高知の自然 Nature Column In Kochi

南四国で見かけた蛾をおもに紹介していましたが、現在更新を中止しています。

ニシキキンウワバ

2009年10月11日 09時35分09秒 | Weblog
ニシキキンウワバはピンク色の光沢模様をもつ美しいキンウワバである。
この色模様からニシキ(錦)と名がついたのだろう。

北海道を除く本州、四国、九州、対馬、屋久島、奄美大島、沖縄にかけて分布しており、やや西日本の蛾といえるだろう。
講談社の蛾類大図鑑によると幼虫は記載されているが食草はわかっていないとのこと。

四国では低山地から1000m以上の中央山地まで広く分布しているが少ない。
成虫は低山地では6月から現れ始め、深山では11月にかけて見られる。
足摺岬では真冬の1月12日にも見つかっているので低地では成虫越冬しているようだ。
秋に見つかることがやや多く、これらを総合すると春以外は成虫がいることになる。

高知県中部の横浪半島では前翅中央の銀紋がない小型のよく似た個体が見つかっているが、これはニシキキンウワバの突然変異なのか、それとも別種(新種?)なのか未だに謎である。

(撮影:瓶ケ森林道 2009.9.28)