豊水・幸水・20世紀・・・・梨は瑞々しい

昔むかし、グリム童話でこんなお話しを読んだことがある。旅のご老人が喉を乾かし、行き倒れ寸前に荷車一杯に梨を積んだ商売間際の梨売りに声をかけた・・・・・「その梨をひとつ恵んでは下さらないか？」すると梨売りは、「お金がないならこれでも食っておけ」と、梨の種をご老人に投げつけた。するとご老人、地面を掘ってその種を埋めて水をかけると、みるみるまに芽が出て、梨の大木となり実をたくさん付け始めた。それを見て、腰を抜かしそうになった梨売りを尻目に、そのご老人は梨にかぶりつきつつ、村人たちに梨の実を無料で配り始めたのだ。村人たちが口々に「甘みが強く程よい酸味」とか、「したたる果汁が凄い」とか「みずみずしくやわらかな食感」などと総てをたいらげて、ご老人共々去っていった。驚き仰天した梨売りが自分の荷車に目をやると・・・・何と梨が総て無くなり、からっぽになっていたのだ。そう、ご老人は仙人だったのです。



子供ごころに、種をご老人に投げつけるのは如何なものか？とは思ってみたが、何と理不尽なことをする仙人だろうと、梨売りに同情したものだ。その童話のお話はさておき、梨は水分が多く果肉が柔らかで、吸い付くような食感。食物繊維がたっぷりで、甘みが強く程よい酸味が効いた味わいで言うこと梨。



成分としては、疲労回復に役立つアミノ酸や、ソルビトール・プロテアーゼ・カリウムなどを含んでおり、夏バテ回復・咳止めや解熱効果・高血圧を下げる効果などがあげられ、調理に使えば肉を軟らかくする効果もあるようだ。



梨が届くようなことがあれば、それは理不尽な仙人からの贈り物と解釈すれば良いだろう。グリム童話に登場する梨は、たぶん品種が洋梨だろうが、梨は水分補給にもなり喉が渇いたときにも威力を発揮するようだ。もう一歩踏み込んで、洋梨タルトを作って見れば味は最高だったが、瑞々し過ぎて果汁が流れるので、処理に苦労した。

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今回は「CANON一眼」と「CANON IXY」での撮影です。
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比叡山ドライブウェイの通称「紅葉トンネル」は、秋になったら彩りが凄いところだろうと思う。どうやら時期を間違ったようだ。