雲に乗って、鳥になろう

 自分の頭で考えて手を動かし、悩んで作って飛ばす模型飛行機愛好家のページ。半世紀ほど生きてきた髭親父の日々の出来事です。

新青丸 KS-14-1次航海 航海三日目 その4

2014-04-23 | 航海
 お次に紹介する採集器具は、NORPAC twinです。北太平洋標準ネットですが、南極海でも使いました。異なる目合いの網を同時に曳いて、目の細かい方では大型植物プランクトンを、粗い方では動物プランクトンを採集します。ワイヤーを100m繰り出し、潮の流れや船の移動で流された分さらにワイヤーを繰り出してから巻き上げます。こうして水深100mまでに分布しているプランクトンを定量的に採集します。











 続く。

新青丸 KS-14-1次航海 航海三日目 その3

2014-04-20 | 航海
 更新したら、アクセス数が減った。週末だというのに…笑

 仔稚魚(魚の子供)を採集するのに多用する、IKMTネットです。網口の幅が3m。大型のネットで、仔稚魚や大型プランクトン、ネクトン(遊泳力のある生物)の採集に使われます。






 ご覧のとおり、上がってくるときはかなりの迫力です。

 さて、何が獲れたかな。


 ハダカイワシの仲間がそこそこ採集されています。

 IKMTは、繰り出すワイヤーの約1/3の深度まで潜ります。たとえば、ワイヤーを300 m出せば水深約100 mまで潜って採集してきます。。今回の航海では、まずワイヤー長200 mの採集で表層の仔稚魚を採集し、その後水深の約3倍の長さのワイヤーを出して、海底近くの仔稚魚を採集するようにしました。その間に音響測深機で海底地形を確認ます。急な水深の変化がないとわかれば、ベントス(海底にいる生物)を採集するビームトロールによる採集を行っています。

続く。

新青丸 KS-14-1次航海 航海三日目 その2

2014-04-19 | 航海
 しばらく更新を怠っていました。そしたら、驚いたことに閲覧数が三桁の日が何日かある!! はいっ、これからもう少し真面目に更新します。

 航海三日目の日中です。晴れてきました。こういう時は、おのずと士気が上がります。こちらはニューストンネット。海の極表層にいる生物を採集するためのネットです。所属研究室の大学院生のデータとなる採集です。



 いざ投入。



 曳網中の姿は、決してかっこよくありません。瀕死のジンベイザメ。



 これぐらい船から離れて引くのが理想です。2tクレーンがきっちりと仕事をしています。



 続く。


新青丸 KS-14-1次航海 航海三日目

2014-04-02 | 航海
 三月三日の雛祭り。航海三日目です。夜が明けました。


 本航海二度目のビームトロールが上がってきます。


 さて、何が入っているか。



 採集物をばんじゅうへと移します。



 乗船研究者総出で、後部甲板での一次選別作業を手伝います。



 ピンク色の塊は、イソギンチャクです。


 微小底生生物をより分けるために、ふるいに掛けます。


 底魚もそれなりに採集されました。


 念願のメヒカリ、マルアオメエソも。


 甲板と研究室内で選別作業をする間に、St.3へ移動。貴重なシップタイム、無駄にはできません。
 水深250mの地点で、再びROVによる観察です。


 ROV、優先なので、このケーブルさばきが結構大変です。


 続く

新青丸 KS-14-1次航海 航海二~三日目

2014-04-01 | 航海
 St.1での観測が終わり、次のSt.へと移動します。移動中も標本処理やら何やら、作業があります。
 
 採集された試料の中から、研究対象となる生物を拾う選別作業(ソーティング)。単調ですが、集中しないとできない作業です。


 生きているうちに撮影用水槽で写真を撮影します。



 17:00、ちょっと早めですが、夕食です。乗船中は、毎日この時間に夕食です。


 暗くなったところで、St.2到着です。


 早速船員さんが観測準備に入ります。ウィンチ・ワイヤーの付け替え作業です。


 St.2 観測項目一覧 水深200 m
  CTD
  ROV
  Multiple corer
  Long NORPAC net
  IKMT W.O. 200 m
  IKMT W.O. 600 m & Neuston net
  Beam Trawl
 St.1同様、多様なメニューです。

 夜間のROVによる観測。



 船上局で映像を確認中。


 乗船研究者一同、何が写るか興味津々、モニターにかぶりつきです。


 やったぁ!いましたいました。本航海の主役であるメヒカリです。一気に船内の雰囲気が良くなります。


 観察を終え、ROVを揚収します。


 St.1で1ステーション分の観測が無事に終わり、St.2での観測も順調に進んでいるので、ほっとしたのか明け方まで眠ることができました。出航前から準備やら何やらで大変だったのと、出航直後から船長と天気図をにらみつつ観測の予定を組んだりと、何やかやと大変でしたから。

続く・・・

 まだまだ研究航海は続きます。