犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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レスパイト8泊 感想文篇

2019年03月28日 | 介護ウチのバヤイ
[あらすじ] 同居母86歳パーキンソン病要介護2認知少々が、
8泊9日のショートステイ。
古い布団を粗大ゴミに出し、焦げた鍋を磨き、シンクにこびり付いた石灰を落とし。

日常の中ではできないあれこれを片付ける。
楽しみもある。
タラの木を切って、芽吹かせるための作業をした。
今年は出遅れたので、先端の芽は伸びきっている。
しかし、やわらかいので充分食べられる。

飼い犬ジーロ13歳8ヶ月去勢オスは、
留守番できない。
大きく鳴いて、私を呼び求めてしまう。
だから、大学病院の通院の間、近所の友人Mに留守番を頼んだ。
犬にとっても親しい友人Mがいれば、鳴かないで済む。

Mも葉っぱが好きなので、伸び過ぎたタラの芽をお礼に分けた。



今日は近所のスーパーで野菜の特売日だが、
買い物に行く前に冷蔵庫を掃除しよう。
パーキンソン病の特徴の一つとして、前傾姿勢が有る。
大きな冷蔵庫の一番下は野菜室で、そこは今は母室になっている。
食パンでもマーガリンでもお弁当でもなんでも、そこに入れる。

そんならそこだけにしてくれれば良いのだが、主室も使う。
味噌汁などを主室に入れる。
こともあろうに、蓋の無いタッパーに味噌汁をなみなみと入れて、
主室に入れる。
当然、こぼす。

下のほうでこぼしていれば汚れる範囲も狭くて済むのだが、
上のほうに置こうとしてこぼすと、その下の引き出し全部が汚れる。
もちろん、毎日掃除している。
しかし事はそれだけではないので、追いつかない。
出入りしている介護士さんが言った。「毎日の掃除だけでもたいへんですよね。」
ほんと、そうです。
身体介護を介護士さんがやってくれるのは本当に助かる。

冷凍室の引き出しは一昨日掃除したので、今日は野菜室の引き出しを掃除して、
買い物して、気持ち良く入れよう。



月曜日、大学病院の皮膚科を受診した。
足の指の間の皮が剥けているのだ。
結局、これといった診断が下ることは無かった。
ただ、石鹸で足を洗って、指の又に薬を塗って、それから弾性ストッキングを履かせること、
という指導が有った。

足は、日々ヘルパーさんに洗ってもらっていたが、
皮むけがひどくなって薬を塗る必要が有るようになってからは、
ヘルパーさんでは対応できなくなってしまった。
足浴ごと中止となってしまった。

それで、足を洗う回数が減った。
すると、足がにおうようになった。
たしかに足のにおいは強い。
けれど、私は子どもの頃から母の足にこの手のにおいを嗅いでいたので、
あまり驚かなかった。

後日、母が言った。
「私があなたの齢の頃にはもう鼻が利かなくなっていたけど云々」
ああ、本人は自分の足のにおいに気付いていなかったのだろう。
後年、パーキンソン病だとわかり、
また、パーキンソン病の症状のひとつとして嗅覚が悪くなることを知ると、
母は自分の嗅覚の悪さはパーキンソン病のせいだと理解した。

どうだろう。
ヘビースモーカーの父と伴に暮らしていたことも大きいと思うが。
原因を究明してもあまり意味の無いことも、ある。

弾性ストッキングはものすごく縮む力が強いので、
履かせるのはひと苦労だ。
何かコツでも有るんじゃないかと思って、病院では看護師さんにやって見せてもらった。
ぽろりと看護師さんが言った。「これくらいはやんないとね。」

介護の現場の人と、医療の現場の人と、言うことは随分違うものだ、
と思いつつも、責められるようなイヤな気持ちは拭い難かった。
介護に近い訪問看護の看護師さんだと、またひと味違って、良いのだが。



休憩に、黒崎視音『警視庁心理捜査官』を読む。
5分の2くらい読んだが、もう、やめることにした。

作文がよろしくない部分がチラホラ目に付く。
それは作文の基礎的なこと、たとえば修飾語と被修飾語、主語と述語などが
離れ過ぎていて文意が掴みにくいとか、そういったことが時々有る。
我慢しながら読んでいた。

しかし、我慢が怒りに転じた部分が有る。
「―しかし、爽子にとって性犯罪だけはそれが出来ない。理由は、爽子が女性だからだ。
オトコが女がレイプしても、女が男をレイプすることはまずない。
性犯罪だけに限っていえば、女は被害者にならざるを得ない。一方的な欲望の対象だ。」
何を言っておるのだ。

引いて引いて、これが小説の登場人物の思いであって、作者の考えではないとして、
また、この内容を作者が世間に伝えたいわけではないとして、
物語の後半でこの考えが覆されるようなことが起きるとしても、
どうしても不快でならない。

友人に、レイプ被害者を支援する活動をしている人がいる。
レイプはあらゆるジェンダー、あらゆるジェンダーの方向で起きる。
男性の被害者も多くいる。
それを一生懸命に伝えようと活動している。
この友人がこの部分を読んだら、どう思うだろう、どうするだろう。

小説の登場人物とは言え、この述懐は警視庁心理捜査官によるものだ。
性犯罪も多く取り扱う部署の人物だ。
警察が「女が男をレイプすることはまずない。」と思っているのなら、
レイプ被害に遭った男性は警察を頼ることは、「まずない。」

いや、小説の中の話なんだけれど。
ああ、気分が悪い。すっきりしない。

最後の方をパラパラ飛ばし読みでもして、図書館に返却してしまおう。

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