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スメラ~想いをカタチに~

スメラは想いをカタチにするコミュニティーです みんなの想いをつなげて大きな輪にしてゆきましょう

【フレッシュネス】

2015-02-22 10:45:18 | 【三茶物語】
土曜日の午前中、お日様の誘いにのっかって、カフェを求めて歩き出す。

いつものモスグリーンのジャケットに、いつもの黒のハンチングを被り、先週買ったばかりのダークブラウンの靴をおろして、世田谷通りを三軒茶屋に向かう。

カフェに入る前、入口で一枚の告知の貼り紙をじっと眺めてから店内に入る。

チャック・ベリーのR&Rが流れている。

ごきげんになる。

カフェ・ラテをオーダーし、一番奥の、隅っこに席をとる。

目の前のカップルが、お互いのハンバーガーを味見しあっている。

その奥では、ポニーテールのOLさんが、お茶をしながら携帯をいじっている。

絶妙の空き具合だ。

曲がBeatlesの【ノルウェイの森】に。

最高の選曲と気持ちのいいつなぎ。

文字もすべる。滑らかに走る。

このカフェで何人、いや何千人の人たちが時を過ごしたのだろうか?

時間つぶしというていで、幾人の人たちが、ここで自分をリセットさせたのだろう?

思い出は数知れず、どれだけたくさんの出会いと別れを演出したのだろう?

12/8で、このカフェは店じまいする。

また三軒茶屋から思い出の地がなくなる。

ここはフレッシュネスバーガー。ご存知、ハンバーガーショップ。珍しくも、新しさもとりたててない。



引っ越しするのか、業績不振で辞めてしまうのか、それはよくわからい。

ただあきらかなのは、いつもあったものがなくなるということ。

もうここに来ても、この空間もこの60'sの曲たちも、一手間が感じられるハンバーガーたちも、レジの前の小さいドーナツもなくなるということ。

ある一時期、用もないのに、この店を何度も通った。

彼女がこの店をよく使っていた。

付き合う前、仕事の残業をやったり、資格の勉強、テスト対策、暇つぶしなど、週に2,3度は来ていた。

彼女のもう一つの居場所がここだった。

BABY BABY BABYでそのことを小耳に挟んで以来、用もないのに店の前を通り、あの緑の扉をのぞきこんでは溜め息をついていた。

彼女のことを好きかどうかまだよくわかっていなかった。

でもこの場所は、偶然を装える、数少ないスポットだった。

10も年下、まだ20代、彼はいないが、気になってる人の話は、BABY BABY BABYで聞いていた。

10も年上、40前、しかも当時はチベット、中国に行く前で、資金のかき集めで仕事が大変、夜はwombに行っていた。

彼女どころではない。

人を好きになる時ではない。

会いたいから会うのではなく、偶然の力を利用して会うというのが、当時の自分の最大限のエクスキューズだった。

彼女が、このフレッシュネスを聖地に変えた。

儀式のように、巡礼のように、緑の扉の窓から店内を覗きこんだ。

付き合う前に、ここで会うというシンクロニシティは起こらなかった。むしろ、付き合い始めたあとの、ぎこちない時期に会ったことはよくあった。

そう、付き合う前後の思い出の地。

ここもまたなくなる。

BABY
Bel Chanto
Morinoko
サンカフェ
フレッシュネス

行く川の流れは絶えずして
しかももとの水にあらず

時は流れる。

だから刻む、今を、ここに。

※この内容は2013年の12月に作成したものですσ(^_^;)
こういうのがたくさんあるのでぼちぼち更新していきますo(^▽^)o