雲に乗って、鳥になろう

 自分の頭で考えて手を動かし、悩んで作って飛ばす模型飛行機愛好家のページ。半世紀ほど生きてきた髭親父の日々の出来事です。

深海展-2

2013-10-20 | 生き物
 久しぶりのblog更新です。以前の更新から今までの間に、日本列島を南から北まで巡り、それこそ海外ならぬ海”上”まで動き回っていました。おいおいそのネタもカキコしていきます。まずは深海展をやっつけないと。

 さて、JAMSTECの広告塔のような展示室を抜けると、国立科学博物館の方たちによる深海生物の標本展示です。系統にのっとって、順に本物の標本が展示されています。本物の持つ訴求力と迫力は、”本物”です。張りぼてではなくってね。


 これ、コケムシです。身内的に重要な生き物。世界遺産に登録された富士山五合目に、なぜかこのコケムシ神社があるそうです。

 海産無脊椎動物のオンパレード。


 展示室の中央には、タカアシガニの標本が鎮座していました。

 このタカアシガニ、踊り子さん(どんな????)のように見えたのは、わたしだけでしょうか?


 次の部屋へと移動すると、大きなマッコウクジラの頭の実物大模型が出迎えてくれました。


 深海展でマッコウクジラといえば、

 ダイオウイカのお出ましです。本物の液浸標本の迫力はすごかった。動物界で最大の眼を持つ生き物ですが、ホントに大きな目をしていました。

 当然、大人気でしたね。

 ダイオウイカ展示、そして深海展の立役者、窪寺さん。


 実は、個人的に感激の再会も果たしています。

 このミツクリエナガチョウチンアンコウの標本、北海道大学水産学部所蔵ですが、10何年か前に研究のために解剖しています。私が付けたメスの跡がちゃんと残っていました。思わず記念撮影です。この標本はメスで、体表にオスが二尾寄生しています。

 深海生物が長寿だという展示コーナーでは、オレンジラフィーが紹介されていました。

 この魚、水産資源学者の間では、資源管理を失敗した好例として教科書的存在です。初期産卵年齢が高いうえに寿命が長い。色々な歳の個体が資源を構成しています。Fish&chips、あるいはマックのフィレオフィッシュの原料として漁獲され、気が付けば…・  しかし、そんな説明はなされていませんでした。どして???

 展示を見学しながら一般のお客さんたちを見ていると、非常に奇異に、そして残念に感じたことが。皆さん、パネルは真面目に読んでいますが、実物の標本を見ていない。チョウチンアンコウの前では、ここにオスがついているよ!と私が教えていました。やっぱねぇ、知ってほしいもの。

 展示室出口近くでは、知り合いの同業者が大勢全国指名手配になっていました。
 まずは科博関係者。


 そしてJAMSTEC。



 食卓に上る深海魚は、展示室の外で紹介されていました。チョッとなぁ~。


 土産物売り場も混んでました。


 現在研究中のメンダコ・グッズはないかと探すと、なんと、メンダコ・クッションは売り切れ。残念。


 しかし、その他のメンダコ・グッズはあふれてました。ダイオウイカより人気かな??すごい種類です。


 私がこよなく愛するチョウチンアンコウはと言うと、

 この二点のみ。ショック。頑張れチョウチンアンコウ。

 妻のリクエストで、

 おどけて見ました。

 常設展の売り場でも、また別のメンダコ・グッズが。

 ひっくり返すと、

 吸盤がきれいに直線状に並んでいますから、メスですね。

 この深海展、会期中に50万人が見学したとか。いいことだと思います。深海、そして海への関心が深まれば。

 深海展、これで終わりです。