子ども向けの絵本といった雰囲気の表紙だ。
中は、いろんな性別、性的指向の人の体験談が中心となっている。
人権の考え方や、用語の説明、本の紹介、支援団体の案内などが詰まっている。
自分はもしかして?という子どもが手に取っても、
まったくの他者としてパラパラとめくって見ても、
何かの役に立つだろう。
①『いろいろな性ってなんだろう?』
②『だれもが楽しくすごせる学校』
③『ありのままでいられる社会』
の3冊で構成されているが、どれを最初に読んでもいい。
なんと言っても、たくさんの人が紹介されているのが良い。
私の経験でもそうだし、多くのLGBTも同様のケースがあるが、
とにかく、思春期に自覚した頃、
自分の身の周りに自分と同じような人がいない。
この、孤立感がたいへん。
子どもが家庭の中で、思春期に学校の中で、
孤立感を味わうというのは、なかなか深く刻まれてしまいがちだ。
自分の他にも同じような人がいるんだ!という発見が、
こんな絵本で体験できるなら、かなりステキだ。
(私の場合はかなり湿っぽかった。後日書こう。)
登場する人たちは、子どもの頃のことや、
親や家族との関係、会社でのあり方、今の心境などを
語っている。
ちなみに、③巻には私の旧友が登場している。
付き合いが途絶えていた間に、ずいぶん苦しい時期があったことを知った。
こんな形で知ってごめんよ。
どんな形であれ、知ることが最初の一歩だ。
知ろうとしないことは、しいたげるのと同じなのだ。
知るチャンスとして、この本を図書館に並べたい。
地元調布の図書館に無かったので、リクエストしてみた。
図書館に無い本をリクエストすると、最初は他の自治体の図書館に協力を求める。
よその市にあれば、そこから借りて来てくれるのだ。
でも、それじゃ意味無い。
今回も「協力で借ります」と言われたが、すぐにもう一度電話がかかってきた。
調布市で購入してくれたのだ。
審査のひと、ありがとう。
こういう支援もある。
どうか、みなさん、
お住まいの自治体の図書館に、この本が無かったら、リクエストしてみてください。
こんなところから社会が変わる。
http://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=7177.000
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