たまにしか小説を読まないわりには、こういう引きが多いと感じている。
まあ、当たりの時には強く感じて、当たっていない時には気にかけないものだから、
当たることが多いと感じるものかもしれない。
それを割り引いて勘定できているかどうか分からないが。
8月23日(金)に図書館で借りて、しばしほったらかし、
25日(日)に読み始め、26日(月)に読み終えた。
物語の始まりの日付は、8月12日(火)だという。
これはいい。
警察ものだ。
作中の人物たちが捜査に動き回る、
その夏の空気感を、リアルに感じられる。
想像力すら必要としない。
今、現に重苦しい暑さに包まれながら読むのだから。
作品のラストシーンは27日だが、これは事件解決後であり、
捜査のフィナーレは26日だ。
まるで、今起きているかのような気分で読める。
※
久しぶりにミステリーを読んだ。
前に読んだのは春で、そのとき図書館でたまたま手に取って借りた作品は
やはり春、こぶしの咲く、しかも地元深大寺が舞台であった。
こういう引きが楽しい。
ただの偶然だと言えば言ってしまえるが、
引きだと思えば引きの力を高められる。
ぼんやりしないこと。しかし意識しないこと。
※
誉田哲也作『ストロベリー・ナイト』(2006)の文庫版(2008)を読んだ。
有隣堂の梅原氏が、解説の中で「自分なりのキャスティング」を
勝手にしているのが面白い。
わかるわかる。やりたくなるよね。
そのうちのいくつかだけ挙げると、
姫川:松嶋菜々子
菊田:坂口憲二
大塚/北見:妻夫木聡/オダギリジョー
勝俣:青木義朗
などなど。
納得したり、同意したり、いやそこは××さんだろうと思ったり。
なんせ想像するだけなんだから、無責任に遊べる。
※
なぜこの本を手に取ったかというと、
この春、テレビドラマで『ストロベリー・ナイト・サーガ』というのを
観ていたのだ。
サーガってなんじゃ。
伝説、歴史ってとこか。
弱冠27歳にして警視庁捜査一課主任になった主人公、姫川玲子。
殺人犯の気持ちに"同調"してひらめき、捜査が進展する、
というのが物語の軸になっている。
この春のテレビドラマではその姫川を二階堂ふみさんが演じた。
私はテレビドラマを見慣れないので、
演出がそうしたのか、俳優さんの特性なのか、分からないのだが、
非常に抑制の利いた表現で、そこがまたたまらなく良かった。
※
シリーズ第4作の『インビジブル・レイン』の中で、
姫川は被疑者である"不動産屋"と名乗る暴力団幹部と接触する。
男は、姫川の中にある殺人者と共通する感覚を敏感に察知する。
そうして二人は惹かれ合う。
ある日、男は車で姫川を誘い出す。
そして唇を奪う。
姫川は最初は抵抗していたが、ある瞬間から受け入れる。
しかし、携帯電話が鳴って中断される。
ここんとこの演技と演出が良くって、私は3回も観た。あほか
ただ、これは賛否両論有るのだろうな、とは思う。
※
その後、同じ『インビジブル・レイン』がずっと前に映画化されていたことを知る。
姫川役主演は竹内結子さんだ。
姫川は警察組織という男の縦社会の中で、
自分の意見しかも勘としか見なされない"殺人者との同調"を根拠に
主張する。
その表現が、抑制的な二階堂版とまったく違う。
竹内さんは、ぎゃんぎゃん喚くように主張する。
まあ、そのほうが小娘っぽさが出る。
そして、件の暴力団の男とのシーンは、
車の中で関係を持つところまで至る。
演出によってこうも違うものか。
二人の関係がまるで違うではないか。
原作はどうなっているのか。
※
と思っていたところ、図書館で背表紙がふと視界に入ったのだ。
だったら『インビジブル・レイン』だけ読みゃあ解決するのだが、
姫川というやつの性格を知るにはシリーズ一作目から読まねばならないだろう、
と考えたのだ。
残虐な殺人シーンなんか読むのは好きではないのに。やれやれ
しかたないからシリーズ2作目も読む、のかな。忘れた頃に。そうまでするか?
