に対応する。
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リコーリース 小型発電機をリース…日経新聞7月16日11面より

2011年07月16日 13時03分07秒 | 日記
太陽光と風力組み合わせ

リコーリースは太陽光と風力を組み合わせた小型複合発電機のリースを始めた。ベンチャー企業のループウイング(東京・港、吉田穣社長)が開発した製品を主に企業向けにリースする。

プロペラの形状を工夫し、騒音が小さいため都市部のビルの敷地や倉庫、物流拠点などにも設置しやすい。

ループウイングが開発した「ハイブリッド風力発電システムトロン」は、発電時の風切り音などが小さく、敷地内の空き地などに設置しやすい特長がある。風力発電機のほか、太陽光パネルと蓄電池を組み合わせてあり、風がないときでも電力供給を継続できる。

発電能力が500ワット、2キロワット、5キロワット、11キロワットなどの機種がある。初期費用は出力が最も小さい500ワットの機種の場合、本体・設置代込みで300万円程度から。72回払い(6年間)のリースで提供する。

外部電源が不要なことから建物の外部にある照明や看板、防犯カメラなど分散した電気設備の電源としての需要を見込んでいる。

ループウイングは自治体、企業向けに風力発電機を納入してきたが、コピー機のリースなどで法人顧客を多く抱えるリコーリースと組むことで企業向けの販売力を強化する。
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