高知の自然 Nature Column In Kochi

南四国で見かけた蛾をおもに紹介していましたが、現在更新を中止しています。

ナカジロサビカミキリ

2009年10月03日 09時40分22秒 | Weblog
灯火に見慣れない背中の白いサビカミキリ(体長10mm)が来ている。

さっそく図鑑を取り出し調べてみるとナカジロサビカミキリだった。
北海道、本州、四国、九州に分布していて各種広葉樹の枯れ木に集まる。
成虫越冬で春から秋にかけて見られるのでほぼ1年中成虫がいることになる。
普通種ということだが今回初めての出会いとなった。

サビカミキリの仲間は樹皮に似た地味な色模様の種が多いが、これは背中の白紋がくっきりよく目立ちなかなか魅力がある。

(撮影:越知町 2009.9.26)


シロオビナカボカシノメイガ

2009年10月02日 10時36分54秒 | Weblog
シロオビナカボカシノメイガはメイガの仲間でも少し色模様が変わっている。
少し青みを帯びたこの色模様は多少の変異はあるが独特で他に似た種はない。

日本では本州の紀伊半島以西、太平洋側にそって沖縄の西表島まで分布している。
しかし四国だけはぽっかり穴が空いたように記録がなかった。
これは調査不足のせいだろうか。
私が四国でやっと最初に発見したのは室戸岬で2006年の10月だった。
とてもきれいな見慣れないメイガで嬉しかった覚えがある。

その後は少ないながら高知県中部の海岸近くで夏から秋にかけて毎年複数見つかるようになってきた。
今年も2回目の出会いとなり、わずかながら増加しているのかもしれない。
また、今回はやや標高の高い内陸部で見つかったので分布を広げていることも考えられる。
今後どうなるか注目している種のひとつである。

(撮影:越知町 2009.9.26)

クロスジイラガ

2009年10月01日 09時08分54秒 | Weblog
点灯して最初に黒い蛾が飛来したので近寄って確認するとクロスジイラガだった。

焦げ茶色の地に黒い筋模様があるが同系色のためはっきりしない。

♂の触角は葉片状(櫛歯状で枝が短くその枝は幅がある)なので一見太く見える。
♀は枝が短くて細い鋸歯状で一見糸状に見えてしまう。
このことから雌雄は触角を見ると簡単に判別できる。
この画像の個体は♀である。

本州(紀伊半島以西)、四国(南部)、九州、沖縄に分布している。
成虫は秋に発生し、四国ではこれまで9月下旬から11月上旬にかけて見つかっているがかなり少ない。

(撮影:越知町 2009.9.26)