高知の自然 Nature Column In Kochi

南四国で見かけた蛾をおもに紹介していましたが、現在更新を中止しています。

ハマオモトヨトウ幼虫

2007年10月21日 10時50分45秒 | Weblog
ハマオモトを食べるアカマダラヨトウ幼虫の写真を撮りたくて探しに出かけた。
2000年の調査では高知県中部から東にかけての海岸ではハマオモトヨトウが、室戸市に入った地点から岬の東にかけてはアカマダラヨトウが棲み分けをしていて、ハマオモトの被害はどちらも大きく、数年にわたってこの状態が続いていた。
しかし、その後次第に被害が減少し、今年の調査ではどこにおいても食害が少なくアカマダラヨトウはついに見つけられなかった。
ということで撮れたのはこのハマオモトヨトウ幼虫のみになってしまった。
(撮影:春野町 2007.10.18)

シロフオナガヒメバチ

2007年10月18日 13時00分58秒 | Weblog
ルリボシカミキリとともに薪上で見かけたのはシロフオナガヒメバチだ。
このヒメバチは木の中にいるキバチ幼虫に産卵することで知られている。
薪上をせわしなく飛んだりはい回ったりするので撮影はできないとあきらめかけていた。
しかし、やがて動きを止めたのでよく見ると産卵を始めていた。
このときはそっと近寄っても逃げないので撮影しやすかった。
小さなからだで堅い薪に針を突き刺すのもすごいが、木の中に潜んでいるキバチ幼虫を見つけ出す能力には恐れ入ってしまう。
(撮影:香美市 2004.7.24)

ルリボシカミキリ

2007年10月17日 14時28分47秒 | Weblog
今は秋だが、夏の代表的な美しいカミキリムシといえば、まず目に浮かぶのはルリボシカミキリだ。
鮮やかな青色に黒い斑点の大型カミキリで、今は採集しようとは思わないが見つけたときは嬉しくなってしまう。
多いときは二桁近く見ることもあるが四国ではあまり多くない。
広葉樹の薪などに集まり、幼虫もこれらの木の中で生活している。
(撮影:香美市 2004.7.24)

クサカゲロウ

2007年10月16日 10時58分42秒 | Weblog
灯火に飛来する昆虫には緑色で弱々しい感じのクサカゲロウの仲間がある。
クサカゲロウはよく似た種がいくつかあって外観で正確に種を判別するのは難しい。
草の茎や葉に長い柄のついた卵を産みウドンゲ(優曇華)と呼ばれて有名である。
草食性と思っていたら成虫も幼虫もアブラムシ、カイガラムシ、ダニなどを食べる肉食の益虫ということだ。
(撮影:室戸岬 2007.10.12)

ヒメクダマキモドキ

2007年10月15日 10時36分04秒 | Weblog
ヒメクダマキモドキ(キリギリス科)は夏の終わり頃から現れ、樹上で葉を食べる。
長い触角をもち全体が緑色をしている。
この♀は体長40mmほどあり、昼間グルルというように鳴くらしい。
灯火にもよくやってくる。
(撮影:室戸岬 2007.10.12)

クダマキモドキと思っていたらヒメクダマキモドキだったので種名を訂正しました。
直視目マニアさん、ご教示ありがとうございました。


アケボノソウ

2007年10月14日 14時15分13秒 | Weblog
秋の野草の中で一番好きな花はリンドウ科のアケボノソウ(曙草)だ。
高さ50~100cmで山野の沢沿いや湿った草原に自生する。
5つに裂けた花びらにある紫黒色の細点を夜明けの星に見立てて曙草と名前がついたようで名前が気に入った。
また、花が小さいので離れて見ると目立たないが近づいてじっくり見ると黒紫色の斑点と黄緑の紋の取り合わせがとても美しい。
ムネアカオオアリなどがよく花に来ていて花びらの黄緑の部分をしきりになめている。
本で調べたらこの部分から蜜が染み出すようになっているということだ。
(撮影:いの町程野 2004.10.26)


ヒメアケビコノハ♂

2007年10月13日 11時38分53秒 | Weblog
これは迷蛾といわれるヒメアケビコノハの♂である。
開張90mmもある。
♀とは前翅の模様がかなり違っていて、こちらは木の葉によく似ている。
後翅は♂も♀もほとんど同じ模様である。
夜間ストロボを使って撮影すると生きている個体は赤目になって写ってしまうことがある。
(撮影:天狗高原 2007.10.10)

ヒメアケビコノハ♀

2007年10月12日 12時07分39秒 | Weblog
ホームペーシでも紹介している灯火に飛来したヒメアケビコノハの♀である。
♂の前翅は色濃く枯れ葉にそっくりな別の模様をしている。
大型の蛾でかなりまれな迷蛾といわれている。
他に♂によく似た普通種のアケビコノハがあるが、こちらは前翅の先端が細長くとがるのでその部分を見るとすぐに区別できる。
また、後翅の外側が黒いのがヒメアケビコノハで、黄色い方がアケビコノハなので後翅の模様を見ても区別できる。
アケビコノハはヒメがついていないがヒメアケビコノハとほぼ同じ大きさをしていて♂♀とも同じ模様をしている。
ヒメアケビコノハは今まで室戸岬と足摺岬で発見していたが、今回四国中央部で発見したことになる。特にこの♀は初めて出会ったので嬉しかった。
(撮影:天狗高原 2007.10.10)