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犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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病気の本体は何か

2016年07月08日 | からだ
[あらすじ]

症状が起きているとき、身体の中で何が起きているのか。

現代医学だったら、ここの血流が悪いとか、それは自律神経の働きでとか、
副腎からのホルモンがとか、それは脳からのホルモンがとか、
そういった説明になる。
中国古代医学だったら、ここに冷えがあるとか、それは氣の滞りのせいでとか、
氣が逆上しているとか、それは肝の作用でとか、
そういった説明になる。

どちらも、病気の時に身体がどう働いて症状が出ているか、ということ
つまり病態とか病理とかいったものの説明だ。
病気とは何か、病気の原因は何か、ということには迫っていない。

しかし、しばしばこれが原因だと間違えがちだ。

「鬱病は脳の中のセロトニンの量が減っているのが原因です」という言い方は
正しくない。
「鬱病の時は、脳の中でセロトニンの量が減っています」ということが
わかっただけだ。
セロトニンを増やしてやる薬を飲めば症状は軽減する。
しかしそれは鬱病の原因に対処したわけではない。
原因にも対処しなければ、服薬は症状との追いかけっこに過ぎない。

氣滞から出た反応点に適切な刺激を与えることによって
氣滞を消したので、症状も無くなった。
それは見事な治療になる。
しかしではなぜそこに氣滞ができていたのか。
そこに迫らなければ、再発してしまうのではないだろうか。

多くの、さまざまな病気について、同じことが言える。
科学が進み、医学が進んで、病気の時の身体の働きについて、
目に見えないホルモンや神経の働きまで解明されてきた。
しかし、病態はあくまで病気の本体ではない。
病気の本体、原因は何か。なぜ人は病気になるのか。
そこはまだ科学に乗っていない。

科学に乗せるのが難しいものって、
知恵によってとっくに答えが出ていたりする。
わかりきっているような気がする。
科学的に解明されていない、という言い方をすることで
現代人の目はかえって曇っている。

つづく


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