まあ、当たりの時には強く感じて、当たっていない時には気にかけないものだから、
当たることが多いと感じるものかもしれない。
それを割り引いて勘定できているかどうか分からないが。
8月23日(金)に図書館で借りて、しばしほったらかし、
25日(日)に読み始め、26日(月)に読み終えた。
物語の始まりの日付は、8月12日(火)だという。
これはいい。
警察ものだ。
作中の人物たちが捜査に動き回る、
その夏の空気感を、リアルに感じられる。
想像力すら必要としない。
今、現に重苦しい暑さに包まれながら読むのだから。
作品のラストシーンは27日だが、これは事件解決後であり、
捜査のフィナーレは26日だ。
まるで、今起きているかのような気分で読める。
※
久しぶりにミステリーを読んだ。
前に読んだのは春で、そのとき図書館でたまたま手に取って借りた作品は
やはり春、こぶしの咲く、しかも地元深大寺が舞台であった。
こういう引きが楽しい。
ただの偶然だと言えば言ってしまえるが、
引きだと思えば引きの力を高められる。
ぼんやりしないこと。しかし意識しないこと。
※
誉田哲也作『ストロベリー・ナイト』(2006)の文庫版(2008)を読んだ。
有隣堂の梅原氏が、解説の中で「自分なりのキャスティング」を
勝手にしているのが面白い。
わかるわかる。やりたくなるよね。
そのうちのいくつかだけ挙げると、
姫川:松嶋菜々子
菊田:坂口憲二
大塚/北見:妻夫木聡/オダギリジョー
勝俣:青木義朗
などなど。
納得したり、同意したり、いやそこは××さんだろうと思ったり。
なんせ想像するだけなんだから、無責任に遊べる。
※
なぜこの本を手に取ったかというと、
この春、テレビドラマで『ストロベリー・ナイト・サーガ』というのを
観ていたのだ。
サーガってなんじゃ。
伝説、歴史ってとこか。
弱冠27歳にして警視庁捜査一課主任になった主人公、姫川玲子。
殺人犯の気持ちに"同調"してひらめき、捜査が進展する、
というのが物語の軸になっている。
この春のテレビドラマではその姫川を二階堂ふみさんが演じた。
私はテレビドラマを見慣れないので、
演出がそうしたのか、俳優さんの特性なのか、分からないのだが、
非常に抑制の利いた表現で、そこがまたたまらなく良かった。
※
シリーズ第4作の『インビジブル・レイン』の中で、
姫川は被疑者である"不動産屋"と名乗る暴力団幹部と接触する。
男は、姫川の中にある殺人者と共通する感覚を敏感に察知する。
そうして二人は惹かれ合う。
ある日、男は車で姫川を誘い出す。
そして唇を奪う。
姫川は最初は抵抗していたが、ある瞬間から受け入れる。
しかし、携帯電話が鳴って中断される。
ここんとこの演技と演出が良くって、私は3回も観た。あほか
ただ、これは賛否両論有るのだろうな、とは思う。
※
その後、同じ『インビジブル・レイン』がずっと前に映画化されていたことを知る。
姫川役主演は竹内結子さんだ。
姫川は警察組織という男の縦社会の中で、
自分の意見しかも勘としか見なされない"殺人者との同調"を根拠に
主張する。
その表現が、抑制的な二階堂版とまったく違う。
竹内さんは、ぎゃんぎゃん喚くように主張する。
まあ、そのほうが小娘っぽさが出る。
そして、件の暴力団の男とのシーンは、
車の中で関係を持つところまで至る。
演出によってこうも違うものか。
二人の関係がまるで違うではないか。
原作はどうなっているのか。
※
と思っていたところ、図書館で背表紙がふと視界に入ったのだ。
だったら『インビジブル・レイン』だけ読みゃあ解決するのだが、
姫川というやつの性格を知るにはシリーズ一作目から読まねばならないだろう、
と考えたのだ。
残虐な殺人シーンなんか読むのは好きではないのに。やれやれ
しかたないからシリーズ2作目も読む、のかな。忘れた頃に。そうまでするか?
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます