菅原貴与志の書庫

A Lawyer's Library

自分自身であれ

2012-06-09 00:00:00 | 伝える言葉
◆伝える言葉(6)◆


 I can't write a book commensurate with Shakespeare, but I can write a book by me.
- 私はシェクスピアと同量の書籍を書くことはできないけれども、私の書籍を書くことができる。     (Sir Walter Raleigh)




 アーヴィング・バーリンがあのジョージ・ガーシュインに初めてであったころ、バーリンはすでに有名な音楽家だったが、ガーシュインのほうは未だ週給25ドルの生活にあえいでいる貧乏な若者であった。
 バーリンはガーシュインの才能に心を打たれ、彼が得ていた給料の3倍を出すから自分の音楽秘書にならないかと誘ったが、その時バーリンはガーシュインに対してこう忠告したという。
「しかし、この仕事は引き受けないほうがいいな。君が引き受けたら、バーリンの二流品になるおそれがある。だけど、君がいつまでも君自身であるならば、いつか超一流のガーシュインになるはずさ」
 他人をまねることも時には大切だ。しかし、他人をまねることを通じて、自分自身を発見し、最終的には自分自身でありたいものである